相模鉄道8000系は、斬新なデザインを採用したアルミ製の拡幅車体やVVVFインバータ制御装置など先進的な車両で、1991年から99年に130両(10両編成13本)が製造されました。継続使用する後期の編成について機器更新工事が行われましたが、ついて前面改修と自動放送設備の追設が行われ、10月完成の8713Fを最後に原型で残る編成は既になくなっています。
VVVFインバータ制御装置は、既に更新工事を完了していた9000系との機器共通化を図りIGBT素子を用いた1C4M×2群制御としたものに換装しました。基本的な走行性能については更新前と大差がないようにしています。冷房装置は容量拡大を図ったため、補助電源装置も換装しています。
更新後の制御装置はVFI-HR2820T、主電動機は出力150kWのHSV-03、補助電源装置はIGBT-SIVのSVH260-RG4076Aです。台車はKH-132B/KH-135A、集電装置はシングルアーム式のPT7103C/F、冷房装置は50.000kcal/hの能力を持つHRB504-5を装備しています。
写真の8712Fは1998年3月に日立製作所で完成したもので、8000系の9次車に相当します。2014年12月に新塗装化、2018年6月に機器更新工事を完了しています。2023年8月に前面改修が完了しました。