211系近郊形電車は、東海道線の111系の代替と東北・高崎線の輸送力増強を目的として1985年に導入されたものです。東海道線用の211系は田町電車区に新製配置されましたが、2011年11月から2012年4月にかけて田町車両センターにE233系3000番代が投入されて置換えが完了しました。
211系の車体は軽量ステンレス製で、車体幅は2.950mmとしました。業務用スペースを見直して、客室スペースを拡げています。腰掛は新規設計となり、クロスシート・ロングシートともにバケットシートタイプとし、座り心地の改善を図りました。
制御方式は直並列組み合わせ抵抗制御、界磁添加励磁制御、回生ブレーキ付きで、主制御器はCS57A、主電動機は出力120kWのMT61です。台車はDT50B/TR235B、冷房装置はAU75Gを装備していました。
写真のチタN55編成は1986年2月に東急車輌で完成したものです。2000番代の車号を持つ5両の付属編成です。付属編成普通車の腰掛は全車ロングシートでした。2013年5月に長野総合車両センターで廃車・解体となりました。