2013/06/10

広島電鉄900形〈911〉

広島電鉄では、市内線で使用していた小型の4軸単車を置き換える目的で、1965年から69年にかけて、路線縮小を進めている大阪市電から大型車3形式を譲り受けて750形として導入しました。900形は750形に続く車両として大阪市電2600形を譲り受けたものです。
1969年に大阪市電2600形のうち14両を譲り受けたのですが、2600形は車体長が12.4mの大阪市電でも中型車と呼ばれていた車両群に相当します。大阪市電2600形は、旧型車の電気部品を再利用して、3001形電車とほぼ同じ車体を新製した電車です。
900形の走行機器は、基本的に大阪時代のままです。制御方式はKR-8直接制御器(ダイレクトコントローラー)によって速度制御を行う直接式です。主電動機は三菱電機製の直流直巻電動機MB-245-L(出力38kW)を1両当たり2基搭載しており、駆動方式は吊り掛け式であります。
写真の911号は、1957年に大阪車輌工業で完成した、もと大阪市電2636です。1987年3月に冷房改造を行っております。900形は1977年の千田車庫火災で1両、98年に3両、2000年に1両が廃車となり、現在9両が在籍しています。
【撮影:佐野次郎 2013.4.22 八丁堀】

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