1983年12月に市内線の最新鋭車として1次車が登場した広島電鉄800形ですが、1997年2月に登場した5次車まで増備が行われました。5次車では、ほぼ同時期に製造されていた連節車の3900形に近いスタイルになっておりますね。
車体は700形と大差がありませんでしたが、省エネルギー、低騒音・低振動をめざして、本格的な高性能車両として設計されたことが長期にわたる増備に結びついたものと想像されます。また1次車の段階から中央扉に設けられた車椅子のスペースも700形と同様進んだものでした。
主制御器は回生制動付きの電機子チョッパ制御で、自動加減速制御をしています。また制御装置も、回生制御を優先して空気制御を補助とする、併用方式の全電気指令式電磁直通制御となっております。
写真の814は、1997年2月にアルナ工機で完成したもので、800形のラストナンバー車になります。連節車がVVVFインバータに移行したあとも、電機子チョッパ制御のまま増備を継続したのは、興味深いところです。