2015/06/15

京都市電800形(890号)

京都市電800形は、1950年から55年にかけて90両が製造されました。戦前から増備の続いた600形では輸送力が小さく、また大型の1000形ではデータイムの輸送力が過剰になることから、中型の800形は使いやすい車両だったそうです。
1968年から800形のうち70両が、ワンマンカーに改造され、1800形に改番されました。前照灯は2灯になり、乗降扉は前中の2扉に改装されました。
1800形は、900形をワンマンカーに改造した1900形とともに1978年の京都市電全廃まで活躍しました。小生も母の実家のあった京都に、この車両を利用して訪問しました。吊り掛け駆動のモーター音が記憶に残ります。
写真の890号は、1955年12月にナニワ工機で完成したものです。ワンマン化の対象から外れ、1974年4月の烏丸線廃止に際して廃車となりました。保存車として保管され、昨年から「市電ひろば」で公開されています。
【撮影:佐野次郎 2015.5.19】