2024/05/21

東京都交通局5500形(5514編成)

東京都交通局5500形は浅草線で使用している5300形の更新を目的として導入されたものです。都営浅草線の開業60周年、東京オリンピック・パラリンピック開催を節目とした「浅草線リニューアル・プロジェクト」によりデザインを一新した車両でもあります。
車体は軽量ステンレス構体を採用しています。客室設備についてはユニバーサルデザインの考えを多く取り入れています。座席幅は一人当たりの幅を475mm確保しています。江戸切子をモチーフにした模様入りガラスを採用した袖仕切りも個性的です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-1B、主電動機は出力155kWのTIM-1B、補助電源装置はSIVのCDA173です。台車はT-1D/T-1E、集電装置はPT7180-A、例簿装置はTCL-1E、車両情報制御装置INTEROSを装備しています。
写真の5514編成は2020年11月に総合車両製作所で完成したものです。撮影したのは京成押上線の四つ木ー立石間となります。何度も訪れたこの撮影場所ですが、高架化工事が進んでおりいずれは撮影ができなくなります。

2024/05/20

京成電鉄3000形(3034編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのMB-5100-A/TDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3034編成は2017年2月に日本車両で完成したもので、3000形の12次車に相当します。京成電鉄の車両の中では最多勢力となっている3000形ですが、初期の車両は3色LEDを行先表示に装備した状態で新製されましたが、当編成などは新製時からフルカラーLEDを装備しています。

2024/05/19

EF210形100番代(129号)

EF210形の100番代はスイッチング素子にIGBTを使用した1C1Mのシステムとなり、補助電源装置SIVのバックアップ用に主回路ののVVVFインバータ1台を充てています。そのためSIVの故障時にも一定電圧と周波数を保つことができシステムの冗長性を高めています。
ボルスタレス台車に方押式ユニットブレーキと空転・滑走を防止するための砂撒き装置としてセラミック粉末を少量噴射するセラジェットを装備しています。また軸箱支持方式は軸梁式としています。
EF210形の軸配置はB-B-B-、総出力は3.390kWです。主回路は先述の通りIGBTを使用した1C1M、主電動機はFMT4×6、補助電源装置はSIVです。台車はFD7E/FD8、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の129号機は2006年9月に三菱電機で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。2023年7月に新塗装化されました。EF210形100番代は1999年度から2010年度にかけて73両が製造され、岡山・新鶴見・吹田機関区に新製配置されました。

2024/05/18

E233系5000番代(ケヨ509編成)

E233系5000番代は、京葉線で使用していた201系・205系の老朽取替を目的として導入したものです。10両貫通と4+6に分割可能の2タイプの編成を導入し、バリアフリー化や主要機器の二重系化による安定輸送の強化を行いました。
車体は軽量ステンレス製で、車体断面はE233系0番代と同様の車体幅2.950mmの拡幅車体です。客室の内装はモダンであたたかみのあるカラーデザインとしています。側窓ガラスは熱線吸収ガラスを採用し、カーテンを省略しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のケヨ509編成は2010年8月に新津車両製作所で完成したものです。京葉線用E233系の識別帯はワインレッドとなっています。E233系5000番代は2010年3月から2011年6月にかけて集中的に導入され、201系・205系を代替しました。209系500番代は1編成が機器更新を行い継続して使用されています。

2024/05/17

東京地下鉄15000系(15106F)

東京メトロ東西線で使用されている15000系電車は、2010年度から05系初期車の代替として導入されたものです。当時05系初期車は経年20年を超えたところでしたので、大規模改修と制御装置更新を行うことで継続使用も可能だったと思われますが、朝ラッシュ時の遅延が慢性化していたためワイドドア車への置換えとなりました。
車体構造は05系の13次車、幅1.800mmのワイドドアは05系5次車に準じたものです。外観全体から受ける印象は05系よりも10000系に近いです。車内は化粧板を明るいグレー基調としています。車内空間の広さの演出を重視した10000系とは異なり、一般的な平天井と貫通路を採用していますが、車内案内表示装置は大型2画面となっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータのMAP-238-15V211/MAP-238-15V212、主電動機は出力225kWのMM-HEI5、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-G0です。台車はFS778系、集電装置はPT-7136-G、冷房装置はCU768Aを装備しています。
写真の15106Fは2011年10月に日立製作所で完成したもので、15000系の1次車に相当します。15000系を最混雑時間帯に集中的に運用することで、乗降時間の短縮と混雑緩和を図っています。

2024/05/16

東京地下鉄10000系(10109F)

東京地下鉄10000系は、相互直通運転を行っている東急東横線でもよく見かける電車です。東西線の05系13次車を基本とした東京地下鉄の基本車両で、副都心線での使用にも対応しています。2006年9月から有楽町線で営業運転を開始しました。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体で、床面高さを1.140mmと低床化してホームとの段差縮小を図っています。車内で目を引くのは幅900mmの全面強化ガラスによる貫通路です。車端部のドアが全面ガラスというのは通勤電車では斬新に感じました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/151、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はSIVのINV-154-D0です。台車はFS777、集電装置はPT7136-F、冷房装置はHRB504-3を装備しています。
写真の10109Fは2007年5月に日立製作所で完成したもので、10000系の2次車に相当します。仕様は1次車に準じますが、前面のゴールド帯は省略しています。新製当初からATO装置を搭載し、車内案内装置も2画面になっています。

2024/05/15

E233系1000番代(サイ161編成)

E233系1000番代は京浜東北・根岸線で使用していた209系0番代を置換え、保守の効率化や輸送障害の対応を図ることを目的として導入されたものです。電動車比率は6M4Tに変更となり、6扉車の連結もなくなりました。209系に比べて車内も広く、かつ明るくなりました。
中央快速線用の0番代では前面窓上の表示器に列車番号を表示しますが、1000番代では助士側窓下に移設しています。前面窓の左右を白色として前面窓下にカラー帯を通すようになりました。室内では側扉上の車内案内表示VISが17インチとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報制御装置TIMSを装備しています。
写真のサイ161編成は2009年6月に川崎重工で完成したものです。2016年11月にホームドア対応改造、前照灯のLED化を完了しております。その他室内灯のLED化、セキュリティカメラの設置が行われています。

2024/05/14

東京都交通局6500形(6509編成)

都営三田線では、1993年から2000年にかけて導入された6300形6両編成を使用してきました。相互直通運転先である東急目黒線を含め沿線地域の開発が進んでいるため、混雑緩和を目的として8両編成化を行うことになりました。そこで環境の多様化に対応し、質の高いサービスを提供できる新形車両として導入されたのが6500形です。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構造ですが、側構体下部が台枠の側面を完全に覆うようになっており、見映えが非常に良くなっています。客室設備はユニバーサルデザインの考え方が反映されています。扉間の腰掛を6人掛けにしたことにより、余裕のあるレイアウトになっています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-6B、主電動機は出力170kWのMB-5188-A、補助電源装置はTSIV-6Bです。台車はT-6C/T-6D、集電装置はPT7601-A、冷房装置はTCL-6F、車両情報制御装置TCMSを装備しています。
写真の6509編成は2022年2月に近畿車両で完成したものです。6500形1次車は104両(8両編成13本)が導入され、同数の6300形が廃車となりました。6500形は2022年5月に営業運転を開始しました。

2024/05/13

東京都交通局6300形(6319編成)

東京都交通局では、2000年9月に三田線の三田ー白金高輪間を延長し、営団(当時)南北線・東京目黒線との相互直通運転を開始するにあたって、ワンマン運転に新製当初から対応した6300形3次車144両(6両編成24本)を導入しました。
車体は基本的に1・2次車と共通だが。スカート形状を変更しています。客室内は低コスト化を目的として、クロスシートの廃止。床敷物・カーテンの単色化、袖仕切りの簡易形状化、側扉内張の化粧板廃止などが行われました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-6A、主電動機は出力180kWのTIM-6A、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-6Aです。台車はT-6A/T-6B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL6Cを装備しています。
写真の6319編成は1999年7月に川崎重工で完成したもので、6300形の3次車に相当します。6300形の1次車と2次車は6500形の投入により既に営業運転を退きましたが、3次車は6両編成のまま存続し、相鉄新横浜線には入線しない形で運用されているようです。

2024/05/11

EF210形100番代(162号)

EF210形の100番代はスイッチング素子にIGBTを使用した1C1Mのシステムとなり、補助電源装置SIVのバックアップ用に主回路ののVVVFインバータ1台を充てています。そのためSIVの故障時にも一定電圧と周波数を保つことができシステムの冗長性を高めています。
ボルスタレス台車に方押式ユニットブレーキと空転・滑走を防止するための砂撒き装置としてセラミック粉末を少量噴射するセラジェットを装備しています。また軸箱支持方式は軸梁式としています。
EF210形の軸配置はB-B-B、総出力は3.390kWです。主回路は先述の通りIGBTを使用した1C1M、主電動機はFMT4×6、補助電源装置はSIVです。台車はFD7E/FD8、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の162号機は2009年12月に三菱電機で完成し、新鶴見機関区に新製配置されたものです。EF210形100番代は1999年度から2010年度にかけて73両が製造され、岡山・新鶴見・吹田機関区に新製配置されました。

EF66形100番代(119号)

EF66形100番代は、JR貨物が1989年3月のダイヤ改正で貨物列車の増発と輸送力増強を行うために導入したものです。まだまだ新しいと思っていたEF66形100番代ですが、いつの間にか古参に位置づけられる存在となっています。とはいうものの当面は撮影できるでしょう。
既に100番代としては1次車に相当する101~108号は全機運用から離脱しています。2019年度に104号が書類上でも100番代では初の廃車となりました。吹田機関区のEF66形の運用自体が縮小しており、11両で充足できるまで減少しているとのことです。
制御装置は電磁空気単位スイッチSR123形・抵抗バーニア制御器CS27A形・界磁制御器CS28A形、主電動機は出力650kWのMT56×6、電動発電機はMH127A-DM84Aです。台車は空気ばね台車のFD133C・FD134B、集電装置はPS22Dパンタグラフを装備しています。
写真の119号機は1990年9月に川崎重工・東洋電機で完成し、広島機関区に新製配置されたものです。100番代としては3次車となりますが、2次車から前照灯と標識灯を角型にして一体のライトケースに収め、側面に青帯を追加しています。

2024/05/10

京成電鉄3000形(3035編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのTDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3035編成は2017年2月に日本車両で完成したもので、3000形の12次車に相当します。3000形は3001編成だけが8両編成であとは6両編成ばかりでしたが、2013年の3026編成から8両編成も増え、都営浅草線内・京急線の泉岳寺ー羽田空港間でも頻繁に見ることのできる形式となりました。

2024/05/09

相模鉄道8000系(8713F)

相模鉄道8000系は、斬新なデザインを採用したアルミ製の拡幅車体やVVVFインバータ制御装置など先進的な車両で、1991年から99年に130両(10両編成13本)が製造されました。経年対策は修理の範疇で性能維持を図る方針でしたが、後期の編成については長期の使用が見込まれるために、同時期に製造された9000系と同様に機器更新工事が行われました。
VVVFインバータ制御装置は、既に更新工事を完了していた9000系との機器共通化を図りIGBT素子を用いた1C4M×2群制御としたものに換装しました。基本的な走行性能については更新前と大差がないようにしています。冷房装置は容量拡大を図ったため、補助電源装置も換装しています。
更新後の制御装置はVFI-HR2820T、主電動機は出力150kWのHSV-03、補助電源装置はIGBT-SIVのSVH260-RG4076Aです。台車はKH-132B/KH-135A、集電装置はシングルアーム式のPT7103C/F、冷房装置は50.000kcal/hの能力を持つHRB504-5を装備しています。
写真の8713Fは1999年9月に日立製作所で完成したものです。3000系の代替として増備された編成です。2013年6月に新塗装化、2016年3月に前照灯・室内灯のLED化、2019年4月に機器更新工事を完了しています。2023年10月に前面改修が完了しました。

2024/05/08

E233系7000番代(ハエ131編成)

JR東日本のE233系電車は、一世代前のE231系に対して安全と安定性の向上を目指して電気機器や保安機器等主要機器の二重系化や、優先席エリアを明確化するなどユニバーサルデザインの採用、床面高さを低くすることでホームとの段差を縮小する等の改良を施したものです。
最初に中央快速線に0番代が投入され、次いで京浜東北・根岸線向け1000番代、常磐緩行線向け2000番代、東海道・東北・高崎線向け3000番代、京葉線向け5000番代が投入され、次いで埼京線向け7000番代が投入されました。そのあとは横浜線向け6000番代、南武線向け8000番代が投入されました。
埼京線では205系電車を使用していましたが、2013年3月にハエ101編成が完成し、試験・試運転後6月に営業運転を開始しました。2013年12月のハエ131編成の完成まで、きわめて短期間のうちに205系と同数の310両(10両編成31本)が揃いました。
写真のハエ131編成は2013年12月に総合車両製作所で完成したものです。2016年9月にATACS対応工事、2019年3月に相鉄線乗入れ対応工事を完了しています。埼京線のE233系7000番代は、2019年に相鉄線への直通運転開始にあわせてハエ132~138編成の7編成が増備されました。

2024/05/07

埼玉高速鉄道2000系(2101F)

埼玉高速鉄道2000系は、2001年3月の赤羽岩淵ー浦和美園間14.6kmの開業に合わせて、60両(6両編成10本)が導入されたものです。相互直通運転を行う埼玉高速・営団(当時)・東急、そして東京都交通局との4社間で締結した車両規格に準拠して設計され、ワンマン・ATOに対応するものです。
車体はアルミ製で、ブルーとグリーンの識別帯を配しています。室内は化粧板は白、床はグレー系と落ち着いた配色となっています。一人当たりの座席幅は450mmを確保し、花柄によって区分しています。またLED式案内装置を千鳥状に配置しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-194-15V90、主電動機は出力190kWのMB-5087-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV126-E0です。台車はSS157/SS057、冷房装置はCU713、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の2101Fは2000年10月に川崎重工で完成したものです。2023年3月の東急新横浜線・相鉄新横浜線の開業直前では比較的運転時間帯がまとまっていたようで、東急目黒線線内で都営車・埼玉高速車が目立つ時間帯がありました。

2024/05/06

西武鉄道20000系(20108F)

西武鉄道20000系は、101系初期車104両の老朽置換えを目的として導入された車両で、シンプル&クリーンを設計コンセプトとしています。地下鉄乗入れ用の6000系を基本として、安全性・乗り心地などの客室快適性の向上、省メンテナンス・省エネルギーなどを目指して設計と製造が進められました。
車体はアルミ合金のダブルスキン構造を採用し、前頭部の構体は普通鋼製・非貫通としています。客室内の天井・側面の化粧板は白を基調としています。腰掛は片持ち式のロングシートを採用し、一人当たりの幅は460mmを確保しています。また編成内に4か所車いすスペースを設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1815B、主電動機は出力135kWのHS32530-03RB、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-WAT180Aです。台車はSS-150A/SS-050A、集電装置はPT7116B、冷房装置はCU72Jを装備しています。
写真の20108Fは2005年8月に日立製作所で完成したもので、20000系の7次車に相当します。7次車の仕様は5次車・6次車と共通で、20000系の最終増備となりました。以降の増備は30000系により賄われました。

2024/05/05

E231系1000番代(コツK-08編成)

国府津車両センターに所属しているE231系は、113系の置換えを目的として導入されたものです。既に宇都宮線・高崎線で使用していたE231系を基本に、グリーン車を加えたものです。また2004年10月のダイヤ改正での湘南新宿ラインの大増発に備えたものでもあります。
東海道線用として投入されたE231系では基本編成のうち普通車4両がセミクロスシート車となりました。また普通車の座席クッションをSばねを併用した最適な柔らかさのものに変更しています。側窓もIRカットガラスに変更しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC77、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC75/76。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のコツK-08編成は2004年6月に東急車輌で新製されたものです。6・7号車はモノクラスだった宇都宮・高崎線用編成にグリーン車を組み込むために捻出された普通車を組み込んでいます。該当するサハE231 1035・1036は2000年10月に東急車輌で新製されたものです。

2024/05/04

E235系1000番代(クラJ-23編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の老朽代替を目的として導入された車両です。山手線用のE235系を基本としていますが、近郊形タイプとなりますので、2階建てグリーン車を基本編成に2両組み込んでいることやトイレの設備があることなどの相違点があります。
車体は軽量ステンレス製でsustina構体を採用しています。これは山手線用のE235系と同じですが、行先表示のフルカラーLEDの視認性が向上し、かつ高速のシャッタースピードで撮影しても文字がくっきりと確認できます。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737/AU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラJ-23編成は2023年5月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。E235系1000番代は最終的にE217系と同数の745両(11両編成51本・4両編成46本)を導入する計画になっています。

2024/05/03

東武鉄道30000系(31407F)

東武鉄道30000系は、伊勢崎線と営団地下鉄(当時)半蔵門線と相互直通運転を目的として1997年に導入された車両です。2003年の直通開始までにはタイムラグもあり、10030系の後継としての性格も持っています。そのため浅草駅への乗入れや西新井工場への入場を考慮し、6両+4両の分割編成で製造されました。
車体は軽量ステンレス製で、9000系量産車以降と共通のダルフィニッシュ仕上げとしています。前頭部の彫りが浅く、横長のLEDを採用したりとデザイン的な味付けは少々異なっています。車内は化粧板が白色系、座席がブルー系の配色です。腰掛の奥行きが深い東武電車らしい車内を持った最後の系列でもあります。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1420B、主電動機は出力190kWのTM-95、補助電源装置はIGBT-SIVのINV-095-F1です。台車はTRS-95M/TRS-95T、集電装置はPT-7112-A、冷房装置は集約分散式のRPU6011を装備しています。
写真の31407Fは2001年3月にアルナ車両で完成したものです。2014年10月に中間運転台を撤去して31607Fに組み込まれ、10両固定編成になっています。30000系は早くも2005年には50050系の登場により、地上線に転用を開始しました。さらに10両固定編成化され、東上線に転用されました。

2024/05/02

東武鉄道20000系(21809F)

20000系は1988年から92年にかけて104両(8両編成13本)が製作されました。導入の背景には1980年代後半に営団地下鉄の各路線で車両の冷房化が進められましたが、東武が日比谷線直通に使用していた2000系が冷房改造が困難な構造であったことがありました。
車体は軽量ステンレス製で、車体長18mの3扉車です。側扉間には2連ユニット窓を2個配置しています。前面はFRPで、非常用の貫通扉を左側に寄せ、運転室窓を1枚としてやや傾斜を持たせたことからすっきりとした外観となっています。
制御装置はAFEチョッパ制御のAFE-2、主電動機は出力140kWの複巻電動機TM-83、補助電源装置はSIVのINV-033-A0です。台車はTRS-87M/TRS-87T、集電装置はPT-4815-A-M、冷房装置は集約分散式のRPU-3002AJを装備しています。
写真の21809Fは1990年9月に東急車輌で完成したものです。2017年10月に廃車となりました。20000系は70000系に代替され、2020年3月に日比谷線直運転から撤退しました。一部車両支線区転用による4連化・ワンマン運転対応化により継続使用されています。

2024/05/01

E217系(クラY-41編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。朝夕ラッシュ時の混雑緩和を最重要視し、近郊形普通車としては初の4扉構造を採用しました。E235系1000番代の置換えも進み、現在では6~7割程度の置換えが完了した状況でしょうか。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-41編成は1999年5月に新津車両製作所(グリーン車は東急車輌)で完成したものです。2009年6月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2017年12月にホームドア対応工事を完了しています。