常磐線との直通列車は品川まで乗り入れることになりますが、品川駅も激変しています。かつての東京機関区・品川客車区・田町電車区の三大車両基地を車両を擁していた威容は、電留線だけの控えめな姿となりました。むしろ品川駅構内の駅ナカの賑わいや、車両基地の跡地の再開発を通じて鉄道業の枠を越えて都市そのものとして発展している感じがします。
写真を撮影した1984年頃の品川駅は、三大車両基地は健在で、ブルートレインや185系の特急「踊り子」はもちろん、183系の特急「踊り子」や入換用のDD13形ディーゼル機関車やときどき姿を現すEF58形電気機関車なども普通に撮影できました。
写真のEF58形141号機は、1958年3月に日立製作所で完成したもので、山陽本線の大阪ー姫路間、東北本線上野ー大宮間電化開業用として製作されたグループのうちの1両です。写真撮影当時は宇都宮運転所に所属していました。廃車は1986年3月で、最終配置は田端運転所でした。
【撮影:佐野次郎 1984年頃 品川駅】