2023/09/30

EH200形(11号)

EH200形直流電気機関車は、中央本線や上越線など急勾配が連続する路線における貨物列車牽引用として導入されたものです。またEF64形基本番代を代替する機関車でもあります。2001年に試作車が製造され、2003年から2011年にかけて量産車24両が製造されました。
車体は箱型両運転台構造で、中央で2車体に分割されます。車体長は25mとなっています。車体には「ECO-POWER BLUETHUNDER」の愛称名が表示されています。JR貨物の新形式機関車には一般公募による愛称名の募集が行われております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の11号機は2006年3月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。根岸線を走る貨物列車ではEF210形と並んでよく使用されています。35mmで撮影したのですが、2車体連接のEHクラスの横長の姿がよくわかります。

2023/09/29

西武鉄道30000系(38104F)

西武鉄道30000系は、「人にやさしく、みんなの笑顔を作り出す車両」をコンセプトとして、従来の車両設計にはとらわれない車両となりました。「生みたてのたまご」をモチーフとした通勤電車としては少々異色なデザインではありますが、内容的には6000系・20000系の延長線上にある車両ということができます。
車体はアルミ無塗装仕上げで、青と緑のグラデージョンを施しています。天井は中央をドーム形状の高天井とし、照明の反射によって奥行きを長く見せる意匠です。優先席のモケットはハートをイメージとし、吊手は「たまご」形の形状で、高さも従来から30mm下げられました。車内案内表示は15インチ液晶モニタを2台側扉上に設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1820A、主電動機は出力165kWのHS-35234-15RB、補助電源装置はIGBT-SIVのMELSIV-ilです。台車はSS175M/SS175T、集電装置はPT7116B、列車情報管理装置S-TIMを装備しています。
写真の38104Fは2008年10月に日立製作所で完成したもので、30000系の2次車に相当します。2次車はすべて池袋線に新製配置されました。38104Fは8両編成ですが、30000系には2両編成もあり、併結されて10両で運行される姿も恒常的に見られます。

2023/09/28

西武鉄道20000系(20105F)

西武鉄道20000系は、101系初期車104両の老朽置換えを目的として導入された車両で、シンプル&クリーンを設計コンセプトとしています。地下鉄乗入れ用の6000系を基本として、安全性・乗り心地などの客室快適性の向上、省メンテナンス・省エネルギーなどを目指して設計と製造が進められました。
車体はアルミ合金のダブルスキン構造を採用し、前頭部の構体は普通鋼製・非貫通としています。客室内の天井・側面の化粧板は白を基調としています。腰掛は片持ち式のロングシートを採用し、一人当たりの幅は460mmを確保しています。また編成内に4か所車いすスペースを設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1815B、主電動機は出力135kWのHS32530-03RB、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-WAT180Aです。台車はSS-150A/SS-050A、集電装置はPT7116B、冷房装置はCU72Jを装備しています。
写真の20105Fは2003年9月に日立製作所で完成したもので、20000系の5次車に相当します。5次車では腰掛の中間の仕切り棒を2本に増やし、TC車の車椅子スペースに折り畳み式の椅子を設けました。

2023/09/27

E259系(クラNe013編成)

E259系は成田エクスプレス用の新型車両として、2009年から2010年にかけて132両(6両編成22本)が製造されたものです。1991年の成田エクスプレスの運行開始以来使用されていた253系の置換え用車両です。
E259系の車体はアルミ合金のダブルスキン構造で、赤・白・黒をベースとした253系のデザインを継承しています。グリーン車の腰掛は前後ピッチ1.160mmの2+2配置で、本革仕様で高級感を演出しています。またグリーン車には跳上げ式の足掛を設置し、照明を電球色とするなど普通車との差別化を図っています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC90A、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89Aです。ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキです。台車は軸梁式ボルスタレス方式のDT77/TR262、集電装置はPS33D、冷房装置はAU302A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のクラNe013編成は2010年3月に東急車輌で完成し、鎌倉車両センターに新製配置されたものです。2017年3月にはフリーWi-Fiを設置しています。また2020年7月にホームドア対応工事を完了しております。

2023/09/26

東京都交通局6500形(6505編成)

都営三田線では、1993年から2000年にかけて導入された6300形6両編成を使用してきました。相互直通運転先である東急目黒線を含め沿線地域の開発が進んでいるため、混雑緩和を目的として8両編成化を行うことになりました。そこで環境の多様化に対応し、質の高いサービスを提供できる新形車両として導入されたのが6500形です。
外装のデザインは、先頭部も含めてシンプルな箱形とし、また行先表示器や前照灯に関しても視覚的なノイズとなる要素を極力抑えた造作となっています。客室設備もシンプルな造形でまとめられガラスを多用した見通しの良い空間になっています。また扉間の腰掛を6人掛けにしたことにより、余裕のあるレイアウトになっています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-6B、主電動機は出力170kWのMB-5188-A、補助電源装置はTSIV-6Bです。台車はT-6C/T-6D、集電装置はPT7601-A、冷房装置はTCL-6F、車両情報制御装置TCMSを装備しています。
写真の6505編成は2021年7月に近畿車両で完成したものです。6500形1次車は104両(8両編成13本)が導入されました。6500形の投入により、6300形の1次車・2次車合計13編成が営業運転を退き、廃車となりました。

2023/09/25

東京都交通局6300形(6310編成)

東京都交通局6300形は、三田線の開業以来使用してきた6000形の代替を目的として導入された車両です。車両の冷房化と車内設備のグレードアップにより、乗客サービスの充実が図られました。
営団(当時)・東急との相互直通運転を行うため、車両の寸法・重量・運転性能や機器の配置や取扱いの共通化を図っています。車体はステンレス製となり、スピード感やハイテクイメージの演出が図られました。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のTINV-06、主電動機は出力180kWのTIM-6、補助電源装置はTSIV-6です。台車はT-6A/B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL-6B、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の6310編成は1994年6月に川崎重工で完成したもので、6300形の2次車に相当します。仕様は1次車と共通ですが、スカートの形状を変更しています。6500形が2022年8月までに8両編成13本が新製されたため置換対象となり、2022年10月に廃車となりました。

2023/09/24

E257系2500番代(オオNC32編成)

E257系2500番代は、房総方面で使用されていたE257系500番代のうち4編成を東海道線の特急「踊り子」に使用されていた185系の老朽置換え用に転用したものです。2021年3月のダイヤ改正から伊豆箱根鉄道に乗り入れる修善寺行きに使用されています。
車体カラーは185系とは異なりペニュンシュラブルーを基調としたデザインに変更しています。客室内の座席モケットもペニュンシュラブルーを基調としてデザインに変更しました。また先頭車の前照灯・後部標識灯をLEDに変更しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC118/SC119、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64系/TR249系、集電装置はPS37、冷房装置はAU302、列車情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のオオNC-32編成は、2004年9月近畿車両でマリNB07編成として新製されたものです。2020年7月に秋田総合車両センターで機器更新とあわせて2500番代に改造され、大宮総合車両センターに転属しました。

2023/09/23

E235系1000番代(クラF-18編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。E217系と同じく4扉・近郊タイプの車両ですが、先頭車は当初から完全な非貫通タイプとなっています。
車体は軽量ステンレス製ですが、雨樋の突起がなくなり側面は非常にすっきりとした印象です。また普通車の全車の腰掛がロングシートとなりました。山手線用のE235系とは座席や床のカラーが異なり、袖仕切の形状も変更されています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80系/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置は普通車がAU737系・グリーン車がAU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-18編成は2022年6月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ2022年5月に横浜事業所)で完成したものです。E235系1000番代は2020年12月21日から横須賀・総武快速線での営業運転を開始しています。また徐々に増備も進んでいます。

2023/09/22

東武鉄道50050系(51053F)

東武鉄道50050系は東上線用の50000系をベースとして、東京地下鉄半蔵門線・東急田園都市線との相互直通運転に使用する車両としたものです。「人と環境にやさしい次世代車両」をコンセプトとし、かつまたイニシャルコストの低減を目指した標準化志向の車両でもあります。
車体はビード類のないすっきりとした外観となり、集中式冷房装置の採用や妻面窓の配置など、東武の通勤型車両としては流れの変わった車両です。バリアフリー対策も高度化し、床面を下げ、車いすでの乗降を考慮して車いすスペース近くの側扉のレールを車いすの車輪幅に合わせて切り欠いています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820F/VFI-HR1420L、主電動機は出力165kWのTM03、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-G0です。台車はTRS-03M/TRS-03T、集電装置はPT7112-A、冷房装置はRPU-15005を装備しています。
写真の51053Fは2005年5月に日立製作所で完成したものです。東武の50000系列は日立製作所のA-train標準仕様をベースとしている車両でもあります。側窓を固定式として新製されたため強制換気装置を備えていますが、現在では側窓を簡易開閉式に改造しています。

2023/09/21

東武鉄道70000系(71709F)

東武鉄道70000系電車は、東京メトロ日比谷線との相互直通運転に使用している20000系電車の代替として製作された車輌です。同時期に製作される東京メトロ日比谷線の13000系電車とは仕様の共通化が図られております。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構造で、カラーリングは、イノベーションレッドとピュアブラックという新しいカラーが採用されました。シートモケットは赤系統で一人当たりの座席幅は460mmを確保しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-216-15A284A/MAP-216-15A285A、主電動機は出力205kWの永久磁石同期電動機TM-17、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-GAT185Bです。台車はTRS-17M、集電装置はPT-7112-C、冷房装置はCU739、車内情報制御装置T-TISを装備しています。
写真の71709Fは2018年2月に近畿車輌で完成したものです。転換式腰掛を備える派生形式70090系6編成を含めた70000系24編成の導入により、20000系が日比谷線の直通運用から撤退し、一部廃車と短編成化・ワンマン化が行われました。

2023/09/20

E531系(カツK421編成)

E531系一般形交直流電車は、常磐線中距離電車で長年に渡って使用してきた403系・415系近郊形電車の置換えを目的として導入されたものです。基本編成が4M6Tの10連、付属編成は2M3Tの5連で編成を構成し、両側先頭車とも電気連結器を装備しています。
設計・仕様はE231系近郊タイプを基本としています。車体は軽量ステンレス製で識別帯は青色です。混雑緩和を目的として拡幅車体となっており、普通車はセミクロスシート車とロングシート車が混在しています。また側扉には半自動スイッチを備えております。当初は普通車のみでしたが、グリーン車を組み込みました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のCI13主変換器/TM31主変圧器、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC81です。台車はDT71/TR225系、集電装置はPS37、冷房装置はAU726、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のカツK421編成は、2006年9月に新津車両製作所で完成したものです。グリーン車は2007年2月に東急車輌で完成しました。E531系は2005年7月から常磐線で営業運転を開始しました。2015年3月のダイヤ改正で上野東京ラインが開業し、運転区間が品川まで延伸されました。

2023/09/19

千葉ニュータウン鉄道9800形(9808編成)

小室と印旛日本医大間を結ぶ千葉ニュータウン鉄道は、北総鉄道・京成電鉄・都営浅草線・京急線と接続して通勤輸送を担うとともに、成田スカイアクセスと接続して空港アクセスの一端を引き受けております。
そして千葉ニュータウン鉄道は、施設と車両を保有するだけの第三種鉄道事業者で、列車の運行管理と車両の整備ならびに駅の運営は、第二種鉄道事業者である北総鉄道が行っています。
千葉ニュータウン鉄道の車両は、9200形8両、9100形24両、9800形8両の3形式40両ですが、オリジナル車両の9100形を除いては、やはり京成電鉄の影響が強くなります。2013年3月に就役した最新の9200形は京成3000形に準拠する車両です。
写真の9808編成は、京成電鉄3700形(3738編成)を2017年3月からリースしているものです。9808編成と入れ替わりに、9000形(9018編成)が置き換えられ、9000形は形式消滅となりました。

2023/09/18

京浜急行電鉄1000形(1501編成)

2010年のEOS7D以来、久しぶりに新しいカメラを購入しました。小生も遅ればせながら、ミラーレス一眼デビューとなりました。さっそく新しいカメラを携行して撮影と散歩に出かけてきました。
比較的近場で京浜急行を撮影することにしました。営業運転を開始してまもない1000形の1501編成の撮影が一応の目的でした。一応というのは単なる希望であって若手のファンとは違って車両の運用をまったく調べていないためです。
予想に相違して目当ての1501編成はすぐにやってきました。私は1000形の1890番代を8連化したような新2000形がそのうち現れるのではないかと勝手に思っていますが、現実には1000形の増備が続き、いよいよ1500形の置換えも始まりました。
写真の1501編成は2023年7月に川崎車両で完成したもので、1000形の22次車に相当します。6両編成ですが、1600番代の続番ではなく1500番代が与えられ、ハイフン付きの車番となりました。

2023/09/17

E217系(クラY-4編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。E235系1000番代によって置換えが進んでおり、少しずつ数を減らしておりますが、まだ活躍する姿を見ることができます。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-4編成は1995年12月に東急車輌(1号車のみ1998年1月に新津車両製作所)で完成したものです。2011年11月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2018年2月にホームドア対応工事を完了しています。

2023/09/16

E231系1000番代(ヤマU541編成)

小山車両センターに所属しているE231系は、宇都宮・高崎線で使用されていた115系の置換えを目的として導入されたものです。E231系としては初の近郊タイプの車両となります。車両番号は耐寒耐雪構造のため1000番代を基本に、セミクロスシート車は2000を付加しています。
運転室構体にE217系と同様に衝撃吸収構造を採用したため、通勤タイプに比べて運転室が長くなり、側面に窓も設けています。また前照灯も視認性向上のため上部に設けています。宇都宮・高崎線用として導入されたE231系は当初普通車のみで編成されていました。現在ではグリーン車を組み込み、湘南新宿ライン・上野東京ラインに使用されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC59A、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC66です。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のヤマU541編成は2003年2月に川崎重工で新製されたものです。グリーン車は2004年7月に川崎重工で完成したものです。2016年7月に東京総合車両センターで機器更新を完了しています。

2023/09/15

東京都交通局5500形(5505編成)

東京都交通局5500形は浅草線で使用している5300形の更新を目的として導入されたものです。都営浅草線の開業60周年、東京オリンピック・パラリンピック開催を節目とした「浅草線リニューアル・プロジェクト」によりデザインを一新した車両でもあります。
車体は軽量ステンレス構体を採用しています。客室設備についてはユニバーサルデザインの考えを多く取り入れています。座席幅は一人当たりの幅を475mm確保しています。江戸切子をモチーフにした模様入りガラスを採用した袖仕切りも個性的です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-1B、主電動機は出力155kWのTIM-1B、補助電源装置はSIVのCDA173です。台車はT-1D/T-1E、集電装置はPT7180-A、冷房装置はTCL-1E、車両情報制御装置INTEROSを装備しています。
写真の5505編成は2018年9月に総合車両製作所で完成したものです。27編成と大所帯ですので、京浜急行線の品川ー羽田空港間でも頻繁に見ることのできる電車です。先代の5300形の車体はアルミ製で塗装を施し、5500形はステンレス製ですので少々雰囲気が異なります。

2023/09/14

東京都交通局5300形(5317編成)

都営浅草線の5300形電車は1991年3月の北総開発鉄道との相互直通運転開始を契機として導入された車両です。京急1500形や京成3700形と同様に浅草線を走る電車としては、第二世代の電車ということになります。
車体はアルミ合金製で全面に塗装を施しており、かつ丸みを帯びたデザインになっています。前面のブラックマスクがアクセントとなっています。5000形に比較すると洗練されたスタイルとなり、時代の空気も反映されているようにも感じます。
制御装置はGTO-VVVFインバータのTINV-1、主電動機は出力165kWのTDK6115-A、補助電源装置はD-Dコンバータです。台車はボルスタ付空気ばね台車のKD302/KD302A、冷房装置はTCL-1Aを装備しています。
写真の5317編成は、1994年6月に日本車両で完成したものです。比較的後期に製造されたグループの特徴として、スカートが大型になっています。2018年9月に廃車となりました。5500形が後継として同数が製作され、5300形は5320編成1本が工事の予備としてしばらくの間使用されました。

2023/09/13

E233系8000番代(ナハN1編成)

E233系8000番代は、南武線で使用していた205系・209系の老朽取替を目的として2014年7月から2015年12月にかけて、210両(6両編成35本)が製造されたものです。輸送障害の低減を導入の目的とし、205系と比較して約7割のエネルギーで走行するとされています。
車体は軽量ステンレス製で、定員増による混雑緩和を目的として幅2.950mmの拡幅車体としています。識別帯は黄色、オレンジ、茶色のラインです。座席モケットは南武線のカラーにあわせたオリジナルデザインです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置は待機二重系SIVのSC86Aです。台車はDT71/TR255、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726を装備しています。
写真のN2編成は2014年7月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。両先頭車にはレール塗油器を装備しています。2020年9月にホームドア対応工事を完了しております。2020年3月に中原電車区の検修部門が鎌倉車両センター中原支所、運転部門が川崎運輸区に組織変更されています。

2023/09/12

東京地下鉄13000系(13107F)

13000系は東京メトロ日比谷線で使用していた03系の置換えを目的として、2016年度から2020年度にかけて308両(7両編成44本)を導入したものです。ホームドアの導入を踏まえて、車体長20m車体の4扉車7両編成となりました。
アルミ製でダブルスキン構体を採用しています。室内は化粧板を白系統、妻部は淡い木目調、床面を紺色としています。腰掛は片持ち式で座席幅460mmのバケットシートを採用しています。側扉上部に設けた車内情報案内装置は17インチワイド3画面です。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-214-15V284/MAP-214-15V286、主電動機は出力205kWの永久磁石同期電動機MM-S5B、補助電源装置はSIVのNA-GAT-185Aです。台車はSC-103形操舵台車、集電装置はPT-7174A、冷房装置はCU7623、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の13107Fは2017年7月に近畿車両で完成したものです。相互直通運転先の東武鉄道の70000系と同時期に導入され、操作性と事故対応力の向上を目的として、主要装置と機器取り扱いの共通化に注力した車両でもあります。

2023/09/11

東京地下鉄10000系(10136F)

10000系は2008年の副都心線の開業に向けて導入された車両です。副都心線のワンマン・ATO運転に対応しますが、有楽町線とも共用されています。快適性・使いやすさ・車体強度の向上、保守の省力化、火災対策の強化、コストダウンに重点をおいて設計されました。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体ですが、鍵穴風の標識灯などレトロ感もあるデザインになっています。客室はシートがブラウン系の配色でまとめられ、天井構造の工夫と貫通扉・荷棚に強化ガラスを採用したことによって開放感が実感できる空間が作られています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/MAP-178-15V137、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-D1/D2/D3です。台車はFS777/FS777T/FS777CT、集電装置はPT-7136F、冷房装置はHRB504-3/CU7610です。
写真の10136Fは2010年1月に日立製作所で完成したもので、10000系の5次車でかつ10000系の最終編成に相当します。5次車の仕様は副都市線の開通後に竣工した4次車に準じます。なお縦手すりの材質と荷棚の形状が変更されています。

2023/09/10

E233系5000番代(ケヨF51+551編成)

京葉線に投入されたE233系5000番代には、10両貫通編成20本の他、と4+6に分割可能編成も4本が製作されました。これは201系を使用していた誉田駅での分割・併合を行う列車に充当するためです。
側扉上に設けたVISによる車内案内表示は17インチ液晶ディスプレイの2画面タイプで広告コンテンツの更新にはWIMAX通信を使用しています。戸閉装置は1000番代と同様に3/4閉機能を装備しています。また分割可能編成のみ転落防止自動放送装置を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のケヨF51+551編成は2010年12月に新津車両製作所で完成したものです。京葉線用E233系の識別帯はワインレッドとなっています。E233系5000番代の運用区間は、京葉線東京-蘇我・西船橋ー南船橋間、外房線千葉ー勝浦間、内房線蘇我ー上総湊間と東金線です。

2023/09/09

マイナンバーについて

マイナンバーカードに、他人の情報が誤って登録されているために、コンビニで他人の住民票控えが出てきたり、口座が適切に紐づいていないために、給付金が正しく給付されないことが予想させるなどの問題が生じています。
これはマイナンバーカードの普及が目的にすり替わってしまったために起こった問題ではないかと思います。私も区役所に出向いて申請しましたが、情報を限られた時間ですべてカードに仕込むのは無理があったのではないでしょうか。
国民がマイナポータルにログインして自分で口座情報を入力する仕組みにして、その対価としてポイントを配布するようにすれば良かったのではないでしょうか。ワークフローのように銀行に認証させる仕組みにしておけばさらに間違いも減ったことでしょう。
マイナンバーカードありきでなく、マイナポータルから医療情報や年金情報、口座情報などが参照でき、書類印刷や様々な申請手続きもできるようにすることで、国民も時間を節約でき、関係する各機関も生産性を向上でき双方にメリットがあると思います。組織や既得権の強固な壁を破ることがでれば、既存の技術で充分実現可能な気がしますが。

2023/09/08

横浜市交通局4000形(4641F)

横浜市営地下鉄ブルーラインの4000形は、3000A形の老朽取替用として導入されたもので、3000V形をベースとして安全性やサービスの向上、バリアフリーの推進を図った車両です。3000形グループ共通の「く」の字状の前面スタイルから、車体デザインを一新しています。
車体は軽量ステンレス製で、客室内は路線名と同じくブルーを基調としたインテリアです。座席は一人当たりの幅480mmのバケットシートとし、貫通路は全面ガラスに横浜をイメージした名所や建物をプリントしています。側扉上には17インチ液晶表示器を2画面設けています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V303A、主電動機は出力140kWのMB-5170-A2、補助電源装置はSiC-SIVのNC-GBT135Aです。台車はSS162MB/SS162TB、冷房装は21.000kcal/hの能力を持つCU718を2台、列車制御管理装置YTMを装備しています。
写真の4641Fは、2022年10月に川崎車両で完成したものです。4000形の第3編成となります。4000形は2023年度までに48両(6両編成8本)を導入する予定で、既に3000A形に廃車も発生しています。

2023/09/07

横浜市交通局3000A形(3281F)

横浜市交通局3000形は3号線(現在のブルーライン)新横浜ーあざみ野間10.9kmの路線延長に対応する輸送力増強車両として、1992年から93年にかけて42両(6両編成7本)が製造されました。
車体は軽量ステンレス製で、外板はビードプレス成形として外観見栄えの向上を図っています。この車両から濃淡ブルーの帯を車体側面に貼り付けるようになりました。車内の配色は明るい暖色系でまとめ、各車両に一か所の優先席を設けています。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のMAT-148-75V32、主電動機は出力140kWのSEA-331、補助電源装置はSVM120-483Bです。台車はボルスタレス台車のSS-124/SS-024、冷房装置はRPU-4001R、列車制御管理装置YTMを装備しています。
写真の3281Fは、1993年2月に東急車輛で完成したものです。2005年3月に東急車輌でワンマン化改造(運転台変更・ATO取付)を行い3000A形となりました。あわせて車内情報装置のニュース放送対応、ドアチャイムの新設も実施されました。後継となる4000形の導入により、本編成も置換えの対象になるものと思われます。

2023/09/06

京成電鉄3050形(3056編成)

京成電鉄の決算が好調です。2010年7月に開業した「成田スカイアクセス」も業績に寄与しているものと思われます。メインは実質成田新幹線に近い特急「スカイライナー「」ですが、補完するアクセス特急は早くも二世代目の3100形に移行し、初代の3050形は本線系統に転用されました。
3050形は正式には3000形の7次車ですが、客室内の色柄がすべて変更され、空港利用客を考慮した車内案内表示装置や自動放送装置を充実させました。また当初は空港アクセス用に外装にも独自のカラーリングが行われていました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータのATR-H8125-RG681A、主電動機は出力125kWのMB-5100-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS564・FA064、集電装置はPT7131-B、冷房装置はCU718を装備しています。
写真の3056編成は、2010年6月に日本車輌で完成したものです。3050形は48両(8両編成6本)が製造されましたが、既に全編成が本線に転用されています。3056編成についても2019年12月に塗装変更が行われました。

2023/09/05

東急電鉄9000系(9012F)

東急9000系電車は、軽量ステンレス車体にVVVFインバータ制御を採用した20m車体4扉の標準車両で、1986年から92年にかけて15編成が製造されました。当初から5両編成で大井町線に投入された9007F以外は、すべて8両編成で東横線で使用されました。
東横線の東京メトロ副都心線との相互直通運転には、9000系を使用しないこととなり、5両編成に短縮して大井町線に転用することになりました。まず9002Fが2009年7月に大井町線での営業運転を開始しました。
大井町線での使用に際して、先頭部の帯を赤から黄色へのグラデーションに変更し、前面と側面に大井町線ステッカーを掲示しています。2014年までに段階的にシングルアーム式パンタと表示器のフルカラーLEDが行われました。
写真の9012Fは、1988年11月に東急車輌で完成し、東横線で使用されました。2005年1月に室内を更新しています。2013年5月に大井町線での営業運転を開始しました。中間車3両については廃車となっています。

過去の記事から
東横線時代の9012F

2023/09/04

京浜急行電鉄1000形(1177編成)

2023年9月現在の京浜急行電鉄ですが、車両については600形・1000形・1500形・2100形に集約されています。2000形・800形という長年親しんだ車両が淘汰された一方で1500形の淘汰に着手したというのが現段階の姿です。
圧倒的多数派である1000形ですが、2015年から16年にかけての車両は側面を赤と白に塗分けたラッピングデザインを採用しています。室内も車端部へのクロスシートの設置の復活や新デザインの袖仕切りなどのバージョンアップが行われました。
制御装置はフルSiCパワーモジュールを用いたMAP-198-15V295、主電動機はMB-5171-A、補助電源装置はINV153-F0です。CPはMBU1600-Y、台車はTH-2100BM・TH2100BTを装備しています。
写真の1177編成は2016年12月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。撮影は2023年8月となりますが、皆様がご実感されている通り本当に暑い夏でした。散歩を兼ねての撮影行にも帽子は欠かせませんでした。

2023/09/03

EH200形(6号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形およびEF510形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
2001年6月に試作機である901号機を新製し、2001年7月から2002年3月にかけて基本性能の確認試験から営業編成を使用しての営業運転確認が行われました。地上側設備との協調も含めて所定の性能を充足することを確認し、2003年3月に量産1号機が新製されました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の6号機は2004年12月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。JR貨物の新型機関車・更新機関車は側面にJRFマークを掲示していましたが、近年は全検施行時に消去されています。

2023/09/02

神奈川臨海鉄道DD55形(16号)

神奈川臨海鉄道DD55形ディーゼル機関車は1963年から1994年の長期にわたり18両が製造されました。国鉄DD13形類型の機関車ですが、1963年製の11号機のみDML61S機関を搭載するセミセンターキャブ機で同一形式でありながら構造がまったく違いました。
6気筒のDMF31S型エンジンを2機搭載、液体変速機がDD13形の基幹技術であります。大きく違うのは塗装ということになるのですが、当初はエンジ色とクリーム色の塗分けでした。塗装も18号機からブルー系に変更されましたが、これもまた現行とは異なる塗装でした。最新型のDD60形に倣った現行の塗装のほうがよりシンプルだと感じます。
根岸駅でJR貨物のコンテナ車をリレーして、本牧ふ頭に近い横浜本牧駅までリレーしていくのが本牧線での主なミッションです。待機のために根岸駅近くに留置されている姿をよく見かけます。また根岸線のホームから稼働している姿を撮影することも可能です。
写真の16号機は1979年3月に富士重工で完成したものです。神奈川臨海鉄道本牧線の横浜本牧駅構内には、塩浜機関区横浜派出所がありDD55形2両が配置されています。検査の関係などでローテーションがあるようでときどき車両が塩浜機関区と入れ替えられています。

2023/09/01

西武鉄道6000系(6115F)

西武鉄道6000系は営団地下鉄(当時)有楽町線への相互直通運転に使用するため、1992年から98年にかけて250両(10両編成25本)が製作されたものです。6101F.6102Fの2編成を除いて2006年から10年にかけて、東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線への相互乗入対応工事が実施されました。
6000系の車体は西武では唯一のステンレス製となりました。時代を反映して戸袋窓・妻窓もあり、車体側面にはビードもあります。先頭部は新製時は銀色でしたが、副都市線線対応で白色になり印象が変わりました。行先表示もLEDに換装されています。
更新後の制御装置はVVVFインバータ制御のMAP-178-15V272、主電動機は出力170kWの誘導電動機MB-5160-A/MB-5161-A、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-SAT150Aです。台車はボルスタレス台車のSS125/SS025、集電装置はPT44S-A-M、冷房装置はCU722Aを装備しています。
写真の6115Fは1995年11月に東急車輌で完成したもので、6000系の4次車に相当します。2007年9月に副都心線対応工事を完了しています。さらに2017年3月にはVVVF更新工事を完了しています。