2020/11/29

205系(ケヨM33編成)

武蔵野線の205系が、2020年10月に営業運転を終了しました。武蔵野線の205系は、1991年頃に少数が新規に製造されましたが、大半は山手線から転用した車両の電気部品を新しくしたものでした。後継は主に中央・総武緩行線から転属した209系500番代・E231系です。
私も京葉線に乗り入れている武蔵野線電車を通勤で利用していたことがあります。京葉線内は快速運転で、便利に利用しておりました。現在は京葉線内は各駅に停車するのですが、京葉線も快速中心だった頃に比べると速達性は後退しているといわざるを得ません。
というのも沿線の開発が進み、利用客が増えているのですからやむを得ないことです。京葉線・武蔵野線とも開通当時の想定よりも大幅に利用客が伸びていますから、列車の運転本数や駅の通路幅なども充分ではないのではないでしょうか。
写真のケヨM33編成は、1988年4月に東急車輌で山手線のヤテ56編成として完成したものです。8両が2005年7月に東京総合車両センターで武蔵野線向けの転用改造を終えました。2020年1月に廃車され、インドネシアに譲渡されました。

2020/11/23

相模鉄道7000系(7715F)

相模鉄道の新7000系が、11月の7.8日に行われた引退記念のイベントに充当された7754Fを最後に現役を退きました。まだまだ新しい電車だと思っていた新7000系ですが、姿を消すことになりました。
JR東日本では205系、東急では9000系が同世代の電車ということになります。また6000系・7000系と実用本位の車両が主力だった相模鉄道の中で、初めて現れたデザインをより重視した電車だといえるのではないでしょうか。
近年は塗装を変更して営業運転に就いておりまして、それは好感の持てる塗装ではありましたが、やはり新製当初の赤基調の帯を巻いた姿のほうが、新7000系の魅力をストレートに反映した姿だったと思います。
写真の7715Fは1987年3月に日立製作所で完成したもので、7000系の13次車に相当します。2011年8月に10連から8連に短縮され、新塗装化されました。2020年1月に廃車となりました。

2020/11/22

なつかしの食堂車

上野東京ラインの尾久駅に隣接する尾久車両センターには、5両のブルートレイン用の客車が留置されています。旧「北斗星」用が3両、旧「出雲」用が2両の24系25形ですが、塗装もされていないようで痛々しい姿です。
国鉄の分割・民営化を生き延びたブルートレインですが、航空機・新幹線・高速バスの発達を前に姿を消してしまいました。1980年代には傾きはじめていましたが、それでも一番の撮影対象でありました。
1991年に九州を一周する旅行に出かけましたが、帰りに博多から「あさかぜ4号」に乗車し、ついに念願のブルトレ食堂車を利用することができました。計画も切符の手配もレンタカーの運転も友人任せという便乗に近い旅行でしたが。
写真のオシ24701は、1973年9月にオシ24 1として新潟鉄工所で完成し、向日町運転所に新製配置されました。すぐに品川客車区に転属し、九州行の寝台特急で活躍しました。1986年12月には大宮工場で「あさかぜ1.4号」用に内装をグレードアップし、701号に改番されました。1994年には尾久客車区に転属し、「出雲」に使用されました。
【撮影:佐野次郎 2016.10.10 尾久駅】

2020/11/21

横浜市営バス99系統廃止

桜木町駅と磯子車庫を結んでいた横浜市営バスの99系統が11月3日で廃止になりました。本牧通りをまっすぐに走る運転系統で、運転期間も運転距離も長い路線でした。私としては、101.105.106系統と並んで馴染みの深いバスの運転系統でありました。
小さい頃はずいぶんといろいろな病院にかかった記憶がありますが、母に連れられて市バスでも通院しました。吉浜橋の中央病院や、尾上町の秋山眼科には行った記憶がありますね。当時の横浜市営バスは帯のブルーが現在よりも濃い色調でした。
山手トンネルも片側は廃止になった市電のトンネルを車道に転用する工事の最中で、古い方のトンネルが両側通行でした。あと市バスの車内も後ろの方が通勤電車のような長椅子でした。冷房装置もついておりませんでした。
99系統は本数も1時間に数本で、比較的空いている運転系統でした。ゆえに今回整理されてしまったのだと思います。混んでいる105系統は今回、地下鉄関内駅ー本牧車庫間が増便されたので需給調整がされたのだと想像しています。

2020/11/15

引退間近の185系電車

東海道線で特急「踊り子」や湘南ライナーで使用されている185系特急形電車ですが、いよいよ2021年3月のダイヤ改正で定期運用から退くことになりそうです。なんでも、湘南ライナーが、特急「湘南」に格上げされるとか。
185系の代替となるのは、中央本線の特急「あずさ」「かいじ」や房総特急から転用されるE257系電車です。リニューアルを実施した上での転用ですが、車両の需給を考えると順当な施策といえるでしょう。
少々の料金を上乗せしてもよいので座って通勤したという需要はあると思います。生産人口の減少や、テレワークの普及などで乗客数の増加が見込めない今、通勤特急の拡充で客単価の上昇を図る施策は時宜にかなったものであります。
ちなみに写真を撮影したのは1985年であります。特急らしくないといわれた転換クロスシートが交換されるなどリニューアルが実施されたとはいえ、30年以上も東海道線で走り続けているのは、185系が本質的に堅牢に製造された車両だったからでしょう。
【撮影:佐野次郎 1985年 大船駅】

2020/11/05

EH200形(16号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
量産機では試作機である901号機の前面窓中央にあったセンターピラーを廃止し、ワイパを扇拭き式に変更したことで、視界の改善を図っています。また運転室の前面計器パネルを3面パノラマ化して、視認性の向上に配慮しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の16号は2008年2月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。高崎機関区のEH200形は25両の配置ですが、近年は増備されておりません。EF64形1000番代の代替をどのように進めていくのかも興味深いところです。