東京都交通局5500形は浅草線で使用している5300形の更新を目的として導入されたものです。都営浅草線は1960年12月に、都心を走る地下鉄と郊外を走る民鉄が相互直通を行うという現在では広くみられるようになったシームレスな運転形態を初めて実現した路線であります。
浅草線では第三世代の車両となる5500形の車体は、先頭部と台枠の一部を除き軽量ステンレス鋼を採用しています。万一の衝突事故に備え、屋根・側面・台枠などの主要部材をレール方向に揃え、結合強度の強化・耐オフセット衝突構造を備えています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-1B、主電動機は出力155kWのTIM-1B、補助電源装置はSIVのCDA173です。台車はT-1D/T-1E、集電装置はPT7180-A、冷房装置はTCL-1E、車両情報制御装置INTEROSを装備しています。
写真の5503編成は2018年7月に総合車両製作所で完成したものです。5500形は27編成すべてが総合車両製作所で製作されました。歌舞伎の隈取をモチーフとした外観デザインは地上区間でかなり目立ちます。