2024/05/31

横浜市交通局3000S形(3561F)

2007年10月のブルーラインのATO運転・ワンマン化の実施に際して、1985年3月の横浜ー新横浜間延長開業に際して導入した2000形は、機器更新時期となっており改造範囲が大きくなることから、他の3000形との共通化を進めかつ再利用品を活用した3000S形車両を導入することになりました。
車体はステンレス製で、3000R形と同一構造としております。客室は扉間6人掛でバケットタイプのロングシートを配置しています。運転台についてはATO・ワンマン運転に対応したものとなっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77A、主電動機は出力140kWのMB-5080-A3、補助電源装置はIGBT-SIVのSVM135-4025Aです。台車は2000形から流用したS形ミンデン式空気ばねボルスタレス台車SS-104/SS-004、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712A-G1を1両につき2台装備しています。
写真の3561Fは2006年2月に日本車両で完成したもので、3000形の4次車に相当します。2016年1月に室内灯をLED化しています。2020年12月には運転台継電板の更新が行われました。3000S型の導入により、2000形も20年強で引退したということになります。

2024/05/30

東京地下鉄10000系(10118F)

10000系は2008年の副都心線の開業に向けて導入された車両です。副都心線のワンマン・ATO運転に対応しますが、有楽町線とも共用されています。快適性・使いやすさ・車体強度の向上、保守の省力化、火災対策の強化、コストダウンに重点をおいて設計されました。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体ですが、鍵穴風の標識灯などレトロ感もあるデザインになっています。客室はシートがブラウン系の配色でまとめられ、天井構造の工夫と貫通扉・荷棚に強化ガラスを採用したことによって開放感が実感できる空間が作られています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/MAP-178-15V137、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-D1/D2/D3です。台車はFS777/FS777T/FS777CT、集電装置はPT-7136F、冷房装置はHRB504-3/CU7610です。
写真の10118Fは2007年11月に日立製作所で完成したもので、10000系の2次車に相当します。2次車の仕様は1次車に準じますが、前面のゴールド帯が省略されています。またATO装置、3/4閉扉スイッチ、戸閉め弱め制御機能を搭載しています。また車内案内表示が2画面となりました。

2024/05/29

EF210形100番代(126号)

EF210形の100番代はスイッチング素子にIGBTを使用した1C1Mのシステムとなり、補助電源装置SIVのバックアップ用に主回路ののVVVFインバータ1台を充てています。そのためSIVの故障時にも一定電圧と周波数を保つことができシステムの冗長性を高めています。
ボルスタレス台車に方押式ユニットブレーキと空転・滑走を防止するための砂撒き装置としてセラミック粉末を少量噴射するセラジェットを装備しています。また軸箱支持方式は軸梁式としています。
EF210形の軸配置はB-B-B、総出力は3.390kWです。主回路は先述の通りIGBTを使用した1C1M、主電動機はFMT4×6、補助電源装置はSIVです。台車はFD7E/FD8、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の126号機は2006年8月に川崎重工で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。EF210形100番代は1999年度から2010年度にかけて73両が製造され、岡山・新鶴見・吹田機関区に新製配置されました。

2024/05/28

相模鉄道12000系(12103F)

相模鉄道12000系は、相鉄グループが推進している「デザインブランドアッププロジェクト」による20000系に続く第二弾の新製車両です。JR線との相互直通運転に使用するため2019年から2020年にかけて60両(10両編成6本)が製造されました。
車体は軽量ステンレス製ですが、総合車両製作所のsustinaをベースにしているため、レーザー溶接による継ぎ目のない接合によって平滑な仕上がりになっています。客室内はJR線にあわせた拡幅車体が効いて20000系よりも広く、個人的には20000系よりもさらに快適性が高いと感じています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC85A1、主電動機は出力140kWのST-MT75、補助電源装置はIGBT-SIVのST-SC91です。台車はST-DT71/ST-TR255系、集電装置はPT-7103E、冷房装置はST-AU726A-G4、列車情報装置はTIMSを装備しています。
写真の12103Fは2019年6月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。12000系は2019年4月から相鉄線内で営業運転を開始しました。2019年11月からJR線との相互直通運転に使用されています。

2024/05/27

相模鉄道21000系(21109F)

相模鉄道は近年JR線・東急線の2ルートによる都心直結を図り、また車両も大幅に入れ替えたためか撮影の人気も増しているように感じます。鶴ヶ峰ー二俣川間で撮影する人も多いようですが、立体交差化事業も具体的に進んでいます。
相模鉄道としては最新の車両である21000系は8両編成になったこと以外は、外観は20000系とほぼ変わりません。20000系とあわせるとかなりの走行頻度になりますが、相互乗り入れ先のJR・東急の車両もかなりよく走っています。
21000系の客室内についても20000系の2次車と同じ仕様になっています。色調はグレー系統の落ち着いたもので、座席の袖仕切りもガラスを利用しているのか見栄えの良いものです。また最近の電車でよく見るLCDの表示器は21.5インチと大形になっています。
写真の21109Fは、2023年4月に日立製作所で完成したものです。2023年5月に営業運転を開始しました。21000系は2023年度の設備投資計画では16両(8両編成2本)が増備され、72両(8両編成9本)となりました。

2024/05/26

205系(ナハT11編成)

鶴見線用の205系は27両(3両編成9本)が鎌倉車両センター中原支所に配置されていました。運用区間は現在のE131系1000番代と同じく鶴見ー扇町・海芝浦・大川間でした。帯色は窓上が黄色、窓下が黄色・ニュートラル系・グリーン系の組み合わせです。
205系の車体は軽量構造のステンレス車体を採用しています。鶴見線用の205系は3両編成に短縮されたため、両先頭車とも中間車に運転台を接合したものです。デザインはオリジナルの先頭車とは異なり、運転台もワンハンドルマスコンを採用しています。
制御方式は界磁添加励磁直並列組み合わせ、抵抗制御で空気ブレーキ方式は電気指令式です。主制御器はCS57、主電動機は出力120kWのMT61、補助電源装置はSIVのSC72形です。台車はDT50/TR235を装備しています。
写真のナハT11編成は、1985年8月に川崎重工で完成した山手線用MM´26号と、1989年9月に川崎重工で完成した埼京線用T161を、2004年8月に鎌倉総合車両センターで先頭車化改造を含めて鶴見線向けの転用工事を実施したものです。2009年3月には集電装置をシングルアーム式のPS33Eに換装しています。

2024/05/25

E259系(クラNe003編成)

E259系は成田エクスプレス用の新型車両として、2009年から2010年にかけて132両(6両編成22本)が製造されたものです。1991年の成田エクスプレスの運行開始以来使用されていた253系の置換え用車両です。2023年4月から外部塗装のリニューアルを進めています。これは利用目的の多様化に対応するものです。
赤・白・黒をベースとした253系のデザインを継承していますが、車体はアルミ合金のダブルスキン構造となり、高運転台構造となりました。グリーン車の腰掛は前後ピッチ1.160mmの2+2配置で、本革仕様で高級感を演出しています。またグリーン車には跳上げ式の足掛を設置し、照明を電球色とするなど普通車との差別化を図っています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC90A、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89Aです。ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキです。台車は軸梁式ボルスタレス方式のDT77/TR262、集電装置はPS33D、冷房装置はAU302A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のクラNe003編成は2009年5月に東急車輌で完成し、鎌倉車両センターに新製配置されたものです。2017年3月にはフリーWi-Fiを設置しています。また2019年8月にホームドア対応工事を完了しております。2023年7月に大宮総合車両センターで新塗装化されました。

2024/05/24

横浜市交通局4000形(4651F)

横浜市営地下鉄ブルーラインの4000形は、3000A形の老朽取替用として導入されたもので、3000V形をベースとして安全性やサービスの向上、バリアフリーの推進を図った車両です。3000形グループ共通の「く」の字状の前面スタイルから、車体デザインを一新しています。
車体は軽量ステンレス製で、客室内は路線名と同じくブルーを基調としたインテリアです。座席は一人当たりの幅480mmのバケットシートとし、貫通路は全面ガラスに横浜をイメージした名所や建物をプリントしています。側扉上には17インチ液晶表示器を2画面設けています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V303A、主電動機は出力140kWのMB-5170-A2、補助電源装置はSiC-SIVのNC-GBT135Aです。台車はSS162MB/SS162TB、冷房装は21.000kcal/hの能力を持つCU718を2台、列車制御管理装置YTMを装備しています。
写真の4651Fは、2023年1月に川崎車両で完成したものです。4000形の第4編成となります。4000形は2023年度までに48両(6両編成8本)を導入する予定で、3000A形との代替も進んでいる印象です。

2024/05/23

横浜市交通局3000R形(3461F)

3000R形は横浜市営地下鉄の開業以来使用してきた1000形の置換えを目的として導入されたものです。2004年から2005年にかけて1000形と同数の84両(6両編成14本)が製造されました。「人と環境に優しく使いやすい車両」を基本理念として設計されています。
車体は軽量ステンレス製でブロック工法を採用し、側面外板のコルゲーションも廃止して平滑な仕上がりとなっています。客室内はバケットシートを採用し、座席中間部に握り棒を新たに取り付けています。またバリアフリー化のため、床面高さを下げています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77A、主電動機は出力140kWのMB-5080-A2、補助電源装置はSIVのNC-WBT135です。台車はSS162/SS062、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712Aを1両につき2台装備しています。
写真の3461Fは2004年10月に日本車両で完成したもので、3000形の3次車に相当します。新製当初からATO運転・ワンマン運転に対応しています。2018年1月に照明をLED化、2020年10月に車内案内表示装置更新を完了しています。

2024/05/22

E257系5000番代(オオOM-92編成)

中央本線の特急「あずさ」「かいじ」のE353系を新製投入したことに伴い捻出されたE257系電車を老朽化した185系の代替に転用することになりました。特急「踊り子」用の2000番代がメインとなりましたが、3編成は波動用の5000番代に改造されました。
外装を爽やかさ、エネルギッシュ、環境、抑揚、流れをイメージできるデザインにしています。客室内は普通車の側小天井パネルの配色の変更や先頭車前位に荷物置場を新設しましたが、座席モケットのデザインやサロハE257形の合造車もそのままになっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC118/SC119、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64系/TR249系、集電装置はPS36、冷房装置はAU302、車両情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のオオOM-92編成は、2001年12月に東急車輌で完成し、M107編成として松本車両センターに新製配置されたものです。2021年8月に長野総合車両センターで機器更新と転用改造を完了しています。

2024/05/21

My鉄道博物館リニューアル2024③

Nゲージはお座敷運転を含め走らせることを諦めて展示に徹することにしました。走行機会のないセット物や線路の整理などを行ってきましたが、一段落しました。目立ちませんがKATOの手歯止めも購入して、モーターなしの軽い車両が動かないように位置を固定してあります。
SLについては、整理を完了しましてC62 18号機を残すのみとなりました。ボードに飾っておくと車体が黒いので、あまり目立たないのと過去製品のオーバースケールやメーカー独特のディティール表現が気になるため、現在でも最高水準の1両だけを選んで飾ることにしました。
1段目は勝手に第一展示室と呼んでおりますが、EF61形11号機・EF80形1号機・EF210形300番代316号機を新たに加えています。また実家からEF58の大窓機を持ち込んでいます。懸案だった一部に残るアーノルドカプラーの取り換えも済ませました。
2段目はこれも勝手に第二展示室と呼んでおりますが、新幹線を大幅に充実させています。東海道新幹線の諸形式を含め、一応「はやぶさ」から「かもめ」まで広い範囲をカバーできているはずです。一方で在来線特急583系のクハネ2両体制は堅持しています。

2024/05/20

京成電鉄3000形(3034編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのMB-5100-A/TDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3034編成は2017年2月に日本車両で完成したもので、3000形の12次車に相当します。京成電鉄の車両の中では最多勢力となっている3000形ですが、初期の車両は3色LEDを行先表示に装備した状態で新製されましたが、当編成などは新製時からフルカラーLEDを装備しています。

2024/05/19

EF210形100番代(129号)

EF210形の100番代はスイッチング素子にIGBTを使用した1C1Mのシステムとなり、補助電源装置SIVのバックアップ用に主回路ののVVVFインバータ1台を充てています。そのためSIVの故障時にも一定電圧と周波数を保つことができシステムの冗長性を高めています。
ボルスタレス台車に方押式ユニットブレーキと空転・滑走を防止するための砂撒き装置としてセラミック粉末を少量噴射するセラジェットを装備しています。また軸箱支持方式は軸梁式としています。
EF210形の軸配置はB-B-B-、総出力は3.390kWです。主回路は先述の通りIGBTを使用した1C1M、主電動機はFMT4×6、補助電源装置はSIVです。台車はFD7E/FD8、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の129号機は2006年9月に三菱電機で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。2023年7月に新塗装化されました。EF210形100番代は1999年度から2010年度にかけて73両が製造され、岡山・新鶴見・吹田機関区に新製配置されました。

2024/05/18

E233系5000番代(ケヨ509編成)

E233系5000番代は、京葉線で使用していた201系・205系の老朽取替を目的として導入したものです。10両貫通と4+6に分割可能の2タイプの編成を導入し、バリアフリー化や主要機器の二重系化による安定輸送の強化を行いました。
車体は軽量ステンレス製で、車体断面はE233系0番代と同様の車体幅2.950mmの拡幅車体です。客室の内装はモダンであたたかみのあるカラーデザインとしています。側窓ガラスは熱線吸収ガラスを採用し、カーテンを省略しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のケヨ509編成は2010年8月に新津車両製作所で完成したものです。京葉線用E233系の識別帯はワインレッドとなっています。E233系5000番代は2010年3月から2011年6月にかけて集中的に導入され、201系・205系を代替しました。209系500番代は1編成が機器更新を行い継続して使用されています。

2024/05/17

東京地下鉄15000系(15106F)

東京メトロ東西線で使用されている15000系電車は、2010年度から05系初期車の代替として導入されたものです。当時05系初期車は経年20年を超えたところでしたので、大規模改修と制御装置更新を行うことで継続使用も可能だったと思われますが、朝ラッシュ時の遅延が慢性化していたためワイドドア車への置換えとなりました。
車体構造は05系の13次車、幅1.800mmのワイドドアは05系5次車に準じたものです。外観全体から受ける印象は05系よりも10000系に近いです。車内は化粧板を明るいグレー基調としています。車内空間の広さの演出を重視した10000系とは異なり、一般的な平天井と貫通路を採用していますが、車内案内表示装置は大型2画面となっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータのMAP-238-15V211/MAP-238-15V212、主電動機は出力225kWのMM-HEI5、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-G0です。台車はFS778系、集電装置はPT-7136-G、冷房装置はCU768Aを装備しています。
写真の15106Fは2011年10月に日立製作所で完成したもので、15000系の1次車に相当します。15000系を最混雑時間帯に集中的に運用することで、乗降時間の短縮と混雑緩和を図っています。

2024/05/16

東京地下鉄10000系(10109F)

東京地下鉄10000系は、相互直通運転を行っている東急東横線でもよく見かける電車です。東西線の05系13次車を基本とした東京地下鉄の基本車両で、副都心線での使用にも対応しています。2006年9月から有楽町線で営業運転を開始しました。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体で、床面高さを1.140mmと低床化してホームとの段差縮小を図っています。車内で目を引くのは幅900mmの全面強化ガラスによる貫通路です。車端部のドアが全面ガラスというのは通勤電車では斬新に感じました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/151、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はSIVのINV-154-D0です。台車はFS777、集電装置はPT7136-F、冷房装置はHRB504-3を装備しています。
写真の10109Fは2007年5月に日立製作所で完成したもので、10000系の2次車に相当します。仕様は1次車に準じますが、前面のゴールド帯は省略しています。新製当初からATO装置を搭載し、車内案内装置も2画面になっています。

2024/05/15

E233系1000番代(サイ161編成)

E233系1000番代は京浜東北・根岸線で使用していた209系0番代を置換え、保守の効率化や輸送障害の対応を図ることを目的として導入されたものです。電動車比率は6M4Tに変更となり、6扉車の連結もなくなりました。209系に比べて車内も広く、かつ明るくなりました。
中央快速線用の0番代では前面窓上の表示器に列車番号を表示しますが、1000番代では助士側窓下に移設しています。前面窓の左右を白色として前面窓下にカラー帯を通すようになりました。室内では側扉上の車内案内表示VISが17インチとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報制御装置TIMSを装備しています。
写真のサイ161編成は2009年6月に川崎重工で完成したものです。2016年11月にホームドア対応改造、前照灯のLED化を完了しております。その他室内灯のLED化、セキュリティカメラの設置が行われています。

2024/05/14

東京都交通局6500形(6509編成)

都営三田線では、1993年から2000年にかけて導入された6300形6両編成を使用してきました。相互直通運転先である東急目黒線を含め沿線地域の開発が進んでいるため、混雑緩和を目的として8両編成化を行うことになりました。そこで環境の多様化に対応し、質の高いサービスを提供できる新形車両として導入されたのが6500形です。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構造ですが、側構体下部が台枠の側面を完全に覆うようになっており、見映えが非常に良くなっています。客室設備はユニバーサルデザインの考え方が反映されています。扉間の腰掛を6人掛けにしたことにより、余裕のあるレイアウトになっています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-6B、主電動機は出力170kWのMB-5188-A、補助電源装置はTSIV-6Bです。台車はT-6C/T-6D、集電装置はPT7601-A、冷房装置はTCL-6F、車両情報制御装置TCMSを装備しています。
写真の6509編成は2022年2月に近畿車両で完成したものです。6500形1次車は104両(8両編成13本)が導入され、同数の6300形が廃車となりました。6500形は2022年5月に営業運転を開始しました。

2024/05/13

東京都交通局6300形(6319編成)

東京都交通局では、2000年9月に三田線の三田ー白金高輪間を延長し、営団(当時)南北線・東京目黒線との相互直通運転を開始するにあたって、ワンマン運転に新製当初から対応した6300形3次車144両(6両編成24本)を導入しました。
車体は基本的に1・2次車と共通だが。スカート形状を変更しています。客室内は低コスト化を目的として、クロスシートの廃止。床敷物・カーテンの単色化、袖仕切りの簡易形状化、側扉内張の化粧板廃止などが行われました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-6A、主電動機は出力180kWのTIM-6A、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-6Aです。台車はT-6A/T-6B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL6Cを装備しています。
写真の6319編成は1999年7月に川崎重工で完成したもので、6300形の3次車に相当します。6300形の1次車と2次車は6500形の投入により既に営業運転を退きましたが、3次車は6両編成のまま存続し、相鉄新横浜線には入線しない形で運用されているようです。

2024/05/11

EF210形100番代(162号)

EF210形の100番代はスイッチング素子にIGBTを使用した1C1Mのシステムとなり、補助電源装置SIVのバックアップ用に主回路ののVVVFインバータ1台を充てています。そのためSIVの故障時にも一定電圧と周波数を保つことができシステムの冗長性を高めています。
ボルスタレス台車に方押式ユニットブレーキと空転・滑走を防止するための砂撒き装置としてセラミック粉末を少量噴射するセラジェットを装備しています。また軸箱支持方式は軸梁式としています。
EF210形の軸配置はB-B-B、総出力は3.390kWです。主回路は先述の通りIGBTを使用した1C1M、主電動機はFMT4×6、補助電源装置はSIVです。台車はFD7E/FD8、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の162号機は2009年12月に三菱電機で完成し、新鶴見機関区に新製配置されたものです。EF210形100番代は1999年度から2010年度にかけて73両が製造され、岡山・新鶴見・吹田機関区に新製配置されました。

EF66形100番代(119号)

EF66形100番代は、JR貨物が1989年3月のダイヤ改正で貨物列車の増発と輸送力増強を行うために導入したものです。まだまだ新しいと思っていたEF66形100番代ですが、いつの間にか古参に位置づけられる存在となっています。とはいうものの当面は撮影できるでしょう。
既に100番代としては1次車に相当する101~108号は全機運用から離脱しています。2019年度に104号が書類上でも100番代では初の廃車となりました。吹田機関区のEF66形の運用自体が縮小しており、11両で充足できるまで減少しているとのことです。
制御装置は電磁空気単位スイッチSR123形・抵抗バーニア制御器CS27A形・界磁制御器CS28A形、主電動機は出力650kWのMT56×6、電動発電機はMH127A-DM84Aです。台車は空気ばね台車のFD133C・FD134B、集電装置はPS22Dパンタグラフを装備しています。
写真の119号機は1990年9月に川崎重工・東洋電機で完成し、広島機関区に新製配置されたものです。100番代としては3次車となりますが、2次車から前照灯と標識灯を角型にして一体のライトケースに収め、側面に青帯を追加しています。

2024/05/10

京成電鉄3000形(3035編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのTDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3035編成は2017年2月に日本車両で完成したもので、3000形の12次車に相当します。3000形は3001編成だけが8両編成であとは6両編成ばかりでしたが、2013年の3026編成から8両編成も増え、都営浅草線内・京急線の泉岳寺ー羽田空港間でも頻繁に見ることのできる形式となりました。

2024/05/09

相模鉄道8000系(8713F)

相模鉄道8000系は、斬新なデザインを採用したアルミ製の拡幅車体やVVVFインバータ制御装置など先進的な車両で、1991年から99年に130両(10両編成13本)が製造されました。経年対策は修理の範疇で性能維持を図る方針でしたが、後期の編成については長期の使用が見込まれるために、同時期に製造された9000系と同様に機器更新工事が行われました。
VVVFインバータ制御装置は、既に更新工事を完了していた9000系との機器共通化を図りIGBT素子を用いた1C4M×2群制御としたものに換装しました。基本的な走行性能については更新前と大差がないようにしています。冷房装置は容量拡大を図ったため、補助電源装置も換装しています。
更新後の制御装置はVFI-HR2820T、主電動機は出力150kWのHSV-03、補助電源装置はIGBT-SIVのSVH260-RG4076Aです。台車はKH-132B/KH-135A、集電装置はシングルアーム式のPT7103C/F、冷房装置は50.000kcal/hの能力を持つHRB504-5を装備しています。
写真の8713Fは1999年9月に日立製作所で完成したものです。3000系の代替として増備された編成です。2013年6月に新塗装化、2016年3月に前照灯・室内灯のLED化、2019年4月に機器更新工事を完了しています。2023年10月に前面改修が完了しました。

2024/05/08

E233系7000番代(ハエ131編成)

JR東日本のE233系電車は、一世代前のE231系に対して安全と安定性の向上を目指して電気機器や保安機器等主要機器の二重系化や、優先席エリアを明確化するなどユニバーサルデザインの採用、床面高さを低くすることでホームとの段差を縮小する等の改良を施したものです。
最初に中央快速線に0番代が投入され、次いで京浜東北・根岸線向け1000番代、常磐緩行線向け2000番代、東海道・東北・高崎線向け3000番代、京葉線向け5000番代が投入され、次いで埼京線向け7000番代が投入されました。そのあとは横浜線向け6000番代、南武線向け8000番代が投入されました。
埼京線では205系電車を使用していましたが、2013年3月にハエ101編成が完成し、試験・試運転後6月に営業運転を開始しました。2013年12月のハエ131編成の完成まで、きわめて短期間のうちに205系と同数の310両(10両編成31本)が揃いました。
写真のハエ131編成は2013年12月に総合車両製作所で完成したものです。2016年9月にATACS対応工事、2019年3月に相鉄線乗入れ対応工事を完了しています。埼京線のE233系7000番代は、2019年に相鉄線への直通運転開始にあわせてハエ132~138編成の7編成が増備されました。

2024/05/07

埼玉高速鉄道2000系(2101F)

埼玉高速鉄道2000系は、2001年3月の赤羽岩淵ー浦和美園間14.6kmの開業に合わせて、60両(6両編成10本)が導入されたものです。相互直通運転を行う埼玉高速・営団(当時)・東急、そして東京都交通局との4社間で締結した車両規格に準拠して設計され、ワンマン・ATOに対応するものです。
車体はアルミ製で、ブルーとグリーンの識別帯を配しています。室内は化粧板は白、床はグレー系と落ち着いた配色となっています。一人当たりの座席幅は450mmを確保し、花柄によって区分しています。またLED式案内装置を千鳥状に配置しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-194-15V90、主電動機は出力190kWのMB-5087-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV126-E0です。台車はSS157/SS057、冷房装置はCU713、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の2101Fは2000年10月に川崎重工で完成したものです。2023年3月の東急新横浜線・相鉄新横浜線の開業直前では比較的運転時間帯がまとまっていたようで、東急目黒線線内で都営車・埼玉高速車が目立つ時間帯がありました。

2024/05/06

西武鉄道20000系(20108F)

西武鉄道20000系は、101系初期車104両の老朽置換えを目的として導入された車両で、シンプル&クリーンを設計コンセプトとしています。地下鉄乗入れ用の6000系を基本として、安全性・乗り心地などの客室快適性の向上、省メンテナンス・省エネルギーなどを目指して設計と製造が進められました。
車体はアルミ合金のダブルスキン構造を採用し、前頭部の構体は普通鋼製・非貫通としています。客室内の天井・側面の化粧板は白を基調としています。腰掛は片持ち式のロングシートを採用し、一人当たりの幅は460mmを確保しています。また編成内に4か所車いすスペースを設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1815B、主電動機は出力135kWのHS32530-03RB、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-WAT180Aです。台車はSS-150A/SS-050A、集電装置はPT7116B、冷房装置はCU72Jを装備しています。
写真の20108Fは2005年8月に日立製作所で完成したもので、20000系の7次車に相当します。7次車の仕様は5次車・6次車と共通で、20000系の最終増備となりました。以降の増備は30000系により賄われました。

2024/05/05

E231系1000番代(コツK-08編成)

国府津車両センターに所属しているE231系は、113系の置換えを目的として導入されたものです。既に宇都宮線・高崎線で使用していたE231系を基本に、グリーン車を加えたものです。また2004年10月のダイヤ改正での湘南新宿ラインの大増発に備えたものでもあります。
東海道線用として投入されたE231系では基本編成のうち普通車4両がセミクロスシート車となりました。また普通車の座席クッションをSばねを併用した最適な柔らかさのものに変更しています。側窓もIRカットガラスに変更しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC77、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC75/76。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のコツK-08編成は2004年6月に東急車輌で新製されたものです。6・7号車はモノクラスだった宇都宮・高崎線用編成にグリーン車を組み込むために捻出された普通車を組み込んでいます。該当するサハE231 1035・1036は2000年10月に東急車輌で新製されたものです。

2024/05/04

E235系1000番代(クラJ-23編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の老朽代替を目的として導入された車両です。山手線用のE235系を基本としていますが、近郊形タイプとなりますので、2階建てグリーン車を基本編成に2両組み込んでいることやトイレの設備があることなどの相違点があります。
車体は軽量ステンレス製でsustina構体を採用しています。これは山手線用のE235系と同じですが、行先表示のフルカラーLEDの視認性が向上し、かつ高速のシャッタースピードで撮影しても文字がくっきりと確認できます。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737/AU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラJ-23編成は2023年5月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。E235系1000番代は最終的にE217系と同数の745両(11両編成51本・4両編成46本)を導入する計画になっています。

2024/05/03

東武鉄道30000系(31407F)

東武鉄道30000系は、伊勢崎線と営団地下鉄(当時)半蔵門線と相互直通運転を目的として1997年に導入された車両です。2003年の直通開始までにはタイムラグもあり、10030系の後継としての性格も持っています。そのため浅草駅への乗入れや西新井工場への入場を考慮し、6両+4両の分割編成で製造されました。
車体は軽量ステンレス製で、9000系量産車以降と共通のダルフィニッシュ仕上げとしています。前頭部の彫りが浅く、横長のLEDを採用したりとデザイン的な味付けは少々異なっています。車内は化粧板が白色系、座席がブルー系の配色です。腰掛の奥行きが深い東武電車らしい車内を持った最後の系列でもあります。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1420B、主電動機は出力190kWのTM-95、補助電源装置はIGBT-SIVのINV-095-F1です。台車はTRS-95M/TRS-95T、集電装置はPT-7112-A、冷房装置は集約分散式のRPU6011を装備しています。
写真の31407Fは2001年3月にアルナ車両で完成したものです。2014年10月に中間運転台を撤去して31607Fに組み込まれ、10両固定編成になっています。30000系は早くも2005年には50050系の登場により、地上線に転用を開始しました。さらに10両固定編成化され、東上線に転用されました。

2024/05/02

東武鉄道20000系(21809F)

20000系は1988年から92年にかけて104両(8両編成13本)が製作されました。導入の背景には1980年代後半に営団地下鉄の各路線で車両の冷房化が進められましたが、東武が日比谷線直通に使用していた2000系が冷房改造が困難な構造であったことがありました。
車体は軽量ステンレス製で、車体長18mの3扉車です。側扉間には2連ユニット窓を2個配置しています。前面はFRPで、非常用の貫通扉を左側に寄せ、運転室窓を1枚としてやや傾斜を持たせたことからすっきりとした外観となっています。
制御装置はAFEチョッパ制御のAFE-2、主電動機は出力140kWの複巻電動機TM-83、補助電源装置はSIVのINV-033-A0です。台車はTRS-87M/TRS-87T、集電装置はPT-4815-A-M、冷房装置は集約分散式のRPU-3002AJを装備しています。
写真の21809Fは1990年9月に東急車輌で完成したものです。2017年10月に廃車となりました。20000系は70000系に代替され、2020年3月に日比谷線直運転から撤退しました。一部車両支線区転用による4連化・ワンマン運転対応化により継続使用されています。

2024/05/01

E217系(クラY-41編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。朝夕ラッシュ時の混雑緩和を最重要視し、近郊形普通車としては初の4扉構造を採用しました。E235系1000番代の置換えも進み、現在では6~7割程度の置換えが完了した状況でしょうか。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-41編成は1999年5月に新津車両製作所(グリーン車は東急車輌)で完成したものです。2009年6月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2017年12月にホームドア対応工事を完了しています。