2016/04/29

455系急行形電車

455系急行形電車は、1965年5月から1968年9月にかけて製造されたもので、勾配抑速発電ブレーキを装備した形式です。これは交直流急行形電車の運転区間が勾配線区にも及ぶための装備でした。ちなみに直流急行形電車については、既に1963年に勾配抑速発電ブレーキを装備した165系電車が登場していました。
455系には、当初クモハ455・モハ454・サロ455・サハシ455の5形式が登場しました。新製当初は、グリーン車のサロ455とビュフェ・普通車合造車サハシ455のビュフェ部分にしか冷房装置がありませんでした。
455系は交流区間では50Hzのみの対応ですので、東北・奥羽本線などの急行列車を中心に使用され、その活躍は1985年3月東北・上越新幹線上野開業まで続きました。
急行運用を退いてからは3両編成を基本に短編成化されて、普通列車に転用されました。短編成化の中で他形式からの編入を含む改造先頭車が登場しました。JR東日本に継承され、2008年3月まで使用されました。
【撮影:佐野次郎 1984年頃 尾久駅】

2016/04/10

モハ454形

モハ454形は、1965年5月から1968年9月にかけて日本車両、日立製作所、東急車輌で51両が製造された455系急行形電車の中間電動車です。交流50Hz対応ですので、運用区間は東日本地域に限定されます。
クモハ455形とユニットを組み、主変圧器はTM9、主整流器はRS22などの交流機器を備え、また補機集約化により大容量の空気圧縮機MH113A-C2000Mを装備しています。
東北・上越新幹線が上野駅に乗り入れた1985年3月のダイヤ改正によって、上野口の交直流急行形電車の乗り入れはなくなり、中間のサロを抜いて仙台地区などのローカル運用に転用されました。1989年に郡山駅で見かけた記憶があります。
この写真を撮影したのは、1984年頃ですが、写真を撮っている人はそんなに見かけなかったような気がします。現在ではデジカメの普及で、ずいぶんと撮影される方も増えているのでしょう。
【撮影:佐野次郎 1984年頃 上野駅】