2022/09/30

京成電鉄3000形(3024編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのMB-5100-A/TDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3024編成は2007年11月に日本車両で完成したもので、3000形の6次車に相当します。3000形は2021年4月現在で278両が在籍し、京成電鉄の車両の中では最多勢力となっております。

2022/09/29

京成電鉄3700形(3728編成)

京成電鉄3700形は、1991年3月に北総開発鉄道(当時)の二期線完成により、京成高砂駅での接続が実現し、京成、京急、都営浅草線、北総・公団線の4社の相互直通運転を開始したことを契機として導入されたものです。
車体は軽量ステンレス製で、前面貫通路を車掌台側に寄せて非対称とし、隅の部分には丸みを持たせて柔らかさをだしています。車内は暖色系の配色を採用し、明るさを強調しています。また新しいサービスとして、各側扉上に車内電光案内表示を装備し、ラジオ受信用の車内アンテナを設置しています。
制御装置はGTO-VVVFインバータのRG633A-M、主電動機は出力130kWのKMM6170、補助電源装置はDC-DCコンバータ・インバータ方式のCOV019Cです。台車はFS547/FS047、冷房装置は18.000kcal/hの能力を持つCU716/RPU6006を1両につき2台装備しています。
写真の3718Fは1991年4月に東急車輌で完成したもので、3700形の1次車に相当します。3700形は2021年4月現在、3748F.3778F.3818Fの3編成が北総鉄道に、3738Fが千葉ニュータウン鉄道に賃貸されています。

2022/09/28

E257系2500番代(オオNC-34編成)

E257系2500番代は、房総方面で使用されていたE257系500番代のうち4編成を東海道線の特急「踊り子」に使用されていた185系の老朽置換え用に転用したものです。2021年3月のダイヤ改正から伊豆箱根鉄道に乗り入れる修善寺行きに使用されています。
車体カラーをペニュンシュラブルーを基調としたデザインに変更しています。客室内の座席モケットもペニュンシュラブルーを基調としてデザインに変更しました。また先頭車の前照灯・後部標識灯をLEDに変更しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC118/SC119、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64B/TR249D/E、集電装置はPS37、冷房装置はAU302、列車情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のオオNC-34編成は、2004年9月近畿車両でマリNB14編成として新製されたものです。2021年3月に秋田総合車両センターで機器更新とあわせて2500番代に改造され、大宮総合車両センターに転属しました。

2022/09/27

千葉ニュータウン鉄道9100形(9108編成)

住宅・都市整備公団(当時)が1995年4月の千葉ニュータウン中央ー印西牧の原間4.7kmの延長開業にあわせて導入したのが9100形です。6M2Tの8両固定編成で、北総開発鉄道(当時)・京成電鉄・都営浅草線・京浜急行電鉄と相互直通運転が可能な仕様となっています。
車体は軽量ステンレス製で、先頭部は普通鋼製です。外観は「おなが」という関東に多くいる鳥をモチーフにしています。客室内の配色は全体的に淡い色として、窓も大きくしています。腰掛はバケットタイプのロングシートを基本として、中間車の車端部にクロスシートを設けました。
制御装置はGTO-VVVFインバータのRG633A-M、主電動機は出力130kWのTDK6172A、補助電源装置はDC-DCコンバータ・インバータ方式のCOV019Cです。台車は空気ばね台車のFS-547/FS-047、冷房装置は36.000kcal/hの能力を持つ集中式冷房装置を装備しています。
写真の9108編成は、1994年12月に日本車輛で完成したものです。2016年1月に集電装置をシングルアーム式パンタグラフに換装し、2017年12月に客室灯・乗務員室灯のLED化を行っております。

2022/09/26

東京都交通局6300形(6304編成)

東京都交通局6300形は、三田線の開業以来使用してきた6000形の代替を目的として導入された車両です。三田線としては25年ぶりのモデルチェンジ車両となりました。その間の乗客のニーズの高度化と多様化を反映して設計されています。
車体はステンレス製となり、先頭部はFRP成形の自由度を活かしてソフトな曲面構成とし、大形曲面ガラスを使用して運転席の視界改善を図りつつスピード感のある半流線形としました。また識別帯は三田線のラインカラーのブルーに赤色を加えたツートンカラーとなっています。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のTINV-06、主電動機は出力180kWのTIM-6、補助電源装置はTSIV-6です。台車はT-6A/B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL-6B、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の6304編成は1993年6月に川崎重工で完成したもので、6300形の1次車に相当します。6500形が2022年度末までに8両編成13本投入されるため置換対象となり、2022年6月に営業運転を離脱しました。6300形としては初の廃車編成となります。

2022/09/25

西武鉄道40000系(40154F)

西武鉄道では2016年度より40000系の導入を進めています。30000系に続く新型通勤車両で、2000系の老朽置換えに充当されています。アルミダブルスキン構体を採用した10両固定編成となっています。
40000系の50番代は座席がロングシートになっています。モケットを青色にしたバケットシートで背ずりが高く波形を描いているのが特徴です。側扉上にはS-TVSと呼ばれる17インチワイドLCDによる表示装置を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF-102H/SVF-098E、主電動機は出力190kWのSEA-547A、補助電源装置はIGBT-SIVのMELSIV-Gです。台車はSS185M/SS185T、集電装置はPT7116-D、冷房装置はCU723A、列車情報管理装置S-TIMを装備しています。写真の40154Fは2020年11月に川崎重工で完成したものです。6000系と同様に東急東横線にも乗り入れてきており、Fライナーと呼ばれる特急を中心に使用されています。比較的東横線内でも見かける機会の多い車両となっています。

2022/09/24

西武鉄道6000系(6157F)

6000系は地下鉄乗入れ用車両として設計された車両で、西武初のオールステンレス車両で、6M4Tの10両固定編成。GTO-VVVFインバータ制御・ボルスタレス台車・列車情報装置など最新の仕様を取り入れました。
6000系の5次車から車体はアルミ構体となり、灰色に塗装しています。腰掛のモケットは青系統で、副都心線への乗入れ開始以降側扉上の車内案内表示器の液晶モニタ2画面化が進められました。
更新後の制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF102-F、主電動機は出力190kWのSER-547/SER-548、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-SAT150Aです。台車はSS150/SS050、集電装置はPT44S-A-M、冷房装置はCU722Aを装備しています。
写真の6157Fは1998年2月に日立製作所で完成したもので、6000系の6次車に相当します。6次車では戸袋窓を廃止しております。2008年11月に副都心線対応改造、2015年3月にVVVF更新工事を完了しています。

2022/09/23

東京都交通局5300形(5309編成)

都営浅草線の5300形電車は1991年3月の北総開発鉄道との相互直通運転開始を契機として導入された車両です。京急1500形や京成3700形と同様に浅草線を走る電車としては、第二世代の電車ということになります。
車体はアルミ合金製で全面に塗装を施しており、かつ丸みを帯びたデザインになっています。前面のブラックマスクがアクセントとなっています。5000形に比較すると洗練されたスタイルとなり、時代の空気も反映されているようにも感じます。
制御装置はGTO-VVVFインバータのTINV-1、主電動機は出力165kWのTDK6115-A、補助電源装置はD-Dコンバータです。台車はボルスタ付空気ばね台車のKD302/KD302A、冷房装置はTCL-1Aを装備しています。
写真の5309編成は、1992年6月に日本車輌で完成したものです。比較的初期に製造されたグループの特徴として、スカートが小型になっています。2020年6月に廃車となりました。後継となる5500形の増備により、5300形も5320編成1本を残すのみです。

2022/09/22

相模鉄道12000系(12102F)

相模鉄道12000系は、相鉄グループが推進している「デザインブランドアップロジェクト」による20000系に続く第二弾の新製車両です。JR線との相互直通運転に使用するため2019年から2020年にかけて60両(10両編成6本)が製造されました。
車体は軽量ステンレス製ですが、総合車両製作所のsustinaをベースにしているため、レーザー溶接による継ぎ目のない接合によって平滑な仕上がりになっています。客室内は20000系では上下方向を意識したデザインでしたが、12000系では前後方向を意識したデザインに変わっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC85A1、主電動機は出力140kWのST-MT75、補助電源装置はIGBT-SIVのST-SC91です。台車はST-DT71/ST-TR255系、集電装置はPT-7103E、冷房装置はST-AU726A-G4、列車情報装置はTIMSを装備しています。
写真の12102Fは、2019年5月に総合車両製作所で完成したものです。12000系は2019年4月から相鉄線内で営業運転を開始しました。2019年11月からJR線との相互直通運転に使用されています。

2022/09/21

東京地下鉄17000系(17188F)

有楽町線・副都市線では7000系180両(10両編成6本・副都心線のみ8両編成15本)を大規模改修のうえ、継続して使用してきましたが、より高品質な輸送サービスを提供することを目指して17000系に代替することになりました。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体です。室内については10000系を基本に車内の貫通扉や荷棚にガラス素材を使用し、広がりを演出していますが腰掛などの配色がより明るくなったことからやや印象が異なります。10000系に比べるとカジュアルな感覚です。
制御装置はSiC素子適用VVVFインバータ制御のVFI-HR4420E、主電動機は出力205kWのMM-S5C、補助電源装置はSiC素子適用SIVのNC-GAT240Dです。台車はボルスタつきモノリンク台車FS781、集電装置はPT7174-B、冷房装置はCU7627を装備しています。
写真の17188Fは2021年11月に近畿車両で完成したものです。17000系は2022年5月に最終編成となる17195Fが営業運転を開始し、長期間使用した7000系の代替が完結しました。2021年2月に17101Fが営業運転を開始して以来、ハイペースでの置換えとなりました。

2022/09/20

相模鉄道11000系(11003F)

相模鉄道11000系の11003Fは、3月21日から「九代目そうにゃんトレイン」として営業運転に就いています。「そうにゃんトレイン」とは相模鉄道のキャラクター「そうにゃん」をラッピングしたもので、相模鉄道では唯一のラッピング車両でもあります。
先頭部には横浜方と海老名方でデザインの異なるイラスト、側面にもラッピングを施しています。車内ではオリジナルデザインのつり革、シートモケット、イラストを掲示しています。今回は広報活動に従事する「そうにゃん」の一日がテーマとのことです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC86A、主電動機は出力140kWのST-MT75、補助電源装置はIGBT-SIVのST-SC86Aです。台車はST-DT71/ST-TR255系、集電装置はPT7103-E、冷房装置はST-AU726Aを装備しています。TIMSを備えるのもE233系と同様です。
写真の11003Fは2010年3月に東急車輌・JR東日本新津車両製作所で完成したものです。2009年度の新製車で11000系としては2次車に相当します。「そうにゃんトレイン」には11004Fと交互に充当されています。

2022/09/19

相模鉄道9000系(9702F)

相模鉄道9000系は、6編成が相鉄グループが創立100周年と都心直通に向けて推進している「デザインブランドアップロジェクト」施策に基づいてリニューアルされました。塗装は新たに制定した「YOKOHAMA NAVYBLUE」とし、外観も前照灯の位置変更やスカートの形状変更によって大きく印象が変わりました。
内装については全体をグレートーンで統一し、細部まで行き届いた更新となり新車といってもおかしくない位改善されました。座席はロングシートは十分なクッション性を持ったバケットタイプ、クロスシートはスコットランド製の本革仕様です。車内案内装置についても17インチワイドLCDの新型に換装されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820Q、主電動機は出力180kWのTDK-6140-A1、補助電源装置はIGBT-SIVのTDK-3349Aです。台車はTS-907/TS-908、集電装置はPT-7103F、冷房装置はRPU-2218Aを装備しています。
写真の9702Fは1993年3月に東急車輛で完成したもので、9000系としては1次車に相当します。2013年11月にVVVF制御装置の更新が行われました。2017年6月にリニューアルが行われ、形式末尾にRが付加されました。同時期に製造された9701Fは残念ながらリニューアル対象から外れて廃車となってしまいました。

過去の記事から
相模鉄道9000系(9702F) オリジナルカラー
https://sanojiro.blogspot.com/2010/02/90009702f.html
相模鉄道9000系(9702F) 新塗装

2022/09/18

E235系1000番代(クラF-10編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。山手線用のE235系を基本としていますが、座席や床のカラーが異なり袖仕切りの形状も変更されています。
E235系の特徴であるデジタルサイネージですが、1000番代では側扉上のディスプレイも21インチに大型化されています。側扉上にLCDディスプレイがある電車はかなり増えていますが、座席の上や車内貫通扉の上にまである車両はまだ珍しいのではないでしょうか。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737/AU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-10編成は2021年4月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ3月に横浜事業所)で完成したものです。E235系1000番代は2020年12月21日から横須賀・総武快速線での営業運転を開始しています。

2022/09/17

E217系(クラY-2編成)

横須賀・総武快速線で使用されているE217系は現在E235系1000番代への置換えが進行中ですが、一時的に45両(10両編成3本・5両編成3本に組換え)が東海道線(東京ー熱海間)・伊東線(熱海ー来宮間)で使用されていました。
転用の経緯ですが、2004年10月のダイヤ改正で池袋の立体化工事が完成したために利用の伸びていた湘南新宿ラインをE231系に統一したうえで64往復に増発したため、2001年12月から新宿駅に乗り入れていたE217系に余剰が発生したため東海道線に転用したものです。
東海道線車両(E231系・211系)と編成を統一するため、基本11両+付属4両から基本10両+付属5両に組み替えました。識別帯も「スカ色」から「湘南色」に変更されました。あわせてグリーン車Suicaシステムの取付工事が行われました。
写真のクラY-2編成は1994年8月に川崎重工で完成したもので、E217系の量産先行車に相当します。2006年4月に東海道線に転用、2008年2月に機器更新のうえ横須賀・総武快速線に復帰しています。2012年11月に再度東海道線に転用、2015年5月に横須賀・総武快速線に復帰しています。

2022/09/16

北総鉄道7300形(7318編成)

北総開発鉄道(当時)7300形は、従来新京成線との間で相互直通運転を実施していましたが、1991年3月に第二期線の開業により京成高砂駅に乗入れ、京成線・都営浅草線・京浜急行線への相互直通運転を開始したことを契機として導入されたものです。
7300形は、7000形の設計思想を継承しておりますが、京成電鉄3700形と同一設計となっています。6M2Tの8両編成で、京急線へ乗り入れるため両先頭車は電動車です。車体は軽量ステンレス製で、客室内はパステルカラーの明るいものとなっています。
制御装置はGTO-VVVFインバータのRG633A-M、主電動機は出力130kWのTDK6171A、補助電源装置はDC-DCコンバータ・インバータ方式のCOV019Cです。台車はFS547/FS047、冷房装置は18.000kcal/hの能力を持つCU716/RPU6006を1両につき2台装備しています。
写真の7318編成は1991年3月に日本車輌で完成したものです。2016年1月にパンタグラフをシングルアーム式パンタグラフに換装、2016年3月に車体(客室内)改修、2017年2月に客室灯・乗務員室灯をLED化しております。

2022/09/15

EF66形100番代(132号)

EF66形100番代は、JR貨物が1989年3月のダイヤ改正で貨物列車の増発と輸送力増強を行うために導入したものです。工期が短いために既存車のマイナーチェンジで対応することになり、0番代の最終号機から14年ぶりの製造となりました。
JR貨物の新しい標準塗装を採用したためイメージは大きく異なります。車体の外観は側面は0番代に準じていますが、前面は一新され全体的に丸みを帯びたデザインとなりました。運転室の助手席を廃止して、そのスペースに空調装置CU43形を取り付けています。
制御装置は電磁空気単位スイッチSR123形・抵抗バーニア制御器CS27A形・界磁制御器CS28A形、主電動機は出力650kWのMT56×6、電動発電機はMH127A-DM84Aです。台車は空気ばね台車のFD133C・FD134B、集電装置はPS22Dパンタグラフを装備しています。
写真の132号機は1991年10月に川崎重工・東洋電機で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。100番代としては5次車となりますが、2次車から前照灯と標識灯を角型にして一体のライトケースに収め、側面に青帯を追加しています。

2022/09/14

東急電鉄7000系(7101F)

7000系は池上線・多摩川線で使用していた在来車を置き換える目的で2007年度から導入されたものです。両線では18m級車体の車両を使用し、ウンマン運転を行っているため新規設計となりました。
車体は軽量ステンレス製で、ビードがない平滑な表面となっています。先頭部はFRP成形で非常用貫通路を設けています。客室内は化粧板をすべて木目調とし、腰掛は片持ち式のバケットシートを採用しています。また15インチ液晶モニタ2画面による車内表示装置を装備しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF091-A0、主電動機は出力190kWのTKM-99A、補助電源装置はIGBT-SIVのSVF091-A0で主回路がバックアップを兼ねています。台車はTS-1019A/TS-1020A、集電装置はPT7108-D、冷房装置はHRB504-2を装備しています。
写真の7101Fは2007年12月に東急車輌で完成したものです。外板窓周りが艶消し仕上げで側面表示窓の上下幅が広いことなど初期に製造された車両の特徴を備えています。2014年度には室内灯と前照灯のLED化が行われました。

2022/09/13

京成電鉄3600形(3638編成)

京成電鉄3600形は、省エネ対策を施した標準通勤車として1982年に導入されました。3500形の後継となりますが、前面は折妻構造となり、前照灯・標識灯・列車種別表示窓のレイアウトが異なります。
車体は軽量オールステンレス性で、側面の見付は北総開発鉄道7000系に範をとったようにも見受けられます。側扉間の窓幅は1.050mmあり、1段下降式の窓を採用しているためにゆったりとした印象を受けます。それに伴い、客室内も明るくなりました。
制御装置は界磁チョッパ制御のES-783-A-M、主電動機は出力140kWのKMM8500、補助電源装置は静止型インバータのBS483-Bです。台車がFS-513/FS-013、冷房装置はCU-15B/CU-15Cを装備しています。
写真の3638編成は1987年6月に日本車輌で完成したものです。新製当初は6両編成でしたが、1997年6月に3628編成から中間車2両を組み込んで8両編成となりました。2019年10月に廃車となりました。

2022/09/12

東武鉄道50070系(51073F)

東武鉄道50070系は、東上線で使用している50000系をベースとして、東京メトロ有楽町線・副都心線との相互直通運転に使用する目的で導入されたものです。5M5Tの10両編成で、基本性能も50000系と同様としています。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体を採用し、外板表面はアルミ地を活かすヘアライン処理をしています。客室内は50000系と同様の配置ですが、座席のモケットを濃い青色を基調としたデザインに変更しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820F/VFI-HR1420L、主電動機は出力165kWのTM03、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-G0です。台車はSS-167/SS-067、集電装置はPT7112-A、冷房装置はRPU-15005を装備しています。
写真の51073Fは2007年12月に日立製作所で完成したものです。50070系では副都心線でATOを使用するため、運転用のホーム監視モニタや、ワンマン運転関連機器を設置する必要があり、運転台のレイアウトが変更されています。

2022/09/11

東急電鉄6000系(6105F)

東急電鉄では田園都市線の混雑を緩和することと、大井町線の利便性向上を目的として2008年3月から大井町線で急行運転を実施しています。大井町線の急行に充当するため、田園都市線用の5000系を基本として、機器の標準化・バリアフリー対策の深度化など改良を図った6000系を導入しました。
車体は軽量ステンレス製で、前面形状を鋭角的なくさび形という先鋭的なデザインとしています。客室内は化粧板を白色、妻面の壁を木目調、座席はオレンジと赤というカラーデザインになっております。また15インチ液晶モニタ2画面による車内案内表示装置を各側扉上に設置しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF065-B0、主電動機は出力190kWのTKM-99A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-D2です。台車はTS-1019A/TS-1020A、集電装置はPT7108-D、冷房装置はHRB504-2を装備しています。
写真の6105Fは2008年3月に東急車輌で完成したものです。製造当初は6両編成でしたが、3号車のデハ6305を2017年11月に総合車両製作所で新製して7両編成化し、あわせて4~7号車を改番しております。

2022/09/10

東急電鉄5050系(5164F)

5050系は東横線の主力車両として長年使用されていた8000系を代替し、使用電力量・騒音・振動の低減を図るため2004年度から導入を開始したものです。10両編成の4000番代、田園都市線から転用した5000系を含めて342両が在籍しています。
上部の帯はラインカラーの赤に適応する色調として桜色のラインにしています。車体幅は2.798mmと拡幅しています。客室の色調はクリアーな暖色系でまとめています。腰掛は片持ち式のバケットシートでJR東日本のE231系とほぼ共通ですが、座面をSバネ入りとして座り心地を改善しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820B、主電動機は出力190kWのTKM-99、補助電源装置はIGBT-SIVのINV-146-Bです。台車はTS-1019A/TS-1020A、集電装置はPT-7108B、冷房装置はCU708/HRB504を装備しています。
写真の5164Fは2006年9月に東急車輌で完成したものです。2011年度に副都心線直通改造を実施しました。直通開始後には「8Cars」ステッカーを掲示しています。また2014年度に室内灯と前照灯をLEDに換装しています。

2022/09/09

京成電鉄3700形(3718編成)

京成電鉄3700形は、1991年3月に北総開発鉄道の二期線完成により、京成、京急、都営浅草線、北総・公団線の4社の相互直通運転開始を契機として導入されたものです。3600形にAE100形の要素を取り入れて発展させた形式ですが、先頭車が制御電動車なので京急線にも直通が可能となっています。
車体は軽量ステンレス製で、前面には非常用の貫通路を設けています。平天井・大形1枚窓・暖色系の配色を採用し、車内は明るくなっています。また新しいサービスとして、各側扉上に車内電光案内表示を装備しています。
制御装置はGTO-VVVFインバータのRG633A-M、主電動機は出力130kWのKMM6170、補助電源装置はDC-DCコンバータ・インバータ方式のCOV019Cです。台車はFS547/FS047、冷房装置は18000kcal/hの能力を持つCU716/RPU6006を1両につき2台装備しています。
写真の3718Fは1991年3月に日本車輌で完成したもので、3700形の1次車に相当します。3700形は2021年4月現在、3748F.3778F.3818Fの3編成が北総鉄道に、3738Fが千葉ニュータウン鉄道に賃貸されています。

2022/09/08

E235系1000番代(クラF-05編成)

E235系1000番代は、横須賀・総武快速線で使用されているE217系の代替を目的として導入されたものです。E235系山手線用を基本として、2階建てグリーン車を組み込んでいます。非常走行用電源装置を備えていることも特徴のひとつです。
車体は軽量ステンレス製で、普通車の腰掛はすべてロングシートとなりました。車内案内表示装置はディスプレイが21インチに大型化しております。グリーン車には各座席へのコンセント整備や無線LANサービスが導入されています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置はIGBT-SIVのSC107Aです。台車はボルスタレス台車DT80/TR273系、集電装置はシングルアーム式のPS33H、冷房装置は50.000kcal/hの能力を持つAU737系を装備しています。また車両情報制御システムは次世代型のINTEROSを採用しております。
写真のクラF-05編成は、2020年10月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。E235系1000番代は、2022年1月の時点で195両(11両編成・4両編成13本ずつ)が鎌倉車両センターに配置されています。

2022/09/07

東京急行電鉄5080系(5182F)

田園都市線用の5000系に続いて目黒線用の5080系が2003年に登場しました。2008年までに60両(6両編成10本)が製造されました。6両編成で3M3T、目黒線ではワンマン運転を行うためATOを装備しています。
側面窓上部の帯は目黒線を示すネイビーブルーとなっています。腰掛は柄を5000系と同じとしてピンク色基調にしています。側面の行先表示と車内案内表示は3000系と同様に3色LEDを採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF065-A0/B0、主電動機は出力190kWのTKM-99,補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-D2です。台車はTS-1019A/TS-1020A、集電装置はPT-7108D、冷房装置はCU708C/HRB504-2を装備しています。
写真の5182Fは2004年5月に東急車輌で完成したものです。側扉内側の化粧板がなくステンレス地であったり、スカートの形状など5080系としては初期型の特徴があります。5080系は2023年3月の相鉄線直通に備えて中間車2両を増備して8両編成化が進められています。

2022/09/06

横浜市交通局3000A形(3301F)

横浜市交通局3000形は3号線(現在のブルーライン)新横浜ーあざみ野間10.9kmの路線延長に対応する輸送力増強車両として、1992年から93年にかけて42両(6両編成7本)が製造されました。
車体は軽量ステンレス製で、外板はビードプレス成形として外観見栄えの向上を図っています。この車両から濃淡ブルーの帯を車体側面に貼り付けるようになりました。車内の配色は明るい暖色系でまとめ、各車両に一か所の優先席を設けています。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のMAT-148-75V32、主電動機は出力140kWのSEA-331、補助電源装置はSVM120-483Bです。台車はボルスタレス台車のSS-124/SS-024、冷房装置はRPU-4001R、列車制御管理装置YTMを装備しています。
写真の3301Fは、1993年3月に東急車輛で完成したものです。2005年12月に東急車輌でワンマン化改造(運転台変更・ATO取付)を行い3000A形となりました。あわせて車内情報装置のニュース放送対応、ドアチャイムの新設も実施されました。後継となる4000形の導入により、本編成も置換え対象となるものと思われます。

2022/09/05

EH200形(5号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形およびEF510形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
2001年6月に試作機である901号機を新製し、2001年7月から2002年3月にかけて基本性能の確認試験から営業編成を使用しての営業運転確認が行われました。地上側設備との協調も含めて所定の性能を充足することを確認し、2003年3月に量産1号機が新製されました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の5号は2004年3月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。JR貨物の新型機関車・更新機関車は側面にJRFマークを掲示していましたが、近年は全検施行時に消去されています。

2022/09/04

東急電鉄5000系(5113F)

5000系は2002年から導入している軽量ステンレス車で、東急車輌とJR東日本が共同で開発したE231系電車と基本構造と部材の共通化することでコストダウンを図っています。また㊓日本鉄道車輌工業会の通勤・近郊電車の標準仕様ガイドラインに準拠しています。
5000系の構体は、台枠上面で折れわずかに内側に傾斜しています。これがスマートな前面形状にもつながります。室内のシートモケットや化粧板は清涼感を演出するため青系統のカラーデザインを採用しています。車内情報案内装置はLCDによるものです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVHI-HR2820B/D.VFI-HR1420B/W、主電動機は出力190kWのTKM-98、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-Bです。台車がTS-1019/TS-1020A、集電装置はPT-7108B/D、冷房装置はCU708/CU708B/HRB-504を装備しています。
写真の5113Fは2007年9月に東急車輌で完成したものです。新製当初は6扉車を2両編成中に組み込んでいました。2009年9月に6扉車を3両化しました。現行のサハ5413・5513・5813は2016年6月に総合車両製作所で完成したもので、10両全車が4扉車となっています。

2022/09/03

東急電鉄3000系(3008F)

東京急行電鉄3000系は営団(当時)南北線・都営三田線・埼玉高速鉄道線との相互直通運転に備えて導入された車両です。「すべてにやさしく美しい車両」作りを設計のコンセプトとし、軽量化と省エネルギー化を図りつつ、運転・保守面での取り扱いのしやすさを考慮しています。
客室の色彩は暖かみのあるローズ系でまとめられています。また腰掛は大型袖仕切りを持つ片持ち式のバケットシートを採用しています。1人当たりのシート幅は従来の車両よりも10mm拡大して450mmとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR4820E/SVF038-A0、主電動機は出力190kWのTKM-98・99、補助電源装置はIGBT-SIVのINV127-B0です。台車はTS-1019/TS-1020、集電装置はPT-7108B、冷房装置はRPU-11012H/HRB503-1を装備しています。
写真の3008Fは2000年8月に東急車輌で完成したものです。72両(6両編成12本)で2000年8月の目黒線開業を迎え、2001年3月に3013Fを増備しました。2023年の相鉄線への直通に備えて中間車2両を新製・増結して8両編成化が進められています。

2022/09/02

E233系3000番代(コツE-09編成)

E233系3000番代は当初の2編成はE217系の捻出(1編成目が機器更新用の予備車確保、2編成目が武蔵小杉駅開業に伴う横須賀線増発)を目的として導入されましたが、次いで2011年9月からは田町車両センターに配置されている211系転用の代替として増備が行われました。
増備に際してマイナーチェンジが行われ、基本編成の6号車に洋式便所を設けたために組成が変わっています。このため基本編成では先頭車の1.10号車に車いす対応大型便所、5号車(グリーン車)と6号車に洋式便所を備えることになりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC98、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Bです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系/AU729系を装備しています。
写真のコツE-09編成は、2011年12月に新津車両製作所で完成したもの(グリーン車のみ東急車輌)です。新製配置は田町車両センターでしたが、2013年3月のダイヤ改正で同区の車両配置がなくなったため、国府津車両センターに転属しました。

2022/09/01

北総鉄道7500形(7502編成)

北総鉄道7500形は、開業以来使用していた7000形の代替として導入されたものです。同時期に導入された新京成電鉄N800形と同様、京成電鉄3000形に準じた「京成グループ標準車」です。
車体は18m・3扉の軽量ステンレス製です。座席は片持ち式のロングシートで、着席区分のためスタンションポールを設置しています。また袖仕切りも大型となりました。3000形との相違点は車体帯の色くらいだといえます。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG692-A-M、主電動機は出力125kWのMB-5117-A、補助電源装置はINV153-A0です。台車はFS-564S/FS-064S、集電装置はPT-7155-B、冷房装置はRPU11018を装備しています。
写真の7502編成は2006年3月に日本車両で完成したものです。7500形は24両(8両編成3本)が在籍しています。2019年度以降に車内案内表示をLCDに変更し、防犯カメラを増設しています。

過去の記事から
北総鉄道7500形(7501編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/05/75007501.html
北総鉄道7500形(7503編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2010/03/75007503.html
京成電鉄3000形(3001編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/11/30003001.html