DE10形ディーゼル機関車は、ヤードの入換機関車と支線区における客貨輸送のディーゼル化による、給炭・給水要員を削減を目的に開発されたものです。1961年に4両がまず完成し、1962年から1977年にかけて出力向上をはじめ少しずつ改良を加えながら708両が製造されました。
車体は軽量化と製作費の低減を意図してセミセンターキャブ方式・ボンネット形を採用しました。運転室には運転台が前後に2組あります。運転台機器・配置には人間工学的要素を取り入れています。派生形式として重入換専用のDE11形・除雪兼用のDE15形があります。
機関は1969年以降は出力1.350PSのDML61ZB、DW6形変速機を使用しています。台車は支線区への入線を可能とするため軸重を13tに抑え、かつ重入換に使用するためのブレーキ力を持たせるため5軸とし、3軸台車はDT141・2軸台車はDT131Cを装備しています。
写真の1662号機は1974年6月に日本車両で完成し、稲沢機関区に新製配置されたものです。佐倉・品川・川崎・愛知機関区と転属し、2008年1月に大宮車両所で更新工事を完了しています。2013年度から新鶴見機関区の配置となっています。既に検査期限を過ぎて運用から退いており、廃車も近いと推測されます。