西武新宿線では1993年12月から西武新宿ー本川越間に特急「小江戸」を運転しています。写真の10000系電車は、NRA〈NEW RED ARROW〉という愛称を持ち、池袋・秩父線の特急「ちちぶ」号に使用されていた5000系の代替として製造された電車でもありますが、第一陣は「小江戸」号の運転開始用に投入されました。
特急「小江戸」号は、西武新宿ー本川越間を結び、途中高田馬場・所沢・狭山市に停車します。特急料金は西武新宿から本川越までで410円で、座席指定列車なので必ず座れます。ベースとなる乗客数が異なるとはいえ、東海道線のグリーン車は750円もする上に、途中から乗ってもけっこう座れないことがあります。
いわばお買い得な「小江戸」号ですが、1998年に所要時間がそれほど変わらない快速急行が運転を開始してから、日中の利用客は減少したそうです。現在では日中は1時間ごと、夕方のラッシュ時には30分ごとに運転されています。
10000系は新宿線用としては35両〈7両編成5本〉が配置されています。ちなみに「小江戸」号という列車の名称は、川越が「小江戸」と呼ばれていることにちなんだものです。