20000系は1988年から92年にかけて104両(8両編成13本)が製作されました。導入の背景には1980年代後半に営団地下鉄の各路線で車両の冷房化が進められましたが、東武が日比谷線直通に使用していた2000系が冷房改造が困難な構造であったことがありました。
車体は軽量ステンレス製で、車体長18mの3扉車です。側扉間には2連ユニット窓を2個配置しています。前面はFRPで、非常用の貫通扉を左側に寄せ、運転室窓を1枚としてやや傾斜を持たせたことからすっきりとした外観となっています。
制御装置はAFEチョッパ制御のAFE-2、主電動機は出力140kWの複巻電動機TM-83、補助電源装置はSIVのINV-033-A0です。台車はTRS-87M/TRS-87T、集電装置はPT-4815-A-M、冷房装置は集約分散式のRPU-3002AJを装備しています。
写真の21802Fは1988年2月にアルナ工機で完成したものです。中間車6両は2018年1月に廃車となりました。クハ21802.28802は支線区転用による4連化・ワンマン運転対応化により2018年6月に津覇車両工業で組成された21422編成に組み込まれました。