EH500形交直流電気機関車は、基幹ルートの一つである首都圏と北海道函館地区を結ぶ貨物輸送の機関車交換の省略による列車の速達化、重連運転の解消による運用効率の向上、従来機関車の経年取替等を目的として導入されたものです。1998年に試作車901号が完成しました。
車体長25mで、2分割配置としています。性能的にはED75形の重連を上回る牽引性能を目指しているものです。構造と装置の簡素化・台車や主電動機などの標準仕様化を図り、保守性の向上とコストの削減を目指しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU13、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU4です。台車は両端がFD7F-I・中間がFD7G-H、集電装置はPS22Eを装備しています。自重は134.2tとなります。
写真の16号機は東芝府中工場で2002年6月に完成し、仙台総合鉄道部に新製配置されたものです。仙台総合鉄道部には67両のEH500形が配置されており、津軽海峡線の運用はEH800形に引き継いだものの、首都圏にはスルー運転を行っており新川崎駅などでも日常的に見られます。