EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
JR貨物の新型機関車の駆動装置はつりかけ式を採用しています。欠点も多い古典的な駆動方式ではありますが、簡単な構造で低コスト、大出力に対応しやすいことから、比較的低速度で運転される貨物列車用には適した駆動装置ということができます。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の8号は2005年2月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。高崎機関区のEH200形は25両の配置ですが、2022年3月のダイヤ改正から中央西線(JR東海エリア)にも入線するようになり広域運用に従事しております。