2022/01/31

相模鉄道9000系(9705F)

相模鉄道9000系は、1993年から2001年にかけて4次に渡って70両(10両編成7本)が導入されたものです。廃車となった9701Fを除いて2016年度からデザインブランドアッププロジェクトに伴う大掛かりなリニューアルを実施し、イメージを一新しています。
塗装は、新たに制定した横浜の街をイメージした「YOKOHAMA NAVTBLUE」としています。また前面について、前照灯を腰部2灯から上部の行先表示横に1灯ずつとし、連結器カバーを廃してスカートの形状も変更しています。
室内は全体をグレートーンで統一してリニューアルをしています。腰掛はクロスシートについてはスコットランド製の本革を採用しています。ロングシートについてもクッション性を向上して座り心地の向上を図っています。案内表示器もLCDに更新されております。
写真の9705Fは1996年5月に東急車輌で新製されたもので、9000系の3次車に相当します。2013年11月にVVVFインバータ制御装置を更新し、2016年11月にリニューアル工事を終えてYNB塗装になっています。 

過去の記事から
相模鉄道9000系(9705F)オリジナルカラー
https://sanojiro.blogspot.com/2020/10/90009705f.html

2022/01/30

相模鉄道8000系(8709F)

相模鉄道8000系の8709編成が、2020年3月に8000系としては初めて車体塗装変更と室内のリニューアルを完了して営業運転に就いています。8000系は初期の車両に廃車が出ていますが、後期の車両については継続して使用するようです。
塗装はYOKOHAMA NAVY BLUE化されました。また前照灯が前照灯が従来は腰部中央に2灯でしたが、運転台上の行先表示装置の左右に配置が変更されました。室内の色調も変更されましたが、9000系に比較すると改装内容が簡素化されているようです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御、補助電源装置は容量260kVAのIGBT-SIVに更新されています。基本的な走行性能は更新前と大差がないようにし、既に更新が行われた9000系と機器の共通化を図っています。
写真の8709Fは1995年4月に日立製作所で完成したものです。2017年3月に機器更新、2020年3月にリニューアルを完了しています。8000系では8709Fの後、リニューアルが行われた編成は出てきておりません。

過去の記事から
相模鉄道8000系〈8709F〉(オリジナルカラー)
https://sanojiro.blogspot.com/2010/02/80008709f.html

2022/01/29

東急電鉄5000系(5120F)

東急電鉄の5000系シリーズは、2002年から導入されている車両で「通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン」に準拠しているものです。田園都市線に5000系、目黒線に5080系、東横線に5050系・5000系が投入されました。
田園都市線5000系は10両編成で5M5Tとなっています。シートモケットや化粧板・床材は青系統の配色でまとめられています。2面の大型ディスプレイが設置されたのは、鉄道ファンでなくてもわかりやすい変化ではないかと思います。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御、補助電源装置は出力250kVAのIGBT-SIVを採用しています。台車は軸梁式ボルスタレス台車TS-1019A/TS-1020Aを装備しています。冷房装置は52.500kcal/hと大容量になっています。
写真の5120Fは、2008年8月に東急車輌で完成したものです。2009年7月には4号車を6扉車に差し替え、3両が6扉車となりました。2016年1月に総合車両製作所で5420(三代目)・5520/5820(二代目)を新製し、4扉車に統一しています。この3両は室内が緑系統の配色で腰掛の背ずりが高くなっています。

2022/01/26

東京地下鉄8000系(8102F)

東京メトロの8000系電車は、既に18000系による置換えが始まっていますが、コロナ禍の影響もあり当初の構想よりはペースダウンして2025年度までに置換え完了というスケジュールになっているそうです。
営団地下鉄の電車は出入口の窓が小さくなっており、国鉄でも201系から小さくなりましたので、先進的な仕様なのかと思っていましたが、破損防止のために小さくしていたようです。それだけ電車の混雑が激しかったということでしょう。後年の更新で出入口の窓も通常の大きさになっています。
大規模修繕により制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御になり、主電動機も新形となり10000系に準じた仕様になっています。その他行先表示がLEDになったり、車内にLCDモニタによる案内装置がついたりと広範囲に渡って改良されていますが、集電装置は菱形のままになっています。
写真の8102Fは、8102~8502.8802~8002の8両が1981年3月に東急車輌で完成したもので1次車に相当します。1988年7月に冷房改造されています。8602・8702は1994年7月に日本車両で完成したもので6次車に相当します。2006年11月に大規模修繕と制御装置更新を完了しています。 

2022/01/24

205系(ナハ8編成)

私が電車を通学で利用するようになった頃主力だったのは103系でした。根岸線のスカイブルーの103系は、先頭車こそ冷房車でしたが中間には非冷房車や編成中間に閉じ込めた初期型の先頭車も混じっていました。
国鉄からJRへ移行する頃に製造されていたのは205系でしたが、103系に比べてずいぶんと良くなった電車だと思いました。空気バネ台車の採用で乗り心地がよくなり、車内も化粧板の色がクリーム色になってずいぶんと明るくなりました。
京浜東北・根岸線には205系は少数しか入らず、根岸線に直通で入ってきていた横浜線の205系を利用する機会がかなりありました。当初は山手線に入りましたが、国鉄時代には新車を入れることがあまりなかった横浜線や南武線にも205系が新製投入されたのもJRならではという印象を持ちました。
写真のナハ8編成は、1990年8月に川崎重工で新製されたものです。2010年9月には集電装置をシングルアーム式のPS33Eに換装しました。2015年5月に廃車となり、インドネシアに譲渡されました。

2022/01/23

東急電鉄5000系(5111F)

東急電鉄5000系は2002年度に導入がはじまったものです。省エネルギー・バリアフリー・標準化によるコストダウンを重視して設計された電車です。JR東日本のE231系電車と基本構造と部材の共通化を図っていますので、親戚筋の電車だということもできます。
また田園都市線の激しい混雑に直面した電車でもあります。2005年度から座席を収納式にした6扉車を導入し、15編成の4.5.8号車が6扉車になっていました。しかしながらホームドアの普及によりノーマルな4扉車に差し替え、6扉車は既に全廃となっています。
運転面では急行を旧新玉川線区間では各駅に停車する準急に建て替える時期にもかかっています。また8500系の本格的な代替は2020系によって行われていますので、在籍する数という意味では第二勢力という位置づけになっています。
写真の5111Fは2003年2月に東急車輌で完成したものです。2007年5月に6扉車1両を組み込み、2009年5月には6扉車が3両化されました。現行の5411.5511.5811の3両は6扉車を代替するために2016年8月に新製されたものです。

2022/01/19

小田急電鉄8000形(8262F)

小田急電鉄8000形は一般車としては最古参になりますが、2002年度から2013年度にかけて車体修理と機器更新を行っており、それほど古びた電車だという印象はありません。機能的には3000形と同等の水準にあり、快速急行や急行を中心に使用されています。
さてその急行ですが、その昔の小田急の急行といえば、下り列車の前6両が箱根湯本・後ろ4両が片瀬江ノ島行きで相模大野で分割していました。そんな訳でいつも混雑していました。小田原から新宿まで乗ったこともありますが、ずいぶんと時間がかかった記憶があります。
複々線化がいよいよ完成した現在となっては、快速急行が10両編成で頻繁に運転されているわけですから速達性も快適性も段違いに向上しています。8000形はその両方の時代にわたり走り続けているわけです。
写真の8262Fは1985年5月に川崎重工で完成したもので、8000形の4次車に相当するものです。4次車では6連の補助電源装置にGTO-SIV(機器更新時にIGBT-SIVに換装)を装備するようになりました。2006年11月に車体修理と機器更新を完了しております。

2022/01/17

E233系1000番代(サイ101編成)

E233系1000番代は、2007年9月から2010年1月にかけて830両(10両編成83本)が製造され、浦和電車区に新製配置されました。京浜東北・根岸線で使用されていた209系の置換えを目的として導入されたものです。最大で5編成が配置された209系500番代も置き換えています。
編成は10両固定編成で6M4Tとし、209系の4M6Tから電動車比率を上げています。6扉車は製造せず、全車4扉車です。前面窓の左右を白色としてカラー帯を通しています。また列車番号表示器は独立し、正面窓下に設けています。腰掛の表地は路線カラーと同じく青系統となっております。
VVVFインバータ制御装置は抑速ブレーキを廃止したSC85A形としています。主電動機は出力140KWのMT75です。補助電源装置はSIVですが、0番台に装備されたものからマイナーチェンジされたSC86Aとしています。台車はDT71A/TR255系を装備しています。
写真のサイ101編成は2007年9月に東急車輌で完成したものです。2015年9月にホームドア対応改造と前照灯のLED化を完了しています。2015年3月にさいたま車両センターに浦和電車区の検修部門が改組されています。

2022/01/15

小田急電鉄60000形(60051F)

小田急電鉄60000形は、地下鉄線に乗り入れできる初のロマンスカーで2007年度から2015年度にかけて4次に渡り42両(4両編成3本・6両編成5本)が導入されました。地下鉄乗入れだけでなく、JR線乗入れと線内運用でも使用されています。
60000形の車体はアルミ製のダブルスキン構造で、10両編成を組成すると578名の定員となります。特急としてのデザイン性とマルチユース性・輸送力を高いレベルで兼ね備えている車両といえると思います。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御、補助電源装置はIGBT-SIVを採用しています。主電動機は190kWの誘導電動機です。台車はボルスタレス台車のND-739・ND-739T/TAを装備しています。制動方式は電気指令式でTIOSを介して制御されます。
写真の60051Fは2007年12月に日本車両で完成したもので、60000形の1次車に相当します。60000形は30000形の機能性と50000形の華やかさの双方を継承している形式ともいえますが、60000形独自の鮮やかな青色の塗装が秀逸だと感じます。

過去の記事から
小田急電鉄60000形(60052F)
https://sanojiro.blogspot.com/2012/10/6000060052f.html
小田急電鉄60000形(60053F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/10/6000060053f.html

2022/01/14

203系(マト56編成)

常磐線は爆発的な増加を続ける通勤・通学需要に対応するために複々線化とともに営団地下鉄(当時)千代田線と相互直通運転を開始し、都心への直通ルートを確保しました。当初国鉄側が用意した車両は103系1000番台でしたが、消費電力などで営団6000系との格差が目立つため203系電車に置き換えられました。
203系の車体は軽量アルミ製で、青緑1号の帯を巻いていました。前面がやや傾斜し、なかなか良い面構えの車両だと思います。冷房も装備し、暖色系の柔らかい印象の内装とあいまってサービス上も改善されました。
システム的には201系を基本としており、主回路は省エネ効果の高い電機子チョッパ制御を採用しました。地下鉄線内の厳しい運転条件を踏まえて、回生ブレーキの制御範囲を大きくしています。台車は軽量化を図った空気バネ台車であるDT46A/TR234を装備しています。
写真のマト56編成は1984年3月に東急車輌で完成したもので、203系の2次車に相当します。2次車が量産車という位置づけとなり、車体ナンバーを文字転写式に変更するなどの小変更がありました。2010年12月に廃車となりました。

2022/01/12

東京地下鉄17000系(17182F)

2013年には東京メトロ副都心線と東急東横線の相互直通運転が始まり、副都心線の開業に備えて新製された10000系に加え、既存の7000系も180両(10両編成6本・8両編成15本)が大規模な改修を行い継続使用されることになりました。
7000系も使用期間が約45年を経過し、サービス改善を目的に同数が17000系に代替されることになりました。10両編成6本については既に導入が完了し、8両編成も営業運転に入り始めました。
10両編成は東武線・西武線も含めてもともと5社直通で運用範囲が広い上に、有楽町線にもかなり入線しますので、東横線で見る確率はそれなりに低くなります。反面8両編成は有楽町線には入りませんので、東横線では頻繁に見ることになります。
写真の17182Fは、2021年6月に近畿車両で完成したものです。17000系は2022年度までに投入完了予定ですので、旧ピッチで置換えが進行している様子が伺えます。半蔵門線用の18000系と同じく、行先表示に駅番号も表示されているのが目新しいです。

2022/01/11

205系(ナハ37編成)

1989年から4次にわたり205系を96両(6両編成16本)新製投入したあとも南武線に残っていた103系を代替するために、山手線にE231系500番台を新製投入したことにより捻出された205系が72両(6両編成12本)が2002年10月から2003年7月にかけて転入してきました。
これらの編成は山手線時代の11両編成から、4M2Tの6両編成に短縮される格好になっています。側扉の窓が小さいのが新製投入された車両との相違点ですが、外見上の差異はあまりないように思います。
205系は国鉄時代に山手線への投入が始まり、JR東日本に増備も継承されましたが、投資額の抑制を重点に置いて設計された車両です。制御装置から中間車の棒連結器など様々なコストダウンを図りましたが、利用者にとっては車内が明るくて乗り心地も良い車両だったと思います。
写真のナハ37編成は1985年9月に川崎重工で完成し、ヤテ21編成として山手電車区に新製配置されたものです。2002年12月に中原電車区に転入しました。2015年9月に廃車となり、インドネシアに譲渡されました。

2022/01/10

205系(ナハ3編成)

国鉄時代の南武線では、101系・103系まで他路線から転用される車両がほとんどだったのですが、JR東日本への移行後の1989年から1990年にかけて4次にわたって96両(6両編成16本)が新製投入されました。
保安装置はATS-BとATS-Sを装備し、ATCは搭載しておりません。ATS-Pは準備工事とし、1990年度に製造された車両から実装しました。運転室仕切部の窓拡大、客室寸法の拡大も行われました。
205系新製車だけでは103系の全面置換えには至らず、山手線からの転用車と209系の新製・転用により置き換えられました。2014年7月からE233系8000番台の導入が開始され、2016年1月に置換えが完了しました。
写真のナハ3編成は1989年3月に川崎重工で完成したものです。2010年9月にはパンタグラフをシングルアーム式のPS33Eに交換しています。2015年11月に廃車となり、インドネシアに譲渡されました。

2022/01/09

横浜高速鉄道Y500系(Y511F)

横浜高速鉄道Y500系は、2004年2月のみなとみらい線(横浜ー元町・中華街間)の開業に伴い48両(8両編成6本)を導入したものです。4M4Tの8両固定編成で、相互直通運転を行う東急東横線の5050系と共通の設計になっています。
車体は軽量ステンレス製で、みなとみらい線にちなんで「M」をシンボルマークとした青基調のデザインを施しています。車内の腰掛はバケットタイプのロングシートで色調は独自のもので、横浜の風物などを意匠に取り入れています。
主回路はIGBT-VVVFインバータで、補助電源装置はSIVを採用しています。台車はTS-1020A/TS-1019A、主電動機は出力190kWの誘導電動機を装備しています。集電装置はシングルアーム式のパンタグラフです。
写真のY511Fは2004年2月に東急車輌で完成したものです。ガンダムファクトリーヨコハマのラッピングトレインとして営業運転に就いています。ガンダムファクトリーヨコハマは元町・中華街駅が最寄り駅になりますので、宣伝媒体としてはうってつけだと思います。

2022/01/08

東京地下鉄08系(08102F)

東京メトロの車両の中でも、置換えの迫っている7000系・8000系は注目を集めています。既に置換えが完了した6000系も含めて昭和の電車という印象が強いからでしょうか?確かに同年代に製造された通勤電車の中では先進的な車両だったと思います。
それらに続く06系・07系・08系は少数の増備にとどまり、地味な存在となっています。1編成だけの製造だった千代田線の06系に至っては6000系より先に引退しました。有楽町線に投入された07系もホームドアの導入の影響で東西線に転属しています。
半蔵門線の08系は少数派ながらも堅調な活躍を続けています。8000系の後継となる18000系の置換えの対象にも今のところは含まれておりません。8000系や東急8500系も多く走っていた東急田園都市線・半蔵門線内では比較的新しい電車という印象が強かったと思います。
写真の08102Fは、2003年1月に日本車両で完成したものです。08系の増備は2003年3月の水天宮前ー押上間の開業に備えた60両(10両編成6本)の1次車のみとなりました。営団地下鉄としては最後の新形式となりました。

2022/01/05

東京地下鉄8000系(8117F)

東京メトロ8000系は半蔵門線用として1980年度から1994年度にかけて190両(10両編成19本)が導入されました。当初の計画では8両編成を11本、10両編成11本を組成する構想でしたが、沿線の開発の進行によりすべて10両編成となりました。そのため車両番号と製造順序に一部前後があります。
8000形の車体は軽量アルミ製で、大きな1段下降窓を側窓に採用してスッキリとした印象です。室内もアイボリー系の色彩でまとめた内装で総じて軽快・明るい雰囲気に仕上がりました。大規模修繕も受けていますので、現在でもそれほど古さを感じることはありません。
制御装置は機器更新によりIGBT-VVVFインバータ制御とし、補助電源装置は24kVAのSIVを備えています。主電動機も出力165kWの誘導電動機に換装されました。台車は新製当初よりボルスタレス台車SS101を装備しています。
写真の8117Fは1988年11月に東急車輌で完成したもので、8000系の4次車に相当します。新製されたのは8両で、1987年8月に川崎重工で完成した3次車8617・8717を組み込んで10両編成を組成しました。2013年6月に大規模修繕と制御装置更新を完了しています。

2022/01/04

小田急電鉄1000形(1069F)

小田急電鉄1000形は新製から約25年を経過し、老朽化や性能面でも他の車両に比較して見劣る面が出てきたため、2014年度から車体修理・機器更新を行っています。4両編成のまま更新を行った編成と、10両編成に組成し直した編成があります。
外観については、行先表示をフルカラーLED式に変更したこと、前照灯のLED化、電気連結器の2段化が目立ちます。客室内は全面的にリニューアルされ、腰掛・袖仕切・化粧板などを一新しています。また17インチLCD式の車内案内表示装置を設け、照明もLED化しています。
制御装置はフルSiCVVVFインバータ制御、補助電源装置はIGBT-SIVに換装しています。主電動機・空気圧縮機も換装しています。また列車情報管理システムTIOSを搭載し、運転台もデスクタイプに一新しています。
写真の1069Fは1990年12月に東急車輌で完成したもので、1000形の4次車に相当します。2020年3月に車体修理と機器更新を完了しております。1000形の車体修理と機器更新ですが、現在では10両固定編成の1092Fが実施中です。

2022/01/03

東京地下鉄8000系(8113F)

営団(当時)8000系は1984年度から1994年度にかけて190両(10両編成19本)が導入されました。そのうち8112F~8114Fの3編成は、東西線の輸送力増強を目的として10両編成で新製投入されました。
暫定的な投入のため、識別帯は半蔵門線のパープルで、側扉上にブルー地に白抜きの文字で「東西線」と表記していました。暫定的に8000系を投入したのは、5000系は旧式化していましたが、05系の導入前であったためです。
JR中央・総武緩行線と相互直通運転を行うため、運転台の仕様を5000系に揃えていました。そのためマスコンもツーハンドルとなっていました。また先頭車には密着連結器を装備し、快速運転を行うため列車種別灯を運行番号・行先表示の脇に追加していました。
写真の8113Fは1987年9月に東急車輌で完成したもので、8000系の3次車に相当します。1988年5月に冷房改造を完了しました。1988年12月に東西線から半蔵門線に転籍しています。2010年3月に大規模修繕と制御装置更新を完了しました。
 

2022/01/02

小田急電鉄5000形(5059F)

小田急電鉄5000形は2019年度から導入されている最新型の一般車です。新聞などで小田急の写真にはこの形が使われることが多いので、代表的な車両として認知されていると思われます。通勤車としてはかなりスタイリッシュなデザインでしょう。
車体は裾絞りの拡幅車体で軽量ステンレス製ですが、先頭部はスピード感を連想させる流線形です。テールライトと装飾灯を兼ねたライン式の照光装置が特に目新しいです。また側面に表記されている車両番号がかなり上のほうに移動していますが、これはホームドアの普及に対応したものです。
客室内の照明はLEDは天井埋込型・平板タイプとするなど天井の凹凸を極力少なくして広く感じられるような工夫がされています。また1両について8台の空気清浄機が設置されています。通勤電車としては相当な快適性だと思います。
写真の5059Fは、2021年9月に日本車両で完成したものです。5000形の導入によって8000形の界磁チョッパ制御車、1000形の非更新車の代替が進められています。今後も増備が継続されるものと思われます。

2022/01/01

東京地下鉄08系(08106F)

東京地下鉄08系は2003年3月に半蔵門線水天宮前ー押上間が延長開業し、営団(当時)・東急・東武の三社直通運転を開始することによる所要車両数の増加に対応するために導入されたものです。営団地下鉄としては最後の新形式となりました。標準化を意図して東西線05系11次車と共通の仕様を多くしています。
車体はアルミ合金製でダブルスキン構造を取り入れています。前面は多角形とブラックを取り入れております。客室内はラインカラーのパープルをもとにデザインをまとめています。座席は片持ち式として、占有幅は450mmで縦仕切りを用いて7人掛けを3-4人に区分しています。3色LEDによる車内表示器が乗降口上部に設置されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御とし、主電動機は出力165kWの誘導電動機です。補助電源装置はSIVを備えます。台車はモノリンク式ボルスタレス台車ND730/ND730Tを装備しています。冷房装置は50.000kcal/hの能力を持っています。
写真の08106Fは2003年2月に日本車両で完成したものです。08系は60両(10両編成6本)が2002年度に導入されました。車外表示器を3色LED式からマルチカラーに変更しています。また比較的新しい車両ですので、18000系による置換対象には含まれておりません。