2015/06/16

京都市電900形(935号)

京都市電900形は、1955年から57年にかけて35両が製造されました。800形の拡大改良型ともいうべき電車です。
細かいところは変わっていますが、京都市電の電車は600形以来、1000形、800形、900形とほぼ同じ顔つきをしていますね。900形がその600形によって確立された「京都市電スタイル」の完成形といえる電車でしょう。
900形のうち916号から931号は、1970年に大阪車輌工業でワンマンカーに改造され、1900形になりました。1972年10月に、1922号が事故廃車になりましたが、1977年に廃車となった2両が広島電鉄に譲渡され、京都市電全廃まで残った13両も広島電鉄に譲渡されました。大事に使用され、今でも現役です。
写真の935号は、1957年9月に日本車輌で完成したもので、900形のラストナンバーに相当します。ワンマンカーへの改造からは漏れましたが、1974年に廃車になるまでツーマンで日中も運用されたそうです。昨年から梅小路公園の京都水族館前で公開されています。
【撮影:佐野次郎 2015.5.19】