2015/06/07

京都市電700形〈703号〉

700形電車は戦後京都市電が、800形・900形と発展させてきた近代化装備を継承しつつ、軽量化など新技術を取り入れて1958年から62年にかけて48両が製作されました。4枚折戸とした乗降扉が最大の特徴でしょうか。
せっかくの新鋭電車でしたが、軽量構造が災いして乗降扉の移設が困難なことからワンマンカーへの改造対称から外れ、最終増備車などは10年も使用されずに廃車になってしまいました。前後2扉の1600形が使いづらいと乗務員から不評だったので、800形を改造した1800形、900形を改造した1900形は前中2扉に改造されていますね。
写真の703号は、1958年3月にナニワ工機で完成したものです。1974年4月の烏丸線廃止時に運用を退き、廃車となりました。保存車に選ばれ、原則非公開で保存されてきましたが、2014年3月から「市電ひろば」で公開されています。
「市電ひろば」では、鉄道グッズを販売する売店として使用されています。あくまで個人の趣味ですが、鉄道グッズは面白いですけど、実際に購入しようとまで思えるものにはなかなかめぐり合わないですね。
【撮影:佐野次郎 2015.5.19】