2015/02/21

EF58形(154号)

今から30年前に撮影した鉄道写真ともなりますと、撮影したものすべてが貴重な記録になっているような感じがします。上野から東北本線の次の駅である尾久駅で、EF58形電気機関車が普通に撮影できたのです。
EF58形電気機関車といえば、いわゆる旧形電機の最後の形式で1946年から48年にかけて31両がデッキ付きの姿で製造されたのち、1952年から58年にかけて設計を変更して新しいデザインとなりあわせて172両が製造された機関車ですね。
東海道・山陽本線をはじめとして、東北本線・上越線など直流電化された主要路線では、看板となる特急列車の牽引に活躍しましたが、写真を撮影した頃には、もうブルートレインの牽引などの第一線からは退いた頃だったと思います。
写真の154号機は、1958年4月に東京芝浦電気で完成したもので、EF58形としては12次の増備車両です。東京機関区に新製配置されましたが、撮影当時は宇都宮運転所に配置されておりました。1985年9月に廃車されましたが、最終配置は田端運転所です。現在は前頭部だけが大宮車両センターで保管されているそうです。
【撮影:佐野次郎 1984年頃 尾久駅】