2024/12/31

E259系(クラNe012編成)

E259系は成田エクスプレス用の新型車両として、2009年から2010年にかけて132両(6両編成22本)が製造されたものです。1991年の成田エクスプレスの運行開始以来使用されていた253系の置換え用車両です。2023年4月から外部塗装のリニューアルを進められました。これは利用目的の多様化に対応するものです。
赤・白・黒をベースとした253系のデザインを継承していますが、車体はアルミ合金のダブルスキン構造となり、高運転台構造となりました。グリーン車の腰掛は前後ピッチ1.160mmの2+2配置で、本革仕様で高級感を演出しています。またグリーン車には跳上げ式の足掛を設置し、照明を電球色とするなど普通車との差別化を図っています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC90A、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89Aです。ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキです。台車は軸梁式ボルスタレス方式のDT77/TR262、集電装置はPS33D、冷房装置はAU302A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のクラNe012編成は2009年10月に東急車輌で完成し、鎌倉車両センターに新製配置されたものです。2019年9月にはフリーWi-Fiを設置しています。また2020年1月にホームドア対応工事を完了しております。

2024/12/23

東急電鉄3020系(3122F)

3020系は東急目黒線の輸送力増強と東急新横浜線の開業準備を目的として導入された車両です。基本的に田園都市線用の2020系・大井町線用の6020系と同じ車両で、ラインカラーは水色となっています。
車体はsustinaブランドによる軽量ステンレス製で、平滑で見栄えの良いものです。車客室内は床下中央が明るい色調の木目調、両端が濃い木目調、座席はグリーン、化粧板はクリーム系という配色です。LCDは6020系と同様に側扉上部のみに設置されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP144-15V31A、主電動機は出力140kWのSEA-446、補助電源装置はIGBT-SIVのCDA175です。台車はTS-1041/TS-1042、集電装置はPT-7108-E、冷房装置はCU7080を装備しています。
写真の3122Fは、2019年5月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。現在はSDGsトレインとなっております。3020系は新製当初から相模鉄道乗り入れの準備工事が施されていましたが、新横浜線開業後しばらくは相模鉄道には入っていませんでした。

2024/12/22

E235系(ヤテ29編成)

E235系はJR東日本がE233系の次の世代の通勤型車両として導入したものです。まずE231系500番代の代替として山手線に投入されました。まず2015年3月に量産先行車のトウ01編成が完成し、営業運転での使用結果を踏まえて2017年4月から2019年12月にかけて量産車49編成が製造されました。
E235系の車体はサステナ構体を採用した軽量ステンレス製です。室内の配色もE233系とは相当に異なっており、より未来的な印象を受けます。正面スタイルは当初はあまりに平面的だという印象を持ちましたが、今では見慣れたせいか奇抜だという印象はありません。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104/SC105、主電動機は出力140kWの全閉式外扇型MT79、補助電源装置は待機二重系IGBT-SIVのSC106/107です。台車はボルスタレス台車DT80/TR264系/TR255、集電装置はPS33G、冷房装置はAU737系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のトウ29編成は2018年12月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。10号車のサハE235-4632はE231系500番代から転用したもので、2018年12月に東京総合車両センターで転用改造を完了しています。2018年12月に営業運転を開始しました。

2024/12/17

相模鉄道12000系(12106F)

この時期の撮影は日照時間が短く、撮影可能時間や場所も限定されます。私の場合は、月曜の仕事に備えて平日と同じ時間に起床して電車に乗ることが目的ですので、あまりあれこれ拘らずに近場メインに出かけます。相模鉄道も近年多彩な電車が走るようになり、12000系も20000系と並んで魅力ある新製車両です。
車体は軽量ステンレス製ですが、総合車両製作所のsustinaをベースにしているため、レーザー溶接による継ぎ目のない接合によって平滑な仕上がりになっています。客室内は20000系では上下方向を意識したデザインでしたが、12000系では前後方向を意識したデザインに変わっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC85A1、主電動機は出力140kWのST-MT75、補助電源装置はIGBT-SIVのST-SC91です。台車はST-DT71/ST-TR255系、集電装置はPT-7103E、冷房装置はST-AU726A-G4、列車情報装置はTIMSを装備しています。
写真の12106Fは2020年2月に総合車両製作所で完成したものです。12000系はJR線との相互直通運転に使用するため2019年から2020年にかけて60両(10両編成6本)が製造されました。

2024/12/16

小田急電鉄8000形(8266F)

8000形は1982年度から1987年度にかけて7次にわたって160両(6両編成・4両編成各16本)が製造されたもので、小田急の通勤車では唯一ケープアイボリーとロイヤルブルー帯の標準カラーを保つ車両でもあります。1000形の非更新車の代替が完了したため、徐々に置換えが進行しています。廃車の他に西武鉄道に移籍する車両も出てきております。
車体修理に際して腰掛はセミバケット化され、握り棒によって区分されています。側窓がUVカットガラスに換装され、カーテンを廃止しています。車内案内表示装置は昨今の車両のようなLCD式ではなく、一世代前の設備であるをドットLEDスクロール式を千鳥状に配置しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115A、主電動機は出力190kWのMB-5123-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV095-H1です。台車はFS516B/FS016、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU195Bを装備しております。
写真の8266Fは1987年2月に東急車輌で完成したもので、8000形の6次車に相当します。2007年3月に車体修理と機器更新を完了しております。8000形の車体修理・機器更新は2002年度から2013年度の長期間に渡って行われました。

2024/12/15

E217系(クラY-46編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。かなりE235系1000番代への置換えが進みましたが、湘南新宿ラインの運転開始や武蔵小杉駅の新設など横須賀線の大きな変化を見届けた形式であるといえます。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-46編成は1999年9月に新津車両製作所(グリーン車のみ東急車輌)で完成したものです。2009年12月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2024年2月に廃車となりました。

2024/12/10

小田急電鉄5000形(5052F)

5000形は「より広く、より快適に」をコンセプトとして、従来の通勤車のイメージを一新する車両として設計されました。2019年度から導入が始まり、2024年4月現在で120両(10両編成12本)が在籍しています。
車体はステンレス製ですが、レーザー溶接などの新技術の採用により平滑な仕上がりです。幅2.900mm・裾絞り形状の車体は8000形以来久々に採用された規格で、これも広さを実感できる要素です。またホームドアの普及に対応して、側面の車番標記の位置を上げています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-194-15V330、主電動機は出力190kWのMB-5157-A2、補助電源装置のINV207-E0です。台車はNS-102/NS-102T、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU7372、列車情報管理装置としてN-TIOSを装備しています。
写真の5052Fは2020年7月に川崎重工で完成したものです。5000形は2024年度は2編成の増備が行われることになっており、既に5063Fが2024年10月に総合車両製作所横浜事業所で完成しております。

2024/12/09

東京都交通局6300形(6326編成)

東京都交通局では、2000年9月に三田線の三田ー白金高輪間を延長し、営団(当時)南北線・東京目黒線との相互直通運転を開始するにあたって、ワンマン運転に新製当初から対応した6300形3次車144両(6両編成24本)を導入しました。
車体は基本的に1・2次車と共通ですが、スカート形状を変更しています。客室内は低コスト化を目的として、クロスシートの廃止。床敷物・カーテンの単色化、袖仕切りの簡易形状化、側扉内張の化粧板廃止などが行われました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-6A、主電動機は出力180kWのTIM-6A、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-6Aです。台車はT-6A/T-6B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL6Cを装備しています。
写真の6326編成は1999年9月に川崎重工で完成したものです。2023年3月の東急新横浜線の開業により、6300形も新横浜まで乗り入れるようになりました。車両番号は8連化を考慮した附番になっておりますが、車齢を考慮すると8両編成化はされないものと想像しています。


2024/12/08

E231系1000番代(ヤマU540編成)

小山車両センターに所属しているE231系は、宇都宮・高崎線で使用されていた115系の置換えを目的として導入されたものです。既に新製後20年を経過しておりますので、思い切って新形車両を投入して、205系や209系・211系などの代替を進めても良いような気がします。E131系での直接置換えのほうもまた良いと思います。
車体はそれほど古さは感じませんが、少々寒々とした感じのする車内の配色やスクロール式の次駅案内表示など、それなりの前世代感はあります。横須賀線への新車投入完了後に、後継車両の導入に取り掛かってもよい時期なのかもしれません。一時期に比べるとJR東日本の新車投入もペースダウンした印象は否めませんが。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC59A、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC66です。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のヤマU540編成は2002年12月に川崎重工で新製されたものです。グリーン車は2005年6月に川崎重工で完成したものです。2017年2月に東京総合車両センターで機器更新を完了しています。

2024/12/07

E235系1000番代(クラF-41編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。E217系と同じく4扉・近郊タイプの車両ですが、先頭車は当初から完全な非貫通タイプとなり、形状も山手線用と同じようになっています。
車体は軽量ステンレス製ですが、雨樋の突起がなくなり側面は非常にすっきりとした印象です。普通車の全車の腰掛がロングシートとなりました。山手線用のE235系とは座席や床のカラーが異なり、袖仕切の形状が変更されています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80系/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置は普通車がAU737系・グリーン車がAU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-41編成は2024年7月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ2024年6月に横浜事業所)で完成したものです。F-45編成が最新編成で、E217系の置換えも大詰めでありましょう。

2024/12/04

E233系8000番代(ナハN16編成)

E233系8000番代は、南武線で使用していた205系・209系の老朽取替を目的として2014年7月から2015年12月にかけて、210両(6両編成35本)が製造されたものです。南武線ではカナリアイエローの103系の印象が強く、101系も記憶にありますが横浜線と同様に短期間での置換えが行われました。
車体は軽量ステンレス製で、定員増による混雑緩和を目的として幅2.950mmの拡幅車体としています。識別帯は黄色、オレンジ、茶色のラインです。座席モケットは南武線のカラーにあわせたオリジナルデザインです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置は待機二重系SIVのSC86Aです。台車はDT71/TR255、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726を装備しています。
写真のN17編成は2015年3月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。南武線は近年中にワンマン運転の実施が予定されています。E233系8000番代にもワンマン運転に対応した改造が順次行われていくと思います。

2024/12/02

京浜急行電鉄1000形(1893編成)

京浜急行1000形は2021年度に21次車として12両(4両編成3本)が導入されました。しばらく撮影していなかった場所で初めて撮影することができました。曇りですと撮影の自由度も広がり、さらに好都合でした。
1890番代の車体はサスティナ構体を採用しており、全面塗装を施していても平滑で鋼製車やアルミ車のように見えます。座席はロングシートとクロスシートを変換できるものです。運転台の隣には非常に小さい窓を設けているのも特徴です。
主電動機とVVVFインバータ制御装置は20次車から新たに設計されたものです。機器配置も、VVVFインバータ制御装置を中間の付随車に装備するなど新しい構成になっています。集電装置も付随車に装備されています。
写真の1893編成は、2021年11月に総合車両製作所で完成したものです。座席指定列車であるウィング号やイベント列車のほか、エアポート急行にも使用されています。変化を重ねながら増備が続く1000形ですが、1890番代車は新形式にしてもよいくらいの変貌ぶりです。

2024/12/01

E233系6000番代(クラH020編成)

E233系6000番代は横浜線で使用されていた205系の置換えを目的として2014年1月から8月にかけて一気に224両(8両編成28本)が製造されました。横浜線ではワンマン運転の導入が発表されていますので、同車が改造されるかと思われますが今後の動向がどうなるのか気になるものです。
E233系6000番代の車体は軽量ステンレス製で、識別帯は黄緑とグリーンです。腰掛は占有幅460mmのバケットシートでモケットはグリーン系の配色です。客室内の照明はLEDになっています。また17インチの液晶モニタによる情報案内装置を出入口上に設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はSC91です。台車はDT71/TR255、集電装置はシングルアーム式のPS33D、冷房装置はAU726を装備しています。
写真のクラH020編成は2014年3月に総合車両製作所で完成したものです。2017年10月にホームドア対応工事改造を完了しています。あっという間に205系を置き換えたE233系6000番代ですが、既に10年経過しております。ウグイスとスカイブルーが混在していた103系というのも遠い過去の話です。