2024/09/30

東京地下鉄10000系(10132F)

10000系は2008年の副都心線の開業に向けて導入された車両です。営団地下鉄が東京地下鉄に移行してから初めての新型車両となりました。副都心線でのワンマン運転・ATO運転・ホームドアに対応する機器を搭載しましたが、有楽町線でも共用でき、1次車は07系の代替としてまず有楽町線に投入されました。
10000系の室内は、天井構造を工夫し貫通扉・荷棚に強化ガラスを採用したことによって開放感の感じられるものになりました。違いがよくわかるのは混雑しない時間帯にはなりますが、それでも室内空間から受ける印象は強いと思います。シートや床材の配色はブラウン系でまとめられ。落ち着いたものです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/MAP-174-15V137、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-D3/E0です。台車はFS777系、集電装置はPT-7136F、冷房装置はCU7610です。
写真の10132Fは2009年11月に日立製作所で完成したもので、10000系の5次車に相当します。仕様は7000系の未改造車の置換え用として製造された4次車に準じていますが、縦手すりの材質や荷棚の構造が変更されました。

2024/09/29

E231系(マト138編成)

常磐快速線用のE231系は103系の取替を目的として2001年11月から2004年2月にかけて265両(10両編成17本・5両編成19本)が製造されました。ただし103系そのものは2006年3月のダイヤ改正まで中距離電車へのE531系投入に関連して20両が予備車として残りました。
常磐快速線用のE231系は基本編成と付属編成を併結して15両編成で使用するため、自動解結装置と電気連結器を備えています。前頭部は白色とし、識別帯は最初の2編成のみ青緑のみで落成しましたが、その後当初の2編成も含めて黄緑色の細帯を追加しました。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のSC60B、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はSC62Aです。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置はAU725A、列車情報管理装置システムTIMSを装備しています。
写真のマト138編成は2004年1月に新津車両製作所で完成したものです。2017年3月に長野総合車両センターで機器更新工事を完了しています。新しい車両のように思えるE231系ですが既にデビュー後20年を超過しております。行先表示の3色LEDやスクロール式の案内表示もやや古めの装備です。

2024/09/28

E131系1000番代(T8編成)

E131系1000番代は、鶴見線で使用されていた205系の置換えを目的として導入されたものです。サービス改善を図り、また効率的なメンテナンスを行うためにCBM(状態監視保全)を取り入れた車両です。
車体幅は2.778mmのストレート車体を採用しています。ホームとの段差軽減のため、床面の高さを1.130mmに下げています。一人当たりの座席幅は460㎜を確保しています。車站部には優先席とフリースペースを設けております。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC128/SC123A、主電動機は出力150kWのMT83、補助電源装置はSiC-SIVのSC124を装備しています。台車はDT80・TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737系です。
写真のT8編成は、2023年12月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。T8編成は線路モニタリング装置の搭載が可能で、1080番代の車号が与えられています。E131系1000番代は鎌倉車両センター中原支所に24両(3両編成8本)が所属しています。

2024/09/27

東急電鉄7000系(7112F)

東急電鉄7000系は、1991年の1000系以来となる多摩川・池上線用の新製車両です。2007年から2018年にかけて45両(3両編成15本)が製造されました。5000系の設計コンセプトを踏襲した車体長18ⅿ級のワンマン運転対応車両です。
車体は軽量ステンレス製で、外装のカラーリングは緑を基調としていますが、閑静な住宅街を走る両線沿線の景観に合わせたものです。内装は木目調となり、中間車の車端部には1-2列配置のクロスシートを配置しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF091-A0、主電動機は出力190kWのTKM-99A、補助電源装置はIGBT-SIVのSVF091-A0です。台車はTS-1019B/TS-1020C、集電装置はPT7108-B、冷房装置は52.500kcal/hの能力を持つCU708を装備しています。
写真の7112Fは、2018年8月に総合車両製作所で完成したものです。7000系の2018年度の増備により、7700系の営業運転が2018年11月に終了しました。日比谷線直通に使用していた1000系を1500番代として転用したため、7000系の増備はその分抑制されたものと思われます。

2024/09/26

東急電鉄1000系1500番代(1522F)

1000系のうち日比谷線直通用に使用していた64両(8両編成8本)から21両(3両編成7本)がリニューアル・ワンマン化のうえ1500番台に改番されましたが、池上線に3両編成で投入された1000N´と呼ばれるグループからも1500番代に編入される編成が現れています。
特別装飾のラッピングトレイン「いけたまハッピートレイン」として池上線のラインカラーである「ピンク」、東急多摩川線の「えんじ」を大小さまざまな水玉模様で表現しています。客室内は壁面が木目、床面がグレー、シートモケットがグリーンの配色です。案内表示はLED式です。
制御装置・補助電源装置はSVF091-B0で、デュアルモードとして冗長性を高めています。主電動機は出力130kWのTKM-88です。台車はTS-1006/TS-1007、集電装置はPT-7108B、冷房装置はRPU-2219を装備しています。
写真の1522Fは、1993年2月に東急車輌で完成した1022Fを2024年6月に1500番代に改造したものです。池上線・東急多摩川線では、「きになる電車」、「緑の電車」、「いけたまハッピートレイン」で特別装飾のラッピングトレインは計3編成となります。

2024/09/25

E235系(トウ45編成)

E235系はJR東日本がE233系の次の世代の通勤型車両として導入したものです。まずE231系500番代の代替として山手線に投入されました。まず2015年3月に量産先行車のトウ01編成が完成し、営業運転での使用結果を踏まえて2017年4月から2019年12月にかけて量産車49編成が製造されました。
車体は軽量ステンレス製でsustinaシリーズ初の量産型となりました。雨樋が車体の外側に出ない構造となり、横風による抵抗を減らすために屋根の冷房装置の部分を除いて歩み板を廃止しています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104/SC105、主電動機は出力140kWの全閉式外扇型MT79、補助電源装置は待機二重系IGBT-SIVのSC106/107です。台車はボルスタレス台車DT80/TR264系/TR255、集電装置はPS33G、冷房装置はAU737系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のトウ45編成は2019年9月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。10号車のサハE235-4649はE231系500番代から転用したもので、2019年10月に東京総合車両センターで転用改造を完了しています。2019年10月に営業運転を開始しました。

2024/09/24

京浜急行電鉄1000形(1025編成)

京浜急行の1000形の2次車である1025編成は、2024年6月から9月まで台湾観光特別ラッピング電車「ビビビビ!台湾号」として運行されます。「ビビビビ!台湾号」は、車体側面に「台湾」の文字をデザインし、車内は台湾の名所や名物のビジュアルデザインを施しております。
2次車の側窓は1次車に比べて上方向に20mm拡大し、扉間の窓は支柱を廃した大型1枚窓になりました。これで車体に対してガラスが平滑に見えますので、通勤電車としては非常に洗練された外観に感じられるようになりました。現在では車体更新で一部窓が開閉可能になり、当初ほどの平滑さはなくなっています。
1次車と同様に車端部の座席はクロスシートになっていますが、1次車から2100形と同じノルウェー製の腰掛を採用していました。客室側には補助いすも装備しています。また台車のTH-2100AM/ATも2100形のTH-2100M/Tから派生したものです。
写真の1025編成は、2003年5月に東急車輌で完成したものです。前面の表示器は新製当初は幕式でしたが、現在ではLED式に換装されています。2023年12月に車体更新を完了し、前面にけいきゅんのマークを掲示するようになっています。

2024/09/23

京浜急行電鉄1500形(1577編成)

京浜急行では、1985年に第一陣が登場して以来、現在に至るまで中堅として活躍しているのが1500形です。6連・8連の各グループが存在します。最初に製造された鋼製車体を含む4連のグループは既に引退しております。
現在、6連に組成されているグループは、アルミ車体・界磁チョッパ制御で新製されたものです。6連で新製された車両もあれば、8連で新製されてから6連に変更された編成もあります。中には既に引退した1561編成(旧1601編成)のように6連→8連→6連に変更された編成もあります。
写真の1577編成は、旧1625編成を2016年8月に改番したものです。1600番代から最後に改番された編成ということになります。1500形の車内は当初800形に準じた配色でしたが、既に改装され、座席も片持式に変更されています。
1625編成は、1989年3月に東急車輌で完成したもので当初は8両編成・界磁チョッパ制御でした。2009年2月に京急ファインテック久里浜工場で、VVVFインバータ制御化・6連への組み換えを行いました。旧1600番代では最後まで残った8両編成でした。

2024/09/22

EF210形100番代(105号)

EF210形電気機関車は、JR発足後の新形式では最多両数となっています。新鶴見・吹田・岡山の各機関区に配置され、東海道・山陽本線を中心に広範囲に運用されています。100番代は主回路の変更により、冗長性を高めたグループです。
国鉄時代の電気機関車は一貫してEL14系自動空気ブレーキを採用しており、応答性や操作性に限界がありました。EF210形を含めJR発足後の新形式は電気指令式の自動空気ブレーキとなり、機関車の常用ブレーキは発電ブレーキを基本的に使用するようになりました。
発電ブレーキ併用電気指令式自動空気ブレーキ方式(抑速ブレーキ付)となったことにより、編成全体に対しては空気指令の自動空気ブレーキであることには変わりはありませんが、従来のシステムに比べて機関車内での応答性・操作性と保守性が向上しました。
写真の105号機は、2001年1月に川崎重工で完成し、吹田機関区に新製配置されたものです。2024年3月に新鶴見機関区に転属しました。旧塗装ですが、JRFマークのない変則的な塗装になっております。

2024/09/21

EH200形(3号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形およびEF510形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
2001年6月に試作機である901号機を新製し、2001年7月から2002年3月にかけて基本性能の確認試験から営業編成を使用しての営業運転確認が行われました。地上側設備との協調も含めて所定の性能を充足することを確認し、2003年3月に量産1号機が新製されました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の3号機は2004年1月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。EH200形はEF64形1000番代の代替用として増備の再開が望まれるところですが、予算がそう簡単にはつけられないために難しいようです。

2024/09/20

E657系(カツK8編成)

657系特急形電車は、JR東日本が「スーパーひたち」「フレッシュひたち」で使用していた651系・E653系の代替を目的として導入したものです。フルアクティブサスペンションの導入を初めとした乗り心地の向上やバリアフリーへの対応、機器の二重化による故障の低減などを図っています。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体です。外観は651系の流れを継承しつつ進化をしたともいえるDynamic&Smoothをテーマとして曲面で構成したスタイルとなっています。グリーン車となる5号車に多目的室や車椅子対応の大型洋式便所などバリアフリーに関連する設備を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のCI22、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC95です。電動台車はDT78、付随台車はTR263系、集電装置はシングルアーム式のPS37A、冷房装置は集中式のAU734を装備しています。また車体間ダンパと先頭車とグリーン車にフルアクティブサスペンションを装備しています。
写真のカツK8編成は2012年1月に日立製作所で完成したものです。2015年2月に座席表示システム改造、2015年10月に前面FRP強化工事を完了しています。首都圏で見られる交直流特急電車としてはE657系がほぼすべてに近い状況で、あとはわずかなE653系やE655系があるのみですね。

2024/09/19

E259系(クラNe002編成)

E259系は成田エクスプレス用の新型車両として、2009年から2010年にかけて132両(6両編成22本)が製造されたものです。1991年の成田エクスプレスの運行開始以来使用されていた253系の置換え用車両です。2023年4月から外部塗装のリニューアルを進めています。これは特急「しおさい」への運用拡大や利用目的の多様化に対応するものです。
赤・白・黒をベースとした253系のデザインを継承していますが、車体はアルミ合金のダブルスキン構造となり、高運転台構造となりました。グリーン車の腰掛は前後ピッチ1.160mmの2+2配置で、本革仕様で高級感を演出しています。またグリーン車には跳上げ式の足掛を設置し、照明を電球色とするなど普通車との差別化を図っています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC90A、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89Aです。ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキです。台車は軸梁式ボルスタレス方式のDT77/TR262、集電装置はPS33D、冷房装置はAU302A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のクラNe002編成は2009年4月に東急車輌で完成し、鎌倉車両センターに新製配置されたものです。2017年3月にはフリーWi-Fiを設置しています。また2019年5月にホームドア対応工事を完了しております。2024年3月に大宮総合車両センターで新塗装化されました。

2024/09/18

E531系(カツK418編成)

E531系一般形交直流電車は、常磐線中距離電車で長年に渡って使用してきた403系・415系近郊形電車の置換えを目的として導入されたものです。基本編成が4M6Tの10連、付属編成は2M3Tの5連で編成を構成し、15連で10号車と11号車になる先頭車に電気連結器を装備しています。
設計・仕様はE231系近郊タイプを基本としています。車体は軽量ステンレス製で識別帯は青色です。混雑緩和を目的として拡幅車体となっており、普通車はセミクロスシート車とロングシート車が混在しています。また側扉には半自動スイッチを備えております。当初は普通車のみでしたが、グリーン車を組み込みました。またスカートも当初のものより大型化されました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のCI13主変換器/TM31主変圧器、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC81です。台車はDT71/TR225系、集電装置はPS37、冷房装置はAU726、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のカツK418編成は、2006年8月に新津車両製作所(グリーン車は2007年1月に川崎重工)で完成したものです。2015年3月のダイヤ改正で上野東京ラインが開業し、運転区間が品川まで延伸されました。E531系は交直流電車ですので、交直自動切替機能を持っています。

2024/09/17

E233系(トタT1編成)

E233系は中央快速線の201系を代替し、輸送改善やサービス改善を図ることを目的として導入された車両です。E231系をベースとして、主要機器の二重系化を施し、増加傾向の続く輸送障害に対して抜本的な対策を行った仕様となっています。
ステンレス製の拡幅車体を採用し、裾絞りのない201系よりも定員の増加を図っています。先頭部は運転台部分に衝撃吸収機能を導入し、運転台の寸法を拡大しております。車両の床面高さをレール面上1.130mmまで低くし、ホームとの段差縮小によりバリアフリー対策としています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86です。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33、冷房装置はAU726系、列車情報制御措置TIMSを装備しています。
写真のトタT1編成は2006年11月に新津車両製作所で完成したものです。E233系のトップナンバーに相当します。新形だという印象が強いE233系も既に登場後18年を経過していることになります。

2024/09/16

E217系(クラY-28編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。前任の113系1000番代と比較すると、通勤型にかなり近づきました。今となっては首都圏で3扉・セミクロスシートで通勤輸送を行っていたのは驚異的です。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-28編成は1997年12月に東急車輌で完成したものです。2008年9月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2017年10月にホームドア対応工事を完了しています。2024年6月に廃車となりました。

2024/09/15

自宅鉄道博物館 別館整備完成

わが家では、鉄道模型はNゲージ・展示専門と割り切って、ライトに楽しんでいます。勝手に自宅鉄道博物館と呼んで楽しんでおります。AVボードの以前AVアンプを置いていた棚が、AVアンプをサウンドバーに置き換えたことによって空きました。
最初は手持ちのDVDソフトを並べていたのですが、本やギタースコアの整理を進めたことで棚が空き、鉄道模型を飾る場所が確保できました。まず鉄道コレクションの神戸市電1156号を飾ることからはじめました。ちなみに651系は鴨居レイアウト時代から残るものです。
路面電車が戦前生まれの阪堺モ161形から富山のLRT0600形まで9両が揃いました。もちろん横浜市電も2両飾ってあります。Nゲージサイズの路面電車の完成品が入手できるとは驚きでありますが、何より楽しいです。
あとは新幹線電車を3両、在来線電車を7両、特急型気動車を1両、私鉄特急を1両と別館は総勢21両の展示となりました。塗装が似通った車両同士をなるべく並ぶようにしたのが、気にしたところでしょうか。気軽に眺められるので、気持ちも和みます。

2024/09/14

E233系8000番代(ナハN27編成)

E233系8000番代は、南武線で使用していた205系・209系の老朽取替を目的として2014年7月から2015年12月にかけて、210両(6両編成35本)が製造されたものです。輸送障害の低減を導入の目的とし、205系と比較して約7割のエネルギーで走行するとされています。
車体は軽量ステンレス製で、定員増による混雑緩和を目的として幅2.950mmの拡幅車体としています。識別帯は黄色、オレンジ、茶色のラインです。座席モケットは南武線のカラーにあわせたオリジナルデザインです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置は待機二重系SIVのSC86Aです。台車はDT71/TR255、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726を装備しています。
写真のN27編成は2015年9月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。2020年8月にホームドア対応工事を完了しております。2020年3月に中原電車区の検修部門が鎌倉車両センター中原支所、運転部門が川崎運輸区に組織変更されています。

2024/09/13

E233系7000番代(ハエ133編成)

相模鉄道では2019年11月からJR線との相互直通運転を行っています。JR側の乗入線区は埼京線で、埼京線用のE233系7000番代が羽沢横浜国大ー西谷ー海老名間に乗り入れています。京浜東北線の鶴見駅でもホームこそありませんが、東海道貨物線とは線路が平行しておりますので、相模鉄道12000系も含めて頻繁に見ることができます。
編成IDは埼京線池袋ー大宮間の保安装置がATCからATACSに変更されたために必要なものです。ATACSとは、無線を用いることによって従来の軌道回路を前提としたシステム構成を脱却して、地上設備を簡素化してランニングコストの低減を図ることを目的として導入された保安装置です。
JR東日本が開発し、仙石線に導入して良好な運用実績が得られたことからATC装置の更新時期を迎えていた埼京線池袋ー大宮間に導入されました。将来は山手線や京浜東北線の既存設備の更新時期に導入することも考えられているようです。
写真のハエ133編成は2019年2月に総合車両製作所で完成したものです。相模鉄道との相互直通運転開始に備えて製造された編成ですので、ATACS対応・相模鉄道線乗入れ対応が完了した状態で完成しました。

2024/09/12

E233系6000番代(クラH026編成)

E233系6000番代は横浜線で使用されていた205系の置換えを目的として2014年1月から8月にかけて一気に224両(8両編成28本)が製造されました。205系と同じく4M4Tの8両編成ですが、拡幅車体の採用により、定員は1.244名と1割増加しています。
車体は軽量ステンレス製で、識別帯は黄緑とグリーンです。腰掛は占有幅460mmのバケットシートでモケットはグリーン系の配色です。客室内の照明はLEDになっています。また17インチの液晶モニタによる情報案内装置を出入口上に設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はSC91です。台車はDT71/TR255、集電装置はシングルアーム式のPS33D、冷房装置はAU726を装備しています。
写真のクラH026編成は2014年5月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。2016年12月にホームドア対応工事改造を完了しています。去る3月のダイヤ改正で、根岸線への直通が若干増えています。

2024/09/11

E233系5000番代(ケヨ518編成)

E233系5000番代は、京葉線で使用していた201系・205系の老朽取替を目的として導入したものです。10両貫通と4+6に分割可能の2タイプの編成を導入し、バリアフリー化や主要機器の二重系化による安定輸送の強化を行いました。
車体は軽量ステンレス製で、車体断面はE233系0番代と同様の車体幅2.950mmの拡幅車体です。客室の内装はモダンであたたかみのあるカラーデザインとしています。側窓ガラスは熱線吸収ガラスを採用し、カーテンを省略しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のケヨ518編成は2011年5月に新津車両製作所で完成したものです。京葉線は通勤快速の廃止・快速の減便問題で話題となりましたが、背景には沿線の人口増加があるようにも思います。総武快速線や内房線・外房線、りんかい線や設備の改善とあわせて総合的な対策が必要と考えます。

2024/09/10

東京都交通局5500形(5508編成)

東京都交通局5500形は浅草線で使用している5300形の更新を目的として導入されたものです。都営浅草線の開業60周年、東京オリンピック・パラリンピック開催を節目とした「浅草線リニューアル・プロジェクト」によりデザインを一新した車両でもあります。
車体は軽量ステンレス構体を採用しています。客室設備についてはユニバーサルデザインの考えを多く取り入れています。座席幅は一人当たりの幅を475mm確保しています。江戸切子をモチーフにした模様入りガラスを採用した袖仕切りも個性的です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-1B、主電動機は出力155kWのTIM-1B、補助電源装置はSIVのCDA173です。台車はT-1D/T-1E、集電装置はPT7180-A、冷房装置はTCL-1E、車両情報制御装置INTEROSを装備しています。
写真の5508編成は2018年11月に総合車両製作所で完成したものです。27(実質は26)編成と大所帯ですが、京浜急行線の京急蒲田から南側ではあまり見ることのできない電車です。30年以上前先代1000形がほとんどだったこの場所で撮影するのは不思議な気分であります。

2024/09/09

京成電鉄3000形(3032編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのMB-5100-A/TDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3032編成は2016年2月に総合車両製作所で完成したもので、3000形の11次車に相当します。11次車では6次車以来8年ぶりに6両編成の増備となりましたが、主に6両編成で使用していた3500形非更新車を置き換えるためでした。

2024/09/08

E233系3000番代(コツE-15編成)

E233系3000番代はE231系近郊タイプの後継となる車両で、当初の2編成はE217系の捻出を目的として導入されましたが、2011年9月からは211系の代替として増備が行われました。田町車両センター、次いで高崎車両センターに新製配置されました。
車体は軽量ステンレス製で、識別帯は湘南色です。E233系では通勤タイプと前面デザインが同じになっています。2階建てグリーン車を組み込み、側扉に半自動回路を備え、台車にヨーダンパを装備しているのは近郊タイプとしての仕様です。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC98、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Bです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系/AU729系を装備しています。
写真のコツE-15編成は、2012年3月に新津車両製作所で完成したもの(グリーン車のみ総合車両製作所)です。E233系3000番代はE231系1000番代と同様に使用されており、基本編成と付属編成で両系列を併結する姿も日常的に見られます。

2024/09/07

E233系1000番代(サイ178編成)

E233系1000番代は京浜東北・根岸線で使用していた209系0番代を置換え、保守の効率化や輸送障害の対応を図ることを目的として導入されたものです。電動車比率を6M4Tに変更となり、6扉車の連結はなくなりました。209系に比べて車内も広く、かつ明るくなりました。
中央快速線用の0番代では前面窓上の表示器に列車番号を表示しますが、1000番代では助士側窓下に移設しています。前面窓の左右を白色として前面窓下にカラー帯を通すようになりました。室内では側扉上の車内案内表示VISが17インチとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報制御装置TIMSを装備しています。
写真のサイ178編成は2009年11月に新津車両製作所で完成したものです。2016年5月にホームドア対応改造、2018年1月に前照灯のLED化を完了しております。その他室内灯のLED化、セキュリティカメラの設置が行われています。

2024/09/06

スハ43 2243 展示を始めました。

鉄道模型は趣味の王様というか、高価で手間もかかり、経済力と技術力が必要なハードルの高い分野だと思います。レイアウトを製作するのは、天地創造に近い気がしなくもないです。走りに徹するとしても快適な走行環境を保つためにこまめなメンテナンスが欠かせません。
さて、私はライトに飾れる分だけの車両をコレクションすることに徹しています。ミニカー集めの鉄道版に近いかもしれません。そんなわけで、今回はスハ43形客車がコレクションに加わりました。ナロ10に続いてフリマでの入手です。
スハ43形は、戦後の車両不足に対応するために導入された三等車です。1951年から54年にかけて製造されました。車体は切妻にして、製作を容易にすることや編成時に外形が整うことに配慮していました。台車は軸ばね式のTR47です。
模型の実車のスハ43 2243は、1953年3月に近畿車両でスハ43 243として完成し、宮原客車区に新製配置されました。1964年9月に長野工場で近代化改造、電暖を増設し、2243号に改番されました。廃車は1980年9月、最終配置は尾久客車区でした。

2024/09/05

東京都交通局6300形(6329編成)

東京都交通局では、2000年9月に三田線の三田ー白金高輪間を延長し、営団(当時)南北線・東京目黒線との相互直通運転を開始するにあたって、ワンマン運転に新製当初から対応した6300形3次車144両(6両編成24本)を導入しました。
車体は基本的に1・2次車と共通だが。スカート形状を変更しています。客室内は低コスト化を目的として、クロスシートの廃止。床敷物・カーテンの単色化、袖仕切りの簡易形状化、側扉内張の化粧板廃止などが行われました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-6A、主電動機は出力180kWのTIM-6A、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-6Aです。台車はT-6A/T-6B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL6Cを装備しています。
写真の6318編成は1999年11月に川崎重工で完成したもので、6300形の3次車に相当します。既に新製後四半世紀が経っておりますので早いものです。行先表示の3色LEDも現在では少数派というか、じきにフルカラー式LEDに換装されるかもしれません。

2024/09/04

E231系1000番代(ヤマU536編成)

小山車両センターに所属しているE231系は、宇都宮・高崎線で使用されていた115系の置換えを目的として導入されたものです。E231系としては初の近郊タイプの車両となります。車両番号は耐寒耐雪構造のため1000番代を基本に、セミクロスシート車は2000を付加しています。
運転室構体にE217系と同様に衝撃吸収構造を採用したため、通勤タイプに比べて運転室が長くなり、側面に窓も設けています。また前照灯も視認性向上のため上部に設けています。宇都宮・高崎線用として導入されたE231系は当初普通車のみで編成されていました。現在ではグリーン車を組み込み、湘南新宿ライン・上野東京ラインに使用されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC59A、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC66です。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のヤマU536編成は2002年7月に東急車輌で新製されたものです。グリーン車は2005年3月に東急車輌で完成したものです。2016年8月に東京総合車両センターで機器更新を完了しています。

2024/09/03

埼玉高速鉄道2000系(2104F)

埼玉高速鉄道2000系は、2001年3月の赤羽岩淵ー浦和美園間14.6kmの開業に合わせて、60両(6両編成10本)が導入されたものです。相互直通運転を行う埼玉高速・営団(当時)・東急、そして東京都交通局との4社間で締結した車両規格に準拠して設計され、ワンマン・ATOに対応するものです。
車体はアルミ製で、ブルーとグリーンの識別帯を配しています。室内は化粧板は白、床はグレー系と落ち着いた配色となっています。一人当たりの座席幅は450mmを確保し、花柄によって区分しています。またLED式案内装置を千鳥状に配置しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-194-15V90、主電動機は出力190kWのMB-5087-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV126-E0です。台車はSS157/SS057、冷房装置はCU713、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の2104Fは2000年12月に川崎重工で完成したものです。2023年3月の東急新横浜線・相鉄新横浜線の開業直前では比較的運転時間帯がまとまっていたようで、東急目黒線線内で都営車・埼玉高速車が目立つ時間帯がありました。

2024/09/02

東葉高速鉄道2000系(2111F)

東葉高速鉄道2000系は、相互直通運転を行っている東京メトロ東西線のATC装置更新を契機として、1996年の開業以来使用していた1000系(旧東西線5000系)の代替を目的として導入されたものです。東京地下鉄05系との仕様共通化、複数年・一括契約により取得金額の低減を図っています。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体です。内装は東京メトロ東西線05系13次車と装備を共通化しておりますが、色彩は沿線のイメージを強調した独自のものを採用しています。フラットですっきりとした見付が特徴です。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V134・MAP-174-15V135、主電動機は出力165kWのEFO-K60、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-CO、台車はSS168・SS068、集電装置はPT7136-E、冷房装置はCU768です。
写真の2111Fは2006年12月に日立製作所で完成したものです。2000系の外装デザインは、赤・白・橙色を組み合わせ、日の出・日中・日没を表現したものとなっています。東京メトロ05系とは異なり、JR線には乗り入れを行いません。

2024/09/01

E235系1000番代(クラJ-33編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の老朽代替を目的として導入された車両です。山手線用のE235系を基本としていますが、近郊形タイプとなりますので、2階建てグリーン車を基本編成に2両組み込んでいることやトイレの設備があることなどの相違点があります。
車体は軽量ステンレス製でsustina構体を採用しています。これは山手線用のE235系と同じですが、行先表示のフルカラーLEDの視認性が向上し、かつ高速のシャッタースピードで撮影しても文字がくっきりと確認できます。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737/AU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラJ-34編成は2024年3月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。E235系の増備もかなり進んでいて、既に三分の二は置き換わっている感じです。E217系が横須賀線から撤退する日が近いというのも、時間の流れの速さを実感するのに十分な事柄です。