2024/04/15

東武鉄道10000系(11004F)

10000系は8000系の後継車両で、輸送力増強と73系列の置換えによるサービス改善を目的として導入されたものです。地上用の車両であるため、正面は8000系と同様左右対称かつ貫通路を中央に設けています。
車体は9000系の試作車と同じく、軽量ステンレス製でコルゲートを使用しています。またロイヤルマルーンの帯も踏襲しています。FRP製の額縁は上部が丸みを帯びているため、9000系や8000系の更新車と比較すると柔らかい印象を受けます。
制御装置は界磁チョッパ制御のVMC-HTR20A/VMC-HTR10A、主電動機は出力140kWの複巻電動機TM-83/TM-84、補助電源装置はBLMGのCLG-703/CLG-704です。台車はTRS-83M/TRS-83T、集電装置はPT-4815-A-M、冷房装置はRPU-3002A/3002AJを装備しています。
写真の11004Fは、8両が11804Fとして1985年9月に東急車輌で完成しました。15004+16004が1989年10月にアルナ車両で完成し10連化し11004Fへ改番されました。増備車は既に10030系の登場後でしたが、編成の統一感を保つため10000系と同様の仕様で製作されました。2022年12月に廃車となりました。