2013/09/13

広島電鉄600形〈602〉

広島電鉄600形は、もと西鉄北九州線500形3両を1976年に譲り受けたものです。西鉄北九州線500形は、1948~49年に汽車会社で12両が製造されたもので、戦後の運輸省規格形で横浜市1300形や大阪市1711形と同型の電車です。
1953~54年に中央扉を埋めて2扉化し、車体の前後を絞るなどの改造を受け、西鉄市内線最大のボギー車として活躍しました。広電移籍時には、扉を前中2扉に改造し、同時にワンマンカーになりました。
性能的には、吊掛式・直接制御であります。台車は西鉄時代のK-10系から大阪市電型に換装しております。1984年に、三菱MDA方式.で冷房改造を実施しましたが、この時点で車齢が36年を経過していました。
写真の602号は、1948年10月に汽車会社で西鉄502号として完成し、1976年に広電に移籍しました。塗装は西鉄時代のままとのことですが、色味が明るいような気がしますね。601.603号は既に廃車され、602号1両だけが現役として残っております。
【撮影:佐野次郎 2013.9.12 猿候橋町ー的場町間】

2013/09/10

東京メトロ副都心線7000系〈7103F〉

今年の暑さは激しいもので、撮影好きの私をもってしても、家にいて休もうと思うほどのものでした。このところ、ようやく暑さも落ち着いてきておっとり刀で撮影を再開した次第です。
8日の横浜市電保存館に次ぐ第二弾は、東急東横線です。3月から相互直通運転を開始しましたので、東急5050系ばかりがやってきた直通開始直前とはまったく様相が変わっております。
よく見かけるのが東京メトロ7000系ですが、学生の頃有楽町線の飯田橋ー有楽町間を中心にお世話になりました。当時既に東上線への直通運転を行っていましたが、東横線で見ることになるとは思ってもみませんでした。
写真の7103Fは、1974年3月川崎重工で完成したもので、当時は5両編成でクーラーも装備していませんでした。1983年6月に中間車5両が川崎重工で完成し、10両編成になりました。副都心線対応工事を受けた現在では主回路をVVVFインバータ制御に換装し、編成も8連に短縮されています。
【撮影:佐野次郎 2013.9.10 妙蓮寺駅】

2013/09/09

横浜市電保存館リニューアル

横浜市電の滝頭車庫跡に設けられ、市電廃止直後の1973年8月に開館した横浜市電保存館が2013年7.月20日にリニューアルオープンしました。私佐野次郎は9月8日に訪問しました。
なお横浜市電保存館は1983年に建て直されており、市営住宅の1階部分を保存館にあてています。それまでは旧工場の建屋をそのまま利用していました。
写真の523号は、少し前に引き出して、写真のような構図で撮影できるようになりました。
写真の1007号は、やはり昭和初期の電車だけあって、クラシカルな感じがしますね。この塗装は1960年から採用した横浜市電最後の塗装で、増加する自動車との接触事故を避けるために目立つ塗装にしたものです。
写真の1104号も、館内の整理によって少し撮影しやすくなりました。現代の横浜市営バスの塗装も、基本的なカラーリングを継承しているようですね。
今回のリニューアルの目玉の一つが1311号の塗装変更です。3000形として戦後すぐに製造された当初はこのカラーリングだったそうです。私も本のイラストでしか見たことのなかった塗装です。
もう一つの目玉が1510号の塗装変更で、1954年に登場した1150形の1171.1172号に施された試験塗装です。色はコーヒーブラウンだそうです。当時はワンマンカーではなかったのですが、細かいことを指摘するのは野暮というものです。よく似合っています。
横浜市電最後の新車である1600形の1601号は、横浜市電全盛期の塗装をまとって展示されています。横浜市営地下鉄の総営業キロもようやく市電の全盛時を抜いたのかな?
珍しいのは。もともとビールを運んでいたという、電動貨車。このビール工場跡は、ブラタモリでも取り上げられたそうです。路面電車の事業用車自体も珍しいですよね。
市電と並ぶもう一つの目玉は、鉄道模型のジオラマです。しっかりと横浜市電も走っていますね。鉄道博物館やリニア・鉄道館なんかに比べるとこじんまりとしていますが、入場料も100円と良心的です。周りは住宅街で何もありませんが、極端に混雑することもなさそうですし、電車に興味のある方でしたら、充分楽しめる施設だと思います。往路はJR根岸線の根岸駅からタクシー利用が快適でしょう。帰りは始発となる15分間隔の横浜市営バス21系統の時間に合わせて帰るのが賢明でしょう。
【撮影:佐野次郎 2013.9.8】

2013/08/17

EF81 95

真紅のボディーに「E F 8 1」のレタリング、いやがうえにも目立つこの電気機関車は、国鉄の分割・民営化直前の1987年2月に、ジョイフルトレイン「スーパーエクスプレスレインボー」の牽引用として、塗装変更されたものです。
スーパーエクスプレスレインボーは14系座席客車を種車に1987年に改造された欧風客車です。サロンエクスプレス東京に続く東京地区では2本目の欧風客車でした。2000年に廃車となり、今ではジョイフルトレインという名称も下火になった感があります。
EF81形は1968年から製造された交直流両用の電気機関車ですが、1988年3月のダイヤ改正で東京と北海道を結ぶ寝台特急「北斗星」の牽引機に抜擢されて人気を高めましたね。廃車も進んでいますが、今でも「あけぼの」の先頭に立っていますね。
写真のEF81形95号機は、1974年3月に日立製作所で完成し、富山第二機関区に新製配置されたものです。日本海縦貫線で使用されましたが、1982年10月にEF80形の代替を目的として田端機関区に転属しました。
【撮影:佐野次郎 2013.4.18 大宮駅】

過去の記事から
碓氷峠鉄道文化むらEF80 63
http://sanojiro.blogspot.jp/2009/08/ef8063.html

2013/08/04

京成電鉄3000形(3027編成)

新型スカイライナーの登場によって、京成電鉄のイメージもずいぶんとよくなったように思います。JR東日本のNEXとの競合という意味では、新型スカイライナーに軍配が上がりそうです。NEXは減便と一部東海道線系統への転用が噂されています。
スカイライナーを補完する特急には、写真の3000形の派生形式である3050形が使用されていますが、3000形の8連はトップナンバー1本だけという状況が続いておりました。あとは6連が24本製造され、普通の主力になっています。
3000形の8連は、3050形と同じように都営浅草線を経由して、京急本線・羽田空港線にもやってきます。京急蒲田駅の大規模な高架化も完成し、以前はのどかな地平駅だった糀谷駅も高架駅になりました。
写真の3027編成は2013年3月に総合車輌製作所で完成したものです。1月に完成した3026編成と、3027編成の投入により、3300形の「青電」「赤電」「ファイアーオレンジ」など3本のリバイバルカラーの3300形が軒並み廃車となっております。

2013/08/03

東横線5050系〈5156F〉

3月に副都心線との相互直通運転が始まる前の東急東横線は、横浜高速鉄道のY500系を含めてもほぼ5000系の電車に統一されていて、たまにやってくる9000系がずいぶんと貴重な電車のように思えました。
相互直通運転開始後は、5000系ばかりがやってくるという印象がなくなり、いろいろな電車がやってきます。なかでも東京メトロ7000系は1972年に有楽町線でデビューしたやや古い電車ですので、かなり目立ちます。
5000系では、10連の4000番台を除いて8連タイプにはステッカーが掲示されています。急行には8連も残り、それほど混雑感もありませんが、特急は10連でもずいぶんと混雑しているような気がしますね。
写真の5156Fは、2005年3月に東急車輌で完成したものです。2010年10月には副都心線乗り入れ対応工事を終えて東急車輌を出場しております。
【撮影:佐野次郎 2013.6.10 白楽ー東白楽間】

2013/08/01

池袋線6000系〈6111F〉

今年の3月に東急東横線・みなとみらい線、東京メトロ副都心線、東武東上線、西武池袋線の相互直通運転が開始され、東横線・みなとみらい線の電車は一気に種類が増えて、様変わりしたような感じです。
相互直通によるネットワーク化で、さまざまなところに行きやすくなり、非常に便利になった反面、乗り換えがわかりにくくなったり、電車の色を見てもどこの路線に乗っているのかよくわからないという面もあります。
写真の6000系は東横線を走る唯一の西武鉄道の電車です。ラインカラーも青帯と他の車両とは違います。有楽町線では意外によくお目にかかる電車ですね。東横線を走る西武電車というのも、意外感と新鮮味がありますね。
写真の6111Fは、1994年11月に東急車輌で完成したものです。2009年度には副都心線乗り入れ対応工事を受けております。この工事により前面がシルバーからホワイトに変更されています。
【撮影:佐野次郎 2013.4.17 白楽ー東白楽間】