2024/03/31

E657系(カツK19編成)

E657系特急形電車は、JR東日本が「スーパーひたち」「フレッシュひたち」で使用していた651系・E653系の代替を目的として導入したものです。フルアクティブサスペンションの導入を初めとした乗り心地の向上やバリアフリーへの対応、機器の二重化による故障の低減などを図っています。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体です。客室内は木目とグレーの組み合わせを配色の基本としています。またゴム床敷物とアルミ板を組み合わせた防音床構造を採用して静粛性を高めています。照明は普通車が白色の蛍光灯、グリーン車が電球色の蛍光灯と使い分けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のCI22、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC95です。台車はDT78・TR263、集電装置はシングルアーム式のPS37A、冷房装置は集中式のAU734を装備しています。また車体間ダンパと先頭車とグリーン車にフルアクティブサスペンションを装備しています。
写真のカツK19編成は2019年12月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。K18・K19編成は、常磐線の全線復旧により2020年3月のダイヤ改正で「ひたち」3往復の運転区間を仙台まで延伸するための所要増に対応して増備されました。

2024/03/30

東京都交通局6500形(6508編成)

都営三田線では、1993年から2000年にかけて導入された6300形6両編成を使用してきました。相互直通運転先である東急目黒線を含め沿線地域の開発が進んでいるため、混雑緩和を目的として8両編成化を行うことになりました。そこで環境の多様化に対応し、質の高いサービスを提供できる新形車両として導入されたのが6500形です。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構造ですが、側構体下部が台枠の側面を完全に覆うようになっており、見映えが非常に良くなっています。客室設備はユニバーサルデザインの考え方が反映されています。扉間の腰掛を6人掛けにしたことにより、余裕のあるレイアウトになっています。実際に乗車してみても好印象を持ちました。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-6B、主電動機は出力170kWのMB-5188-A、補助電源装置はTSIV-6Bです。台車はT-6C/T-6D、集電装置はPT7601-A、冷房装置はTCL-6F、車両情報制御装置TCMSを装備しています。
写真の6508編成は2022年2月に近畿車両で完成したものです。6500形1次車は104両(8両編成13本)が導入され、同数の6300形が廃車となりました。6500形は2022年5月に営業運転を開始しました。

2024/03/29

東京都交通局6300形(6317編成)

東京都交通局では、2000年9月に三田線の三田ー白金高輪間を延長し、営団(当時)南北線・東京目黒線との相互直通運転を開始するにあたって、ワンマン運転に新製当初から対応した6300形3次車144両(6両編成24本)を導入しました。
車体は基本的に1・2次車と共通だが。スカート形状を変更しています。客室内は低コスト化を目的として、クロスシートの廃止。床敷物・カーテンの単色化、袖仕切りの簡易形状化、側扉内張の化粧板廃止などが行われました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-6A、主電動機は出力180kWのTIM-6A、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-6Aです。台車はT-6A/T-6B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL6Cを装備しています。
写真の6317編成は1999年7月に川崎重工で完成したもので、6300形の3次車に相当します。6300形の1次車と2次車は6500形の投入により既に営業運転を退きましたが、3次車は6両編成のまま存続し、相鉄新横浜線には入線しない形で運用されています。

2024/03/28

京成電鉄3050形(3052編成)

2010年7月に都心と成田空港を結ぶ新たな路線として「成田スカイアクセス」が開業しました。主役はAE形で運転される特急「スカイライナー」ですが、特急を補完する列車として一般車による「アクセス特急」も設定されました。一般車も新線区間で120km/h運転を行うために3050形が新製されました。
3000形の6次車までと同じく車体は軽量ステンレス製ですが、外観は青色をベースとしました。室内の壁面は白、妻板を淡い色調のブルー、床は濃淡2階調のブルー、座席も飛行機柄のブルーとすべて色柄が変更されました。また車内案内表示装置は15インチLCDとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のATR-H8125-RG681A、主電動機は出力125kWのMB-5100-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT7131-B、冷房装置はCU718を装備しています。
写真の3053編成は、2010年3月に日本車両で完成したものです。まず3100形の登場によりオレンジ色の帯になってから、3100形の増備によって本線系へ転用され、車体外部の帯も2020年7月に3000形標準のデザインに変更されています。

過去の記事から
京成電鉄3050形(3052編成) 新製時の帯色時代

2024/03/27

E233系3000番代(コツE-72編成)

E233系3000番代はE231系近郊タイプの後継となる車両で、2011年9月からは211系の代替として増備が行われました。2015年3月からE231系とE233系の運用が共通化され、基本編成と付属編成を両系列で混用するようになっています。
車体は軽量ステンレス製で、識別帯は湘南色です。側扉に半自動回路を備え、台車にヨーダンパを装備しているのは近郊タイプとしての仕様です。5両編成の付属編成では14・15号車の2両がセミクロスシートとなっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC98、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Bです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系を装備しています。
写真のコツE-72編成は、2015年3月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。国府津車両センターに新製配置されました。湘南新宿ライン・上野東京ラインとも基本編成と付属編成はE231系とE233系で混用されています。

2024/03/26

東急電鉄2020系(2147F)

東急田園都市線では2018年度から、2020系電車の導入により8500系の代替を再開しました。2020系はJR東日本のE235系と車両仕様を共通化し量産効果によるコストダウンを図りつつ、省エネルギー化・低騒音化を進め、沿線に調和したデザインを取り入れています。
車体はsustinaブランドによる軽量ステンレス製で、雨樋の露出がないために平滑で見栄えの良い印象を受けます。先頭形状は丸みの強い独特のデザインとなっています。客室内の配色は床下中央が明るい色調の木目調、両端が濃い木目調、座席はグリーン、化粧板はクリーム系となり明るい空間ができています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP144-15V31A、主電動機は出力140kWのSEA-446、補助電源装置はIGBT-SIVのCDA175です。台車はTS-1041/TS-1042、集電装置はPT-7108-E、冷房装置はCU7080、車両情報制御システムINTEROSを装備しています。
写真の2147Fは、2021年7月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。長く田園都市線で活躍した8500系も8637Fを最後に2023年1月に現役を退きました。2020系も2022年5月に完成した2150Fで増備が完了しています。

2024/03/25

東京地下鉄18000系(18107F)

18000系は半蔵門線で約40年間使用してきた8000系190両(10両編成19本)の代替を目的として2021年に導入されたものです。半蔵門線では08系以来約18年ぶりの新型車両となります。設計工数低減のため有楽町・副都心線用17000系と共通化した部分もあります。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体を採用しています。袖仕切・荷棚・車内貫通路に強化ガラスを採用して見通しを良くしているのは近年の新型車両に共通する仕様です。実際に乗車してみると17000系の室内をパープル系の配色にしたという印象です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-214-15V336、主電動機は出力205KWの永久磁石同期電動機、補助電源装置はSiC-SIVです。台車はFS-781形、集電装置はシングルアーム式パンタグラフ、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の18107Fは2022年7月に日立製作所で完成したものです。18000系は2021年8月に営業運転を開始しました。2025年度中に8000系の代替を完了する予定です。当初の計画よりはペースダウンしておりますが、増備そのものは堅調に進んでいる様子です。

2024/03/24

E259系(クラNe006編成)

E259系特急形電車は、首都圏の主要駅と成田空港を結んでいる特急「成田エクスプレス」用の最新車両で、1991年から使用されていた253系を取り換えるとともにサービス向上を目的として導入されたものです。
車体断面や基本寸法はE257系特急形電車に準じていますが、運転中の分割併合に対応するため、先頭部は高床式貫通構造になっています。また車体間ダンパの装備と両先頭車に装備したフルアクティブ振動制御を導入することにより、乗り心地の向上を図っています。
情報制御装置としてE233系などと同じくTIMSを搭載しており、運転台からの力行やブレーキなどの指令はTIMS経由で伝送され、制御装置やブレーキ装置に伝えるようになっています。また信頼性を高めるため、電気機器や保安装置などの二重化が図られています。
写真のクラNe006編成は2009年7月に東急車輌で完成し、鎌倉車両センターに新製配置されたものです。2023年6月に大宮総合車両センターで一部機器の更新と新塗装化を完了しております。

2024/03/23

EH200形(22号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
量産機では試作機である901号機の前面窓中央にあったセンターピラーを廃止し、ワイパを扇拭き式に変更したことで、視界の改善を図っています。また運転室の前面計器パネルを3面パノラマ化して、視認性の向上に配慮しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の22号は2008年12月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。高崎機関区のEH200形は25両の配置ですが、2022年3月のダイヤ改正から中央西線(JR東海エリア)にも入線するようになりました。

2024/03/22

E231系1000番代(ヤマU523編成)

小山車両センターに所属しているE231系は、宇都宮・高崎線で使用されていた115系の置換えを目的として導入されたものです。E231系としては初の近郊タイプの車両となります。車両番号は耐寒耐雪構造のため1000番代を基本に、セミクロスシート車は2000を付加しています。
運転室構体にE217系と同様に衝撃吸収構造を採用したため、通勤タイプに比べて運転室が長くなり、側面に窓も設けています。また前照灯も視認性向上のため上部に設けています。宇都宮・高崎線用として導入されたE231系は当初普通車のみで編成されていました。現在ではグリーン車を組み込み、湘南新宿ライン・上野東京ラインに使用されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC59A、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC66です。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のヤマU523編成は2001年6月に東急車輌で新製されたものです。グリーン車は2004年6月に東急車輌で完成したものです。2015年12月に東京総合車両センターで機器更新を完了しています。

2024/03/21

小田急電鉄8000形(8063F)

8000形は1982年度から1987年度にかけて7次にわたって160両(6両編成・4両編成各16本)が製造されたもので、小田急の通勤車では唯一ケープアイボリーとロイヤルブルー帯の標準カラーを保つ車両でもあります。1000形の非更新車の代替が完了したため、徐々に置換えが進行しています。
車体修理に際して腰掛はセミバケット化され、握り棒によって区分されています。側窓がUVカットガラスに換装され、カーテンを廃止しています。車内案内表示装置は昨今の車両のようなLCD式ではなく、一世代前の設備であるをドットLEDスクロール式を千鳥状に配置しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115A、主電動機は出力190kWのMB-5123-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV095-H1です。台車はFS516B/FS016、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU195Bを装備しております。
写真の8063Fは1986年12月に日本車両で完成したもので、8000形の6次車に相当します。2011年8月に車体修理と機器更新を完了しております。8000形の車体修理・機器更新は2002年度から2013年度の長期間に渡って行われました。

2024/03/20

183系1000番代(マリ31編成)

183系1000番代は、1972年末から73年2月にかけての豪雪による上越線特急「とき」用181系の車両故障続発を受けて、既存の183系電車を基本に耐雪性能を強化し、ATCの搭載を省略したものです。1974年から78年にかけて175両が新製されました。
車体の基本構造は房総特急用の0番代を基本としていますが隙間風の侵入節のため非貫通型としています。また不要なATC装備を省略し、空いたスペースを運転室の拡大にあてています。床下の艤装や機器の変更により、耐雪性能を強化しています。空気圧縮機も増設して余裕を持たせていました。
主制御器はCS15F、主抵抗器はMR52D、主電動機はMT54D、補助電源装置はMH129-DM88です。台車はDT32I/TR69I、パンタグラフはPS16J、冷房装置はAU13EN/AU71A・Bを装備していました。
写真のマリ31編成は、1975年9月に東急車輌で完成したMM´1015、1975年9月に近畿車両で完成したMM´1028、1976年1月に東急車輌で完成したTC1017.1018で波動輸送用としてモノクラスの6両編成を編成していたものです。2003年度に松本運転所から転属するまでは「あずさ」に使用していたたため、あずさ色でした。2013年12月に廃車となりました。

2024/03/19

東京地下鉄10000系(10134F)

10000系は2008年の副都心線の開業に向けて導入された車両です。営団地下鉄が東京地下鉄に移行してから初めての新型車両となりました。副都心線でのワンマン運転・ATO運転・ホームドアに対応する機器を搭載しましたが、有楽町線でも共用でき、1次車は07系の代替としてまず有楽町線に投入されました。
10000系の室内は、天井構造を工夫し貫通扉・荷棚に強化ガラスを採用したことによって開放感の感じられるものになりました。違いがよくわかるのは混雑しない時間帯にはなりますが、それでも室内空間から受ける印象は強いと思います。シートや床材の配色はブラウン系でまとめられ。落ち着いたものです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/MAP-174-15V137、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-D3/E0です。台車はFS777系、集電装置はPT-7136F、冷房装置はCU7610です。
写真の10134Fは2009年12月に日立製作所で完成したもので、10000系の5次車に相当します。仕様は7000系の未改造車の置換え用として製造された4次車に準じていますが、縦手すりの材質や荷棚の構造が変更されました。

2024/03/18

東京地下鉄9000系(9114F)

9000系は1991年の駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入されました。路線の拡大や乗入れ区間の拡大により、2009年までに5次にわたって138両(6両編成23本)が製造されました。その間の技術の進化を反映して仕様も変更されています。
制御装置は1995年度に導入された2次車かた千代田線06系・有楽町線07系の流れを汲んでIGBT素子に変更され、台車も変更されました。また座席はすべて一人当たり幅450mmのロングシートとなり、車端部のでクロスシートはなくなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御ののMAP-198-15V58/VF-HR4820D、主電動機は出力190kWのMM-7C2、補助電源装置はIGBT-SIVのTN-AA130Cです。台車はモノリンク式ボルスタレス台車SS135B/SS035B、集電装置はPT-4315S、冷房装置はRPU11011を装備しています。
写真の9114Fは1997年6月に東急車輌で完成したもので、溜池山王ー四ツ谷間の延長に備えて増備された9000系の3次車に相当します。3次車の仕様は2次車に準じC´編成と称します。1999年に東急目黒線乗入れ対応工事、2001年に埼玉高速鉄道乗入れ対応工事を完了しています。

2024/03/17

E233系1000番代(サイ172編成)

E233系1000番代は京浜東北・根岸線で使用していた209系0番代を置換え、保守の効率化や輸送障害の対応を図ることを目的として導入されたものです。電動車比率は6M4Tに変更となり、6扉車の連結はなくなりました。209系に比べて車内も広く、かつ明るくなりました。
中央快速線用の0番代では前面窓上の表示器に列車番号を表示しますが、1000番代では助士側窓下に移設しています。前面窓の左右を白色として前面窓下にカラー帯を通すようになりました。室内では側扉上の車内案内表示VISが17インチとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報制御装置TIMSを装備しています。
写真のサイ172編成は2009年9月に川崎重工で完成したものです。2016年11月にホームドア対応改造、2017年12月に前照灯のLED化を完了しております。その他室内灯のLED化、セキュリティカメラの設置が行われています。

2024/03/16

E233系7000番代(ハエ115編成)

E233系7000番代は、埼京線で使用されていた205系の後継車両として2013年3月から12月にかけて310両(10両編成31本)、2019年1月から6月にかけて相鉄線乗入れを目的として70両(10両編成8本)が製造されたものです。当初から川越線・りんかい線にも入線しています。
車体は軽量ステンレス製の拡幅車体です。帯色は205系と同じ緑15号で、座席モケットも緑色系統としています。車内には液晶画面を用いた車内案内表示器を備えていますが、コンテンツの更新にWiMAXを活用しています。また新製当初からLED室内灯・防犯カメラを装備しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置は待機二重系SIVのSC86系です。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のハエ115編成は2013年10月に新津車両製作所で完成したものです。2015年12月にATACS(無線式列車制御システム)対応改造、2019年8月に相鉄線乗入れ対応工事を完了しています。

2024/03/15

My鉄道博物館リニューアル2024

1992年から94年まで鴨居レイアウトを自室に設置していたのですが、実家を出て一人暮らしを始めるに際して廃線となってしまいました。いつか再開をと思いながら、線路やパワーパック・車両を保管していたのですが、時間・金銭を考えると難しいので、模型はいよいよ展示専門にすることにしました。
以前から気にいった車両を展示していましたが、だいぶラインナップが変わりました。まず光学ディスク用のケースやNゲージのケースを活用してひな壇にして見やすくしてみました。線路などのレイアウト用品、787系やキハ85系などのセットもの車両などは新たなオーナー様のもとへ旅立っていきました。
583系はクハネ581・583を揃えたり、SLには異色の流線形C53と地味なC60を加え、客車は10系・20系の軽量系を中心にしているのがこだわりポイントです。またEL・DLの中に横浜市電が入っているのも模型ならではです。
Nといえども高価なセット販売が主流となり、新車の導入は困難ですが、先頭車だけを販売するTOMIXの「ファーストカーミュージアム」は好企画だと思います。KATOも「旅するNゲージ」と銘打って参入するそうですね。

2024/03/14

東京都交通局5300形(5326編成)

都営浅草線の5300形電車は1991年3月の北総開発鉄道との相互直通運転開始を契機として導入された車両です。京急1500形や京成3700形と同様に浅草線を走る電車としては、第二世代の電車ということになります。
車体はアルミ合金製で全面に塗装を施しており、かつ丸みを帯びたデザインになっています。前面のブラックマスクがアクセントとなっています。5000形に比較すると洗練されたスタイルとなり、時代の空気も反映されているようにも感じます。
制御装置はGTO-VVVFインバータのTINV-1、主電動機は出力165kWのTDK6115-A、補助電源装置はD-Dコンバータです。台車はボルスタ付空気ばね台車のKD302/KD302A、冷房装置はTCL-1Aを装備しています。
写真の5326編成は、1995年6月に日立製作所で完成したものです。後期に製造されたグループの特徴として、スカートが大型になっています。2019年1月に廃車となりました。後継となる5500形の増備により、5300形も5320編成1本を最後に姿を消すことになりました。

2024/03/13

E217系(クラY-38編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。朝夕ラッシュ時の混雑緩和を最重要視し、近郊形普通車としては初の4扉構造を採用しました。現在では東京圏の輸送を3扉・セミクロスで行っていたことに驚きます。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-38編成は1999年1月に川崎重工で完成したものです。2009年9月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2017年12月にホームドア対応工事を完了しています。

2024/03/12

東急電鉄5050系4000番代(4114F)

東急電鉄では、大井町線で既に実施している有料着席サービス「Q SEAT」を東横線にも拡大することを2022年に発表しました。まず4.5号車に組み込む予定のQ SEATを新造し、8両編成から10連化された4112Fから4115Fまでの4編成がまず登場しました。
これらの車両は2023年3月以降、相鉄線にも入線しています。相鉄線内では東急電鉄の車両が走る割合も相当数を占めております。東横線方面からはいずみ野線に入る運用が多くを占めますが、稀に相鉄線内のみを走る列車も走っております。
まずはロングシートに固定した状態で営業運転入りしました。10両編成化とともに相鉄線直通対応工事も施行されましたので、2023年3月の相鉄線との相互直通運転開始後は相鉄線にも入線しています。
写真の4114Fは、2007年12月に東急車輌で完成した5168Fに、2023年1月に総合車両製作所横浜事業所で新製したデハ4514とサハ4414を組み込み、2023年2月に車両番号を変更したものです。新製された2両はQ-Seat車となり、当初は普通車として営業運転に使用されました。

2024/03/11

東急電鉄5050系(5153F)

東急東横線では省エネルギー化やバリアフリー化を推進するべく、2004年度から営業運転を開始した5050系が主力となっています。田園都市線で使用する予定だった5000系のうち32両(8両編成4本)を含めて5000シリーズで統一されています。
車体は軽量ステンレス製で、5000系より車体幅を20mm拡幅しています。室内は壁面が淡いブルー、連結面がベージュ系の配色となっています。腰掛は座面がピンク色、背もたれが紫系統のパターン模様です。また側扉上にはTIPと呼ばれる車内情報案内装置を備えております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820D/L、主電動機は出力190kWのTKM-99、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-D2です。台車はTS-1019/TS-1020A、集電装置はPT-7108D、冷房装置はCU708B/HRB504-2Aを装備しています。
写真の5153Fは2004年4月に東急車輌で完成したもので、5050系の1次車に相当します。2011年度に副都心線を介した東武・西武線との相互直通運転に備えて、ワンマン装置、ATO装置、東武・西武線用保安装置、2画面の運転台モニタなどを装備する改造工事を行いました。 

2024/03/10

DD200形(23号)

DD200形はDE10形の後継となる貨物用ディーゼル機関車です。着発線荷役(E&S)化や架線の増設による入換機関車の削減や、入換専用のHD300形の新製によりDE10形の代替を進めてきましたが、DE10形でなければ入線不可能な橋梁強度の低い路線での本線けん引と貨物駅構内の入換に両用するディーゼル機関車が必要なためにDD200形が開発されました。
大型トルクコンバータの開発が現在では困難であり、かつ将来の部品供給や電気機関車とのメンテナンス共通化を考慮して電気式で構成することになりました。運転台の配置は視認性に優れたセミセンターキャブ方式としています。DD200形の性能はDE10形と同等の牽引性能を持ち、駆動システムはインバータ制御による各軸個別制御方式です。
軸配置はBo-Boで運転整備重量は58.8tです。内燃機関は出力895kWのコマツFDML30Z、主発電機は三相ブラシレス同期発電機、主電動機は出力160kWのFMT102×4です。台車は軸梁式空気ばね式のFDT103/FDT103Aを装備しています。ブレーキ方式は電気指令式自動空気ブレーキです。
写真の23号機は、2022年4月に川崎車両で完成したものです。DD200形は愛知機関区に試作機の901号、1~25号機が配置されています。新鶴見機関区に常駐するようになったのは2020年からで、ダイヤ改正以降は定期仕業も設定されました。2022年度には23~25号機に加え26~28号機まで新製されることになっています。

2024/03/09

E233系5000番代(ケヨ504編成)

E233系5000番代は、京葉線で使用していた201系・205系の老朽取替を目的として導入したものです。10両貫通と4+6に分割可能の2タイプの編成を導入し、バリアフリー化や主要機器の二重系化による安定輸送の強化を行いました。
車体は軽量ステンレス製で、車体断面はE233系0番代と同様の車体幅2.950mmの拡幅車体です。客室の内装はモダンであたたかみのあるカラーデザインとしています。側窓ガラスは熱線吸収ガラスを採用し、カーテンを省略しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のケヨ504編成は2010年4月に新津車両製作所で完成したものです。京葉線用E233系の識別帯はワインレッドとなっています。E233系5000番代は2010年3月から2011年6月にかけて集中的に導入されましたが、209系500番代1編成も機器更新を行い継続して使用されています。

2024/03/08

西武鉄道40000系(40160F)

西武鉄道では2016年度より40000系の導入を進めています。30000系に続く新型通勤車両で、2000系の老朽置換えに充当されています。アルミダブルスキン構体を採用した10両固定編成となっています。西武鉄道の最新型スタンダード車両となります。
40000系の50番代は座席がロングシートになっています。モケットを青色にしたバケットシートで背ずりが高く波形を描いているのが特徴です。大窓が印象的なパートナーゾーンはロングシート車でも池袋方先頭車に設けられています。また全車にプラズマクラスターによる空気清浄機を備えます。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF-102H/SVF-098E、主電動機は出力190kWのSEA-547A、補助電源装置はIGBT-SIVのMELSIV-Gです。台車はSS185M/SS185T、集電装置はPT7116-D、冷房装置はCU723A、列車情報制御装置S-TIMを装備しています。
写真の40160Fは2023年2月に川崎車両で完成したものです。6000系と同様に東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線にも乗り入れてきており、Fライナーと呼ばれる特急を中心に使用されています。

2024/03/07

西武鉄道6000系(6116F)

西武鉄道6000系は営団地下鉄(当時)有楽町線への相互直通運転に使用するため、1992年から98年にかけて250両(10両編成25本)が製作されたものです。6101F.6102Fの2編成を除いて2006年から10年にかけて、東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線への相互乗入対応工事が実施されました。
6000系の車体は西武では唯一のステンレス製となりました。時代を反映して戸袋窓・妻窓もあり、車体側面にはビードもあります。先頭部は新製時は銀色でしたが、副都市線線対応で白色になり印象が変わりました。行先表示もLEDに換装されています。
更新後の制御装置はVVVFインバータ制御のMAP-178-15V272、主電動機は出力170kWの誘導電動機MB-5160-A/MB-5161-A、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-SAT150Aです。台車はボルスタレス台車のSS125/SS025、集電装置はPT44S-A-M、冷房装置はCU722Aを装備しています。
写真の6116Fは1995年11月に東急車輌で完成したもので、6000系の4次車に相当します。2007年11月に副都心線対応工事を完了しています。さらに2018年1月にはVVVF更新工事を完了しています。前照灯もLED化されている模様です。

2024/03/06

E235系(トウ13編成)

E235系はJR東日本がE233系の次の世代の通勤型車両として導入したものです。まずE231系500番代の代替として山手線に投入されました。まず2015年3月に量産先行車のトウ01編成が完成し、営業運転での使用結果を踏まえて2017年4月から2019年12月にかけて量産車49編成が製造されました。
車体は軽量ステンレス製でsustinaシリーズ初の量産型となりました。雨樋が車体の外側に出ない構造となり、横風による抵抗を減らすために屋根の冷房装置の部分を除いて歩み板を廃止しています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104/SC105、主電動機は出力140kWの全閉式外扇型MT79、補助電源装置は待機二重系IGBT-SIVのSC106/107です。台車はボルスタレス台車DT80/TR264系/TR255、集電装置はPS33G、冷房装置はAU737系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のトウ13編成は2017年12月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。10号車のサハE235-4615はE231系500番代から転用したもので、2018年1月に東京総合車両センターで転用改造を完了しています。2018年4月に営業運転を開始しました。

2024/03/05

横浜市交通局4000形(4671F)

横浜市営地下鉄ブルーラインの4000形は、3000A形の老朽取替用として導入されたもので、3000V形をベースとして安全性やサービスの向上、バリアフリーの推進を図った車両です。3000形グループ共通の「く」の字状の前面スタイルから、車体デザインを一新しています。
車体は軽量ステンレス製で、客室内は路線名と同じくブルーを基調としたインテリアです。座席は一人当たりの幅480mmのバケットシートとし、貫通路は全面ガラスに横浜をイメージした名所や建物をプリントしています。側扉上には17インチ液晶表示器を2画面設けています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V303A、主電動機は出力140kWのMB-5170-A2、補助電源装置はSiC-SIVのNC-GBT135Aです。台車はSS162MB/SS162TB、冷房装は21.000kcal/hの能力を持つCU718を2台、列車制御管理装置YTMを装備しています。
写真の4671Fは、2023年6月に川崎車両で完成したものです。4000形の第6編成となります。4000形は2023年度までに48両(6両編成8本)を導入する予定で、3000A形との代替も進んでいる印象です。

2024/03/04

横浜市交通局3000S形(3551F)

2007年10月のブルーラインのATO運転・ワンマン化の実施に際して、1985年3月の横浜ー新横浜間延長開業に際して導入した2000形は、機器更新時期となっており改造範囲が大きくなることから、他の3000形との共通化を進めかつ再利用品を活用した3000S形車両を導入することになりました。
車体はステンレス製で、3000R形と同一構造としております。客室は扉間6人掛でバケットタイプのロングシートを配置しています。運転台についてはATO・ワンマン運転に対応したものとなっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77A、主電動機は出力140kWのMB-5080-A3、補助電源装置はIGBT-SIVのSVM135-4025Aです。台車は2000形から流用したS形ミンデン式空気ばねボルスタレス台車SS-104/SS-004、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712A-G1を1両につき2台装備しています。
写真の3551Fは2005年12月に日本車両で完成したもので、3000形の4次車に相当します。2016年1月に室内灯をLED化しています。2020年12月にはATC/O、VVVF装置、列車制御管理装置、空調装置などの電気機器更新が行われました。

2024/03/03

EF210形100番代(130号)

EF210形の100番代はスイッチング素子にIGBTを使用した1C1Mのシステムとなり、補助電源装置SIVのバックアップ用に主回路ののVVVFインバータ1台を充てています。そのためSIVの故障時にも一定電圧と周波数を保つことができシステムの冗長性を高めています。
ボルスタレス台車に方押式ユニットブレーキと空転・滑走を防止するための砂撒き装置としてセラミック粉末を少量噴射するセラジェットを装備しています。また軸箱支持方式は軸梁式としています。
EF210形の軸配置はB-B-B-、総出力は3.390kWです。主回路は先述の通りIGBTを使用した1C1M、主電動機はFMT4×6、補助電源装置はSIVです。台車はFD7E/FD8、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の130号機は2006年9月に三菱電機で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。EF210形100番代は1999年度から2010年度にかけて73両が製造され、岡山・新鶴見・吹田機関区に新製配置されました。

2024/03/02

E235系1000番代(クラF-26編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。E217系と同じく4扉・近郊タイプの車両ですが、先頭車は当初から完全な非貫通タイプとなっています。つまりお顔としては山手線用と同じです。
車体は軽量ステンレス製ですが、雨樋の突起がなくなり側面は非常にすっきりとした印象です。普通車の全車の腰掛がロングシートとなりました。山手線用のE235系とは座席や床のカラーが異なり、袖仕切の形状が変更されています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80系/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置は普通車がAU737系・グリーン車がAU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-26編成は2023年5月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ3月に横浜事業所)で完成したものです。長らく続いた移動制限も緩和されて利用客も戻りつつありますので、増備の加速も望みたいところです。

2024/03/01

横浜市交通局3000R形(3481F)

3000R形は横浜市営地下鉄の開業以来使用してきた1000形の置換えを目的として導入されたものです。2004年から2005年にかけて1000形と同数の84両(6両編成14本)が製造されました。「人と環境に優しく使いやすい車両」を基本理念として設計されています。
車体は軽量ステンレス製でブロック工法を採用し、側面外板のコルゲーションも廃止して平滑な仕上がりとなっています。客室内はバケットシートを採用し、座席中間部に握り棒を新たに取り付けています。またバリアフリー化のため、床面高さを下げています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77A、主電動機は出力140kWのMB-5080-A2、補助電源装置はSIVのNC-WBT135です。台車はSS162/SS062、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712Aを1両につき2台装備しています。
写真の3481Fは2005年4月に日本車両で完成したもので、3000形の3次車に相当します。新製当初からATO運転・ワンマン運転に対応しています。2018年1月に照明をLED化、2020年11月に車内案内表示装置更新を完了しています。