2015/06/17

京都市電2000形(2001号)

京都市電2000形電車は、1964年から65年にかけて6両が製作され、京都市電としては最後に新製された電車になります。
ラッシュ時は2両連結運転を行い、ラッシュ時以外は単行ワンマンカーとして運転されるという画期的な電車で、路面電車としては珍しく小型密着連結器を装備した総括制御車両でした。背景には京都市電ではラッシュ時には大きな輸送力を必要としましたが、日中には連節車や大型車を投入するほどの需要がないことがありました。
2000形は当初20両の新製を予定していましたが、6両だけの製作にとどまり、以後の改造ワンマンカーの試作車のような車両となりました。600形を大改造した2600形18両とともに烏丸車庫に配置され、毎朝ラッシュ時に乗務員3名による連結運転が行われました。1971年3月に連結運転が中止され、以後、連結器は取り外されました。
写真の2001号は1964年1月にナニワ工機で完成したものです。1977年9月の河原町線廃止に際して廃車となりました。昨年3月から梅小路公園で案内所として使用されています。2002~2006号は伊予鉄道に譲渡され、現在も現役車両として使用されています。
【撮影:佐野次郎 2015.5.19】

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