小田急3000形電車は、「小田急顔」の2600形・4000形・5000形・5200形や千代田線乗り入れ用の9000形といった長年にわたり主軸を担ってきた電車たちが引退の時期を迎えるのに対応して、コストダウンや環境への負荷軽減を強く意識した電車として2001年から2006年にかけて312両〈6両編成32本・8両編成15本〉が製造されました。
車体は軽量ステンレス製ですが、2600形以来の裾絞りをやめ断面はフラットになっています。車内は近年の通勤電車としては温かみの感じられるもので、首都圏の通勤電車としては京王9000系とならんで出色の出来と言えるでしょう。
主回路はVVVFインバーター制御を採用し、停止直前まで回生ブレーキを有効にできる純電気ブレーキ方式を採用しています。特筆すべきことは5000形・5200形などと併結運転が可能なことです。旧形式の全面取替にはもう少し時間がかかるので、メリットが大きいと思います。
写真の3660Fは、2005年9月に日本車輛で完成したもので、3000形の6次車に相当します。3000形は小田急では一番よく走っている電車だと思います。