2019/11/30

京成電鉄3600形(3688編成)

久々に京成電鉄の撮影に出かけてみて感じたのは、3600形を見かけなくなったなあということです。それもそのはずで、8連は3658・3688編成の2本、4連が3668編成の1本にまで減勢しているからです。
反面、3000形の8連は2003年1月に3001編成が1本だけ製造されたあと、2013年2月に完成した3026編成から製造が再開され、2019年2月に完成した3042編成まであわせて13本104両の陣容を誇るまでに増加しました。
3000形8連の急速な増備の進行により、3500形の非更新車と3600形の廃車が進んだということになります。初代AE形の走行機器を使用している3400形よりも3600形の代替が優先されているようです。
写真の3688編成は、1989年7月に日本車輌で完成したものです。当初は6両編成でしたが、1998年12月に3668編成から中間車2両を増結して8両編成になりました。新型3100形の導入による置換対象になるかもしれません。
【撮影:佐野次郎 2012.8.15 四ツ木ー立石間】

芝山鉄道3600形(3618編成)
京成3600形(3648編成)
京成3600形〈3668編成〉
京成3600形〈3678編成〉

2019/11/27

京成電鉄3400形(3418編成)

久しぶりに京成電鉄の本線を撮影してみて感じたのは、ほとんど3000形になったなという印象でした。2010年頃には普通の大半は既に3000形の6連でしたが、3000形の8連は1本しかなかったので、3400・3500・3600形がより多く撮影できたのです。
3600形がかなり減りましたので、現在8連で注目なのは3400形でしょうか。初代スカイライナーの走行機器を再利用して、3700形に基本にした鋼製車体を新しく製作した電車です。西武9000系も同様ですが、車体更新は関東の大手私鉄では珍しい手法です。
銀色の電車がほとんどの京成の中では異色の車両ともいえます。塗装しているのはスカイライナーのAE形と3400形だけですから、撮影する楽しみを感じさせてくれる電車だと私は思っています。
写真の3418編成 は AE20編成の走行機器を再利用して、1993年9月に大栄車輌で更新を完了しました。当初は6両編成でしたが、1994年5月に中間車2両を増結して8両編成になりました。

2019/11/24

京成電鉄3500形(3528編成)

私は横浜に住んでいますので、京成電鉄の車両を近くで撮影しようと思うと、相互乗り入れしている京急本線(泉岳寺ー京急蒲田間)・空港線に出かけることになります。といいましても高架化が進んでいる路線なので撮影可能な場所は限られます。
駅間での撮影は困難で、もっぱら駅で撮影することになります。本線では青物横丁・立会川・大森海岸、空港線では糀谷・穴守稲荷駅で撮影したことがあります。曇りの日が撮影しやすいでしょう。
羽田空港に向かうエアポート快特・エアポート急行に京成の車両で運転されている車両があるわけですが、近年は3000形・3700形がほとんどです。3400形は今でも使用されていると思いますが少ないですね。3000形8連の増備が進んだ影響です。
写真の3528Fは、1973年4月に東急車輌で完成したものです。1998年3月に大栄車輌で大規模な車体修繕を完了しました。撮影時点では4両編成でしたが、編成の組換えにより2両ずつが3508Fと3528Fの6両編成に振り分けられています。
【撮影:佐野次郎 2009.9.19 穴守稲荷駅】

2019/11/23

京成電鉄3500形(3532編成)

私が京成電鉄の撮影に出かけるときには、ほとんどが押上線四ツ木ー立石間の駅間の踏切道に出かけていました。京成・北総・都営・京急とバラエティに富んだ車両を効率良く撮影できたからです。
残念ながら立体交差化工事が始まり、そこでの撮影は不可能になっていると想像されます。立体交差化は沿線の利用客を中心にメリットの大きい施策なので、多くの路線で進められております。
ホームドアの導入ともあいまって、撮影ポイントは減少傾向にありますが、本線の堀切菖蒲園ーお花茶屋間は2019年11月時点でも撮影可能でした。下町を縫って走る京成電鉄の姿を撮影することができます。
写真の3532編成は、1973年4月に川崎重工で完成したものです。1998年5月に、大栄車輌で車体更新を完了しています。更新から20年以上活躍しましたが、2018年9月30日付で廃車となりました。
【撮影:佐野次郎 2010.9.26 堀切菖蒲園ーお花茶屋間】

2019/11/20

京成電鉄3500形(3544編成)

11月3日「文化の日」には、久しぶりに京成電鉄の本線の撮影に出かけて来ました。本線の撮影は2011年6月以来でした。ちなみに押上線の撮影には、昨年の5月に出かけておりました。
3000形の増備が着実に進んでおりますので、3300形や3500形の未更新車は既に姿を消し、まだまだ新しい電車のように思っていた3600形はすっかり見かけなくなりました。3編成にまで減勢し、3668編成は4両編成になっている模様です。
本線では普通のほとんどが3000形による運転ですが、3500形の更新車はちょくちょく運用に入っています。3000形も近年8連が増備されましたので3500形も押上線・都営浅草線・京急線に入りませんが、本線・千葉線を中心に使用されていますね。
写真の3544編成は、1974年6月に東急車輌で完成したものです。1999年3月には大栄車輌で車体更新を完了しております。3500形の車体更新は外観の変更を伴う大規模なものですが、首都圏の大手私鉄でも珍しい事例だと思われます。

2019/11/17

E231系500番代(トウ502編成)

11月16日の土曜日には、品川駅周辺の線路切替工事のために、山手線・京浜東北線の運休が行われました。これは高輪ゲートウェイ駅の新設に関連するものです。かつて京浜東北線の線路が上がるところで品川の車両基地が見えた光景も過去のものになります。
山手線では101系→103系→205系→E231系500番代→E235系とかなり早いサイクルで電車を更新しております。E235系の投入が急ピッチで進んでおり、既に47編成が投入されました。最終の50編成の投入も間もなくだといえるでしょう。
残り少なくなったE231系500番台は、2002年から2005年にかけて11両編成52本が製造されました。捻出された205系は南武・鶴見・横浜・埼京・京葉・武蔵野線などの路線に転用されましたが、現在も残っているのは鶴見線と武蔵野線だけです。
写真のトウ502編成は、2002年1月に新津車両製作所で完成したものです。2011年8月には2両の4扉車が完成して、6扉車を代替しました。現在山手線で運用に就いているE231系500番代は、トウ502.504.505.506の4編成にまで減勢しているようです。
【撮影:佐野次郎 2019.11.3 神田駅】

過去の記事から
山手線E231系500番台(トウ523編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/06/e231500523.html
山手線E231系500番台(トウ537編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/07/e231500537.html
中央・総武緩行線E231系500番台(ミツA533編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/10/e231500a533.html

2019/11/16

西武鉄道40000系(40101F)

西武鉄道では2007年から2016年にかけて30000系電車を216両製造しましたが、さらに2017年に40000系を導入しました。30000系も斬新な電車だとは思いますが、40000系は更なる進化を遂げ、有料の座席指定列車にも充当できる電車となっています。
40000系の最大の特徴は、運転台からの操作で、腰掛を特急電車のような進行方向向きと、一般の通勤電車と同様の通路向きに変換できることです。この機能を備えていることにより座席指定列車「S-TRAIN」の運行が可能になりました。
20000系・30000系は日立製作所のATrainシリーズでしたが、40000系は川崎重工製となっています。アルミ製の車体ですが、車体断面は30000系のような丸みを帯びたものではなく、20000系同様に側面はフラットになりました。
写真の40101Fは、2017年1月に川崎重工で完成したもので40000系の1次車に相当します。車内広告にデジタルサイネージを採用しているのも特徴の一つです。40000系の2019年度の増備車は可変座席は備えずに一般的なロングシートになるそうです。
【撮影:佐野次郎 2019.9.2 東長崎ー椎名町間】

過去の記事から
西武鉄道40000系(40102F)
https://sanojiro.blogspot.com/2017/05/4000040102f.html
新宿線30000系〈38101F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/05/3000038101f.html
池袋線30000系(38107F)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/09/3000038107f.html
東上線50090系(51096F)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/05/5009051096f.html
京王線5000系(5735F)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/09/50005735f.html
東急大井町線6000系(6102F)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/08/60006102f.html
東急大井町線6020系(6121F)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/12/60206121f.html

2019/11/13

西武鉄道30000系(38112F)

西武鉄道の通勤電車といえば、昭和生まれの101系から301系、2000系、3000系あたりまでは、何となく統一されたイメージというか、想定内・連続性の感じられる変遷を経て、製造されたように感じています。
平成になってから、地下鉄乗り入れ用の6000系が登場してからは、非連続というか、同じ西武の電車といっても、車両個々のイメージが独自のものになってきた気がします。新しい20000系・30000系・40000系については特にそう思います。
2007年に登場した30000系は、20000系と同じ日立製作所のAtrainシリーズですが、丸みを帯びた拡幅車体やグラデーションを取り入れたカラー帯など独特の車両となりました。乗客にとって親しみやすい車両とすることも考えられていたのでしょう。
写真の38112Fは、2012年11月に日立製作所で完成したもので、30000系の6次車に相当します。30000系は現在でも製造が継続されていてもおかしくない斬新な車両ですが、座席転換機能を持ち、地下鉄乗り入れもできる40000系が増備を引き継いでいます。
【撮影:佐野次郎 2019.9.2 東長崎ー椎名町間】

2019/11/10

西武鉄道20000系(20153F)

西武鉄道20000系は、1999年から2005年にかけて144両が製作されたものです。東武鉄道50000系や東京メトロ10000系などと同じく、日立製作所のATrainシリーズに含まれる車両で、側面の質感や座席などに特徴がよく現れていると思います。
西武としては、新2000系の大量増備の後は、地下鉄乗入れ用の6000系の増備に注力し、地上線専用としては9000系を8編成導入していました。新2000系の後継という意味も込めて20000系という系列名が与えられたようにも感じます。
ラインカラーの帯は6000系と同様にブルーとしています。イエロー塗装は9000系が最終となったわけです。20000系に続く30000系・40000系はブルー基調ですが、彩色は20000系とは異なっています。
写真の20153Fは2000年12月に完成した8両編成で、20000系の2次車に相当します。20000系は10両編成・8両編成がそれぞれ8本ずつ製造されました。またそれぞれ半数ずつを池袋線・新宿線に配置しているようです。
【撮影:佐野次郎 2019.9.2 東長崎ー椎名町間】

新宿線20000系〈20104F〉
池袋線20000系〈20152F〉
新宿線20000系〈20156F〉

2019/11/09

西武鉄道20000系(20104F)

西武鉄道20000系の20104Fは、2018年1月からL-Trainとしてラッピングによる外装や室内に装飾を施して運用に就いています。これは埼玉西武ライオンズを応援する意味合いを持っているものです。
鉄道会社が系列にプロ野球球団を持っているのも現在では珍しくなりました。昭和の終わりには、阪急・南海・近鉄も球団を持っていましたが、今では別業種の企業グループの傘下に入っています。
西武ライオンズも一時期のような常勝集団とまではいきませんが、現在でも優良な選手を擁して、常に優勝争いに加わっています。現場の努力と会社のバックアップがかみあってこそできることでしょう。
写真の20104Fは、2003年1月に日立製作所で完成したもので、20000系の3次車に相当します。3000系(3015F)・9000系(9108F)に続く3代目のLtrainですが、今回から新宿線にも20000系(20105F)が運転されています。
【撮影:佐野次郎 2019.9.2 東長崎ー椎名町間】

2019/11/06

西武鉄道10000系(10102F)

池袋と西武秩父間を結ぶ特急「ちちぶ」と池袋ー飯能間の特急「むさし」は、1969年の秩父線開業にあわせて新設された特急列車で、レッドアローの愛称で親しまれる西武鉄道のシンボル的存在といえるでしょう。
ゴツゴツしたメカ的なテイストのあった初代レッドアロー5000系に比べると、現行の10000系は丸みを帯びた優し気なデザインの車両になっています。手堅くまとまっている反面、強烈な個性のようなものはありません。
今年の3月から斬新なデザインの001系Laviewが走り始めて、旧型ということになってしまったのですが、来年の3月ごろには池袋線の特急は001系に全面的に置き換わりますから、10000系が池袋線で走る姿を記録できるのも今のうちです。
写真の10102Fは1993年11月に日立製作所で完成したもので、10000系の1次車に相当します。2004年9月にはリニューアル工事を受けて内装を一新し、集電装置もシングルアーム式に換装されました。2011年6月に新宿線から池袋線に転じています。
【撮影:佐野次郎 2019.9.2 東長崎ー椎名町間】

過去の記事から
新宿線10000系〈10101F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/05/1000010111f.html
新宿線10000系〈10102F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/09/1000010102f.html
池袋線10000系〈10103F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/04/1000010103f.html
池袋線10000系〈10107F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2011/02/1000010107f.html

2019/11/03

西武鉄道9000系(9106F)

9月の初めに久しぶりに西武線の撮影に出かけてきたのですが、9000系がずいぶんと減ったなという印象を持ちました。改めて鉄道ピクトリアル誌を見返したり、Webで調べてみると8編成中4編成(9101F/9106F/9107F/9108F)が既に運用を離脱していることがわかりました。
9000系は1993年から97年にかけて101系の足回りに、新2000系に準じた車体を新製してできた車両ですが、2003年から08年にかけて20000系に準じた制御機器に更新しています。新2000系よりも進んだ車両になっていると思われますが、廃車は新2000系よりも進んでいます。
外観は新2000系に準じていますが、先頭車正面には車番の表示があり、電気連結器も装備していません。集電装置はシングルアーム式へ換装されましたが、行先表示は現在では珍しくなった幕式を維持しています。
写真の9106Fは、1997年8月に西武所沢車輌工場で完成したものです。2004年3月に抵抗制御からVVVFインバータ制御に更新されました。2008年2月に集電装置をシングルアーム式パンタに更新しています。2017年10月に廃車となりました。
【撮影:佐野次郎 2010.9.20 東長崎ー椎名町間】

過去の記事から
池袋線9000系(9101F)
池袋線9000系(9102F)
西武鉄道9000系(9103F)
西武鉄道9000系(9104F)
池袋線9000系〈9105F〉
池袋線9000系〈9107F〉
西武鉄道9000系(9108F)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/11/90009108f.html

2019/11/02

西武鉄道9000系(9108F)

西武鉄道9000系電車は、1993年から99年にかけて101系電車の走行機器を再利用して、新2000系に準じた車体を新製してできたものです。新しい車体の内装は、新2000系よりも新しい6000系に準じたものとなりました。
2003年から2008年にかけて経済性を考慮して、制御装置をVVVFインバータ制御に更新しました。新しい制御装置や主電動機は、当時新製されていた20000系と共通のものになりました。台車は101系から流用したものを継続して使用しています。
西武鉄道では現在40000系電車が新製されていますが、代替で廃車されているのは、2000系と9000系になっています。9000系が代替の対象になっているのは、40000系と同じ10両編成で総数が80両と少ないことも影響していると思います、
写真の9108Fは、1999年3月に西武所沢車輛工場で完成したもので、同工場最後の新製車両となりました。2008年1月に東急車輌でVVVFインバータ制御化を終えました。2013年2月にライオンズカラーを施し、2019年5月には運用を離脱したようです。
【撮影:佐野次郎 2010.10.2 保谷ー大泉学園間】