2023/03/31

E231系1000番代(ヤマU588編成)

小山車両センターに所属しているE231系は、宇都宮・高崎線で使用されていた115系の置換えを目的として導入されたものです。E231系としては初の近郊タイプの車両となります。車両番号は耐寒耐雪構造のため1000番代を基本に、セミクロスシート車は2000を付加しています。
運転室構体にE217系と同様に衝撃吸収構造を採用したため、通勤タイプに比べて運転室が長くなり、側面に窓も設けています。また前照灯も視認性向上のため上部に設けています。宇都宮・高崎線用として導入されたE231系は当初普通車のみで編成されていました。現在ではグリーン車を組み込み、湘南新宿ライン・上野東京ラインに使用されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC59A、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC66です。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のヤマU588編成は2006年4月に東急車輌で新製されたものです。既にグリーン車を組み込むための編成組替が完了したあとの新製ですので、当編成は当初から二階建てグリーン車を組み込んでおります。

2023/03/30

東急電鉄3000系(3009F)

東急電鉄3000系は2000年8月の目蒲線の運転系統変更による目黒線の開業に備えて専用車両として導入されたものです。営団地下鉄(当時)南北線と東京都営地下鉄三田線との相互直通運転の協定に則り、運転機器等の取扱を共通化しました。1999年から2001年にかけて78両(6両編成13本)が製造されました。
車体は軽量ステンレス製でビードのない平板で、艶消しの仕上げとなりました。先頭部は曲線デザインのFRP製です。車内の配色はピンク系の暖色でまとめられました。腰掛は片持ち式とし、座面が茶色、背面が赤色としています。側扉上部には改修によりTIPが装備され、行先表示もフルカラーLEDになっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2420E/SVF038-A0、主電動機は出力190kWのTKM-98・99、補助電源装置はIGBT-SIVのINV127-B0です。台車はTS-1019/TS-1020、集電装置はPT-7108B、冷房装置はRPU-11012H/HRB503-1を装備しています。
写真の3009Fは2000年8月に東急車輌で完成したものです。3002F~3012Fは目黒線の開業に備えて一斉に入籍しています。2023年3月の相鉄新横浜線への直通開始までには中間車を増結して8連化されることになっていますので、現状は更に変化しているでしょう。

2023/03/29

EF210形300番代(326号)

EF210形300番代は、山陽本線瀬野ー八本松間で補助機関車として使用していたEF67形の置換えを目的として2013年から製造されているものです。補助機関車として必要な機能を装備していますが、通常の貨物列車の牽引ができる機関車として作られています。
2000年に登場したEF210形100番代をベースとしており、車体色も青を基本とし前面は既存のままですが、側面の配色が変更され青をベースに黄色の帯を加え、ナンバープレートもブロック式に変更されています。近年ではさらに「ECO POWER桃太郎」のキャラクターを大きく描くようになり、「JRF」のロゴマークは入らなくなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU17、主電動機は出力565kWのFMT4×6、補助電源装置はSIVです。運転整備重量は100.8t、台車は両端はFD7S、中間はFD8S、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の326号機は2020年10月に川崎重工・三菱電機で完成し、新鶴見機関区に新製配置されたものです。はじめて新鶴見機関区に新製配置されたEF210形300番代となります。また新鶴見機関区に配置されている300番代には補機運用がなく、100番代と共通運用となっています。

2023/03/28

E259系(クラNe016編成)

E259系は成田エクスプレス用の新型車両として、2009年から2010年にかけて132両(6両編成22本)が製造されたものです。1991年の成田エクスプレスの運行開始以来使用されていた253系の置換え用車両です。4M2Tの6両編成を基本とし、2編成を併結した12両編成までの営業運転を行っています。
E259系の車体はアルミ合金のダブルスキン構造で、赤・白・黒をベースとした253系のデザインを継承しています。グリーン車の腰掛は前後ピッチ1.160mmの2+2配置で、本革仕様で高級感を演出しています。普通車の腰掛は市松模様の織物生地による2+2配置の回転式リクライニングシートで、前後ピッチは1.020mmとなっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC90A、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89Aです。ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキです。台車は軸梁式ボルスタレス方式のDT77/TR262、集電装置はPS33D、冷房装置はAU302A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のクラNe016編成は2010年3月に東急車輌で完成し、鎌倉車両センターに新製配置されたものです。2017年3月にはフリーWi-Fiを設置しています。また2019年12月にホームドア対応工事を完了しております。

2023/03/27

東急電鉄5080系(5188F)

田園都市線用の5000系に続いて目黒線用の5080系が2003年に登場しました。2008年までに60両(6両編成10本)が製造されました。6両編成で3M3T、目黒線ではワンマン運転を行うためATOを装備しています。
車体幅は田園都市線の5000系と同じで、ワンマン運転用の機器の搭載のため先頭車の車体長は100mm長くなっています。側面窓上部の帯は目黒線を示すネイビーブルーとなっています。各種機器の仕様・取り扱いは3000系との共通化を図っています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF065-A0/B0、主電動機は出力190kWのTKM-99,補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-D2です。台車はTS-1019A/TS-1020A、集電装置はPT-7108D、冷房装置はCU708C/HRB504-2を装備しています。
写真の5188Fは2008年6月に東急車輌で完成したもので、目黒線の日吉延長に備えて増備されました。側窓窓ガラスの二重化・化粧板内張などの仕様変更が行われました。窓まわりの仕上げは光沢、スカートが強化型となっているなど5080系としては後期に製造された車両の仕様です。

2023/03/26

EF210形100番代(113号)

EF210形電気機関車は、JR発足後の新形式では最多両数となっています。新鶴見・吹田・岡山の各機関区に配置され、東海道・山陽本線を中心に広範囲に運用されています。100番代は主回路の変更により、冗長性を高めたグループです。
国鉄時代の電気機関車は一貫してEL14系自動空気ブレーキを採用しており、応答性や操作性に限界がありました。EF210形を含めJR発足後の新形式は電気指令式の自動空気ブレーキとなり、機関車の常用ブレーキは発電ブレーキを基本的に使用するようになりました。
発電ブレーキ併用電気指令式自動空気ブレーキ方式(抑速ブレーキ付)となったことにより、編成全体に対しては空気指令の自動空気ブレーキであることには変わりはありませんが、従来のシステムに比べて機関車内での応答性・操作性と保守性が向上しました。
写真の113号機は、2003年10月に三菱電機で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。2007年1月に新鶴見機関区に転属しました。2020年6月に広島車両所で全般検査を施行した際に、新塗装に変更されました。

2023/03/25

EF210形(8号)

EF210形電気機関車は、JR貨物が東海道・山陽本線の主力機関車として使用していたEF65形の老朽置換え、東海道本線での26両編成(1.300t)コンテナ列車の牽引を目的として導入したものです。
1996年3月に試作車の901号機が完成し、各種試験のあと1997年12月から営業運転を行いました。東海道本線における地上設備の準備も整い、1998年10月のダイヤ改正で量産機が投入されました。性能は試作機から変更なく、コストダウン・標準化を目指して仕様を変更しました。
制御方式は1C2MのGTO-VVVFインバータ制御で、電気指令式ブレーキ、主電動機は出力565kWのFMT4×6です。台車は軸梁式ボルスタレス台車で、両端がFD7E、中間がFD8です。集電装置はPS22を装備しています。自重は100.8tとなります。
写真の8号機は1998年8月に川崎重工で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。「ECO-POWER桃太郎」の愛称名を運転台側窓下に表示しています。この愛称は量産車の投入に際して公募で選定されたものです。

2023/03/24

EF64形1000番代(1043号)

EF64形1000番代は、上越線の勾配が連続する区間を走行するEF58・15・16形の置換えを目的として、1979年から82年にかけて53両が導入されたものです。EF64形を基本としながら高出力、高粘着性能、安定性に優れた抑速発電ブレーキを確保し、保守省力化対策を導入して大幅に設計変更しています。
車体はEF81形と同様の寸法となり、全長・幅共にEF64形より大きくなりました。機械室を仕切戸を用いて三分割し、搭載機器を機能別に分散配置しました。これは雪・塵芥の侵入を防止し、騒音の低減を図るためです。
車軸配置はB-B-B、重量は運転整備状態で96トンです。主電動機は出力425kWのMT52Bを6台搭載しています。両端台車はDT138A、中間台車はDT139Aです。集電装置はPS22C、列車暖房装置としてSIVのSC14を装備しました。
写真の1043号機は1982年6月に川崎重工・富士電機で完成し、長岡運転所に新製配置されたものです。八王子機関区・高崎第二機関区(JR貨物に継承)を経て、2010年3月に愛知機関区に転属しました。愛知機関区とはかつての稲沢機関区です。2016年3月のダイヤ改正で根岸線には入線しなくなりました。

2023/03/23

東京地下鉄17000系(17102F)

東京地下鉄17000系は、7000系の代替を目的として導入された車両です。有楽町・副都心線用としては10000系以来約15年ぶりの新型車両となりました。新しい技術の導入やバリアフリー・セキュリティの進化など進展している様子が伺えます。
車内の貫通扉と荷物棚に強化ガラスを用いて、広がりを感じられる造作となっているのは10000系と同様です。袖仕切りはシンプルな形状となり、モノトーンでまとめられています。腰掛の背ずりと吊手にはラインカラーを用い、床と腰掛座面は濃い色としております。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-214-15V335、主電動機は出力205kWの永久磁石同期電動機MM-S5C、補助電源装置はSiC-SIVのNC-GAT240Dです。台車はFS781、集電装置はPT7174-B、冷房装置はCU7627を装備しています。
写真の17103Fは2021年1月に日立製作所で完成したものです。10両編成が前半の増備となり、8両編成が後半の増備となりました。8両編成は副都心線専用ですが、10両編成は6本の在籍で有楽町線と共用となるため、8両編成に比べて東横線で見る機会はぐっと少なくなります。

2023/03/22

東武鉄道50050系(51054F)

東武鉄道50050系は東上線用の50000系をベースとして、東京地下鉄半蔵門線・東急田園都市線との相互直通運転に使用する車両としたものです。「人と環境にやさしい次世代車両」をコンセプトとし、かつまたイニシャルコストの低減を目指した標準化志向の車両でもあります。
車体はビード類のないすっきりとした外観となり、集中式冷房装置の採用や妻面窓の配置など、東武の通勤型車両としては流れの変わった車両です。バリアフリー対策も高度化し、床面を下げ、車いすでの乗降を考慮して車いすスペース近くの側扉のレールを車いすの車輪幅に合わせて切り欠いています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820F/VFI-HR1420L、主電動機は出力165kWのTM03、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-G0です。台車はTRS-03M/TRS-03T、集電装置はPT7112-A、冷房装置はRPU-15005を装備しています。
写真の51054Fは2006年6月に日立製作所で完成したものです。東武の50000系列は日立製作所のA-train標準仕様をベースとしている車両でもあります。側窓を固定式として新製されたため強制換気装置を備えていますが、現在では側窓を簡易開閉式に改造しています。

2023/03/21

小田急電鉄4000形(4053F)

4000形はバリアフリーの推進や居住性の向上、走行騒音の低減に加え、主要機器・回路の二重化による輸送障害の低減を意図して導入されたものです。三代目となる地下鉄千代田線乗入れ車でJR東日本のE233系をベースとして設計されています。
車体はE233系をベースとしたステンレス製で、車体幅は2.770mmで3000形に続いて裾絞りのないストレート車体となりました。先頭部は「く」の字形状で丸みを帯びたオリジナルのデザインで、前面と帯色にインペリアルブルーを採用しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V172、主電動機は出力190kWのMB-5123-A、補助電源装置はIGBT-SIVのOE-SC86です。台車はTS-1033/TS-1034、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU720、列車情報管理システムTIOSを装備しています。
写真の4053Fは2007年8月に東急車輌で完成したもので、4000形の1次車に相当します。2013年度以降ににJR常磐緩行線乗入れ機器の搭載、2016年度以降に東京地下鉄千代田線用のATO・TASC搭載、車内案内表示装置の17インチワイド2画面化を行いました。

2023/03/20

小田急電鉄3000形(3261F)

小田急電鉄3000形は346両(6両編成27本・8両編成8本・10両編成12本)と、小田急の一般車としてはダントツの多数派を形成しています。3000形に続くのは、1000形(ワイドドア車を除く)・4000形・8000形で160両ずつ製造されました。
車体は軽量ステンレス製で、側扉幅1.300mm・側扉間3.520mmの標準仕様寸法とし、戸袋窓を廃止しています。車内は腰掛を片持式のバケットタイプとし、袖仕切を大型のものにしています。
制御装置はIPM-VVVFインバータのMAP-196-15V96を採用しています。台車は軸梁式ボルスタレス台車TS-1026/TS-1027を装備しています。制動方式は電気指令式電空併用制動ですが、他形式との併結のためブレーキ読換装置を搭載しております。
写真の3261Fは、2003年6月に川崎重工で完成したもので、3000形の2次車に相当します。2次車としては後期に製造されたグループで、冷房装置の能力を50.000kcal/hに増強し、補助電源装置の出力も140kVAに増強しています。

2023/03/19

小田急電鉄3000形(3656F)

3000形の8両編成は3次車で初めて製造されました。8両編成で4M4Tとし、制御装置は1C4M2群制御で、補助電源装置はIGBT-SIVを編成で2台搭載しました。8両編成は併結運転を行わないため、先頭車の電気連結器・ブレーキ読換装置・TIOS読換装置は装備しておりません。
その他の仕様は6両編成と同等で、台枠の内傾をなくして純粋なストレート形状の車体とし、スカートも奥行きのあるものに変更されています。列車情報管理システムTIOSを導入して、運転・サービス・保守など多様に活用しているのが2次車までとは大きく異なるところです。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115、主電動機は出力190kWのMB-5102-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-E0です。台車はTS-1026/TS-1027、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU710、列車情報管理システムTIOSを装備しています。
写真の3656Fは2004年9月に東急車輌で完成したもので、3000形の4次車に相当します。4次車では、側扉上の車内案内表示装置がLCD式1台に変更され、千鳥状に配置されるようになりました。

2023/03/18

E657系(カツK4編成)

E657系特急形電車は、JR東日本が「スーパーひたち」「フレッシュひたち」で使用していた651系・E653系の代替を目的として導入したものです。フルアクティブサスペンションの導入を初めとした乗り心地の向上やバリアフリーへの対応、機器の二重化による故障の低減などを図っています。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体です。外観はDynamic&Smoothをテーマとして曲面で構成したスタイルとなっています。グリーン車となる5号車に多目的室や車椅子対応の大型洋式便所などバリアフリーに関連する設備を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のCI22、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC95です。電動台車はDT78、付随台車はTR263系、集電装置はシングルアーム式のPS37A、冷房装置は集中式のAU734を装備しています。また車体間ダンパと先頭車とグリーン車にフルアクティブサスペンションを装備しています。
写真のカツK4編成は2011年12月に日立製作所で完成したものです。2015年2月に座席表示システム改造、2015年7月に前面FRP強化工事を完了しています。E657系は2012年3月のダイヤ改正から営業運転を開始しました。早いもので既に営業開始後10年を経過しているわけです。

2023/03/17

東京地下鉄9000系(9101F)

9000系は1991年の南北線駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入された車両です。営団地下鉄(当時)としては初めてのVVVFインバータ制御車です。路線の延長や乗入れ区間の拡大などにより増備された車両では仕様の変更が行われました。
車体はアルミ製で、南北線では当初からホームドアを導入しており、ワンマン運転を行うためにATO装置などの機器の搭載場所が必要で乗務員室の奥行きが深いのが特徴です。大規模改修後の室内の配色は5次車に準じ、袖仕切りも大型化し17インチLCDによる案内表示器も装備しています。
更新後の制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-238-15V-293、主電動機は出力225kWのMM-HEI7、補助電源装置はSIVのNC-GAT240Bです。台車はSS122/SS022、集電装置はPT-4315S改、冷房装置はCU7619を装備しています。
写真の9101Fは9101~9301.9801の4両が1991年7月、9601.9701の2両が1991年8月に川崎重工で完成したもので、いずれも9000系の1次車に相当します。1999年に東急目黒線乗入れ対応工事、2001年に埼玉高速鉄道乗入れ対応工事、2019年6月に大規模改修と制御装置更新を完了しています。

過去の記事から
東京地下鉄9000系(9101F)更新前

2023/03/16

西武鉄道40000系(40155F)

西武鉄道では2016年度より40000系の導入を進めています。30000系に続く新型通勤車両で、2000系の老朽置換えに充当されています。アルミダブルスキン構体を採用した10両固定編成となっています。
40000系の50番代は座席がロングシートになっています。モケットを青色にしたバケットシートで背ずりが高く波形を描いているのが特徴です。側扉上にはS-TVSと呼ばれる17インチワイドLCDによる表示装置を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF-102H/SVF-098E、主電動機は出力190kWのSEA-547A、補助電源装置はIGBT-SIVのMELSIV-Gです。台車はSS185M/SS185T、集電装置はPT7116-D、冷房装置はCU723A、列車情報管理装置S-TIMを装備しています。写真の市写真の40155Fは2021年6月に川崎重工で完成したものです。6000系と同様に東急東横線にも乗り入れてきており、Fライナーと呼ばれる特急を中心に使用されています。比較的東横線内でも見かける機会の多い車両となっています。

2023/03/15

東京地下鉄9000系(9108F)

9000系は1991年の南北線駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入された車両です。営団地下鉄(当時)としては初めてのVVVFインバータ制御車です。路線の延長や乗入れ区間の拡大などにより増備された車両では仕様の変更が行われました。
車体はアルミ製で、南北線では当初からホームドアを導入しており、ワンマン運転を行うためにATO装置などの機器の搭載場所が必要で乗務員室の奥行きが深いのが特徴です。大規模改修後の室内の配色は5次車に準じ、袖仕切りも大型化し17インチLCDによる案内表示器も装備しています。
更新後の制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-238-15V-293、主電動機は出力225kWのMM-HEI7、補助電源装置はSIVのNC-GAT240Bです。台車はSS122/SS022、集電装置はPT-4315S改、冷房装置はCU7619を装備しています。
写真の9108Fは9108・9808が1992年6月に川崎重工で完成したもので、9000系の1次車に相当します。9208~9708は1996年1月に川崎重工で完成したもので、2次車となります。1999年に東急目黒線乗入れ対応工事、2001年に埼玉高速鉄道乗入れ対応工事、2018年11月に大規模改修と制御装置更新を完了しています。

2023/03/14

西武鉄道6000系(6113F)

西武鉄道6000系は営団地下鉄(当時)有楽町線への相互直通運転に使用するため、1992年から98年にかけて250両(10両編成25本)が製作されたものです。6101F.6102Fの2編成を除いて2006年から10年にかけて、東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線への相互乗入対応工事が実施されました。
6000系の車体は西武では初めてステンレス製となりました。時代を反映して戸袋窓・妻窓もあり、車体側面にはビードもあります。先頭部は新製時は銀色でしたが、副都市線線対応で白色になり印象が変わりました。行先表示もLEDに換装されています。
更新後の制御装置はVVVFインバータ制御のMAP-178-15V272、主電動機は出力170kWの誘導電動機MB-5160-A/MB-5161-A、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-SAT150Aです。台車はボルスタレス台車のSS125/SS025、集電装置はPT44S-A-M、冷房装置はCU722Aを装備しています。
写真の6113Fは1995年6月に東急車輌で完成したもので、6000系の4次車に相当します。2010年2月に副都心線対応工事を完了しています。さらに2017年9月にはVVVF更新工事を完了しています。

2023/03/13

小田急電鉄3000形(3260F)

3000形は小田急の通勤型車両では最多両数・最長製造期間となります。低騒音化・省エネルギー化・バリアフリーの推進などサービスレベルの向上に取り組んだ車両ですが、拡幅車体に馴染んだ乗客には狭く感じる向きもあったようです。
車体は側扉幅1.300mmの一般的な構成となりました。腰掛は片持ち式のバケットタイプとなり、袖仕切も大型のものに変更されました。暖房用のヒータは斜めに吊り下げるようにして暖房効率を確保しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V96、主電動機は出力180kWのMB-5092-A、補助電源装置はIGBT-SIVはINV126-K0です。台車はTS-1026/TS-1027、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU709を装備しています。
写真の3260Fは2003年4月に川崎重工で完成したもので、3000形2次車の後期型に相当します。2次車の後期型では冷房装置の能力が50.000kcal/hに強化され、補助電源装置の容量も140kVAに強化されました。

2023/03/12

EH200形(2号)

EH200形直流電気機関車は、中央線・信越線・上越線など25‰の急勾配区間が連続する路線での貨物列車牽引を目的として開発されました。EF64形電気機関車の後継機であり、重連運転を行う運用を1両で代替することで、設備投資抑制と保有機関車数の削減を意図しています。
補助電源装置には、主回路用インバータとパワーユニットを共通とするインバータ装置を採用しています。そのため万一の補助電源装置の故障に際しては、第2主電動機駆動用インバータをCVCF運転に切替えて補助電源装置の代替することで運転続行可能であり、冗長性を高めています。
制御方式はIGBT-VVVFインバータ制御で、主電動機は出力565kWのFMT4を8機搭載しています。ブレーキ方式は発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキです。台車はボルスタレス空気ばね台車FD7J/K/L/M、集電装置はシングルアーム式のFPS4を装備しています。
写真の2号機は2003年12月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。EH200形は2001年に試作車1両、2003年から2011年にかけて量産車24両の計25両が製作され、全車が高崎機関区に配置されています。

2023/03/11

東急電鉄2020系(2139F)

東急田園都市線では2018年度から、2020系電車の導入により8500系の代替を再開しました。2020系はJR東日本のE235系と車両仕様を共通化し量産効果によるコストダウンを図りつつ、省エネルギー化・低騒音化を進め、沿線に調和したデザインを取り入れています。
車体はsustinaブランドによる軽量ステンレス製で、平滑で見栄えの良いものです。車体上部のホワイトも好印象です。客室内は床下中央が明るい色調の木目調、両端が濃い木目調、座席はグリーン、化粧板はクリーム系と新型車両らしく明るい空間ができています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP144-15V31A、主電動機は出力140kWのSEA-446、補助電源装置はIGBT-SIVのCDA175です。台車はTS-1041/TS-1042、集電装置はPT-7108-E、冷房装置はCU7080を装備しています。
写真の2139Fは、2020年9月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。8500系も8637Fを最後に2023年1月に現役を退きました。現在ではかつての8500系のように2020系が頻繁に走っています。

2023/03/10

小田急電鉄3000形(3270F)

3000形は小田急の通勤車のなかで最大勢力を誇りますが、なかでも6両編成は27本と最多の編成数となっています。2022年3月のダイヤ改正では江ノ島線の各停が藤沢で系統分割されたり、またその後リニューアルされた編成が見られたりと注目を集めます。
3000形の車体はストレート形状で、2次車からは戸袋窓がありません。3次車以降はスカートの形状が異なります。腰掛は片持ち式のバケットシートで、袖仕切りは大型のものを備えています。各側扉上にはLCD式の車内案内表示装置を装備しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115/MAP-198-15V116、主電動機は出力190kWのMB-5102-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-E0です。台車はTS-1026/TS-1027、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU710、列車情報管理システムTIOSを装備しています。
写真の3270Fは2005年3月に川崎重工で完成したもので、3000形の5次車に相当します。側扉上のLCD式車内案内表示装置は5次車から各側扉上に設置されるようになりました。また新宿方先頭車の電気連結器が新製時から2段式となっています。

2023/03/09

東京地下鉄10000系(10121F)

10000系は2008年の副都心線の開業に向けて導入された車両です。副都心線のワンマン・ATO運転に対応しますが、有楽町線とも共用されています。快適性・使いやすさ・車体強度の向上、保守の省力化、火災対策の強化、コストダウンに重点をおいて設計されました。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体ですが、鍵穴風の標識灯などレトロ感もあるデザインになっています。客室はシートがブラウン系の配色でまとめられ、天井構造の工夫と貫通扉・荷棚に強化ガラスを採用したことによって開放感が実感できる空間が作られています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/MAP-178-15V137、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-D1/D2/D3です。台車はFS777/FS777T/FS777CT、集電装置はPT-7136F、冷房装置はHRB504-3/CU7610です。
写真の10121Fは2008年5月に日立製作所で完成したもので、10000系の3次車に相当します。3次車の仕様は2次車に準じ、バリアフリー化として側出入口部にホームとの段差を識別できる識別板を設置し、また優先席の吊手の高さを下げて握りやすくしております。

2023/03/08

横浜市交通局3000S形(3581F)

2007年10月のブルーラインのATO運転・ワンマン化の実施に際して、1985年3月の横浜ー新横浜間延長開業に際して導入した2000形は、機器更新時期となっており改造範囲が大きくなることから、他の3000形との共通化を進めかつ再利用品を活用した3000S形車両を導入することになりました。
車体はステンレス製で、3000R形と同一構造としております。客室は扉間6人掛でバケットタイプのロングシートを配置しています。運転台についてはATO・ワンマン運転に対応したものとなっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77A、主電動機は出力140kWのMB-5080-A3、補助電源装置はIGBT-SIVのSVM135-4025Aです。台車は2000形から流用したS形ミンデン式空気ばねボルスタレス台車SS-104/SS-004、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712A-G1を1両につき2台装備しています。
写真の3581Fは2006年4月に日本車両で完成したもので、3000形の4次車に相当します。2016年1月に室内灯をLED化しています。2020年3月にはATC/O、VVVF装置、列車制御管理装置、空調装置など電気機器更新が行われました。

2023/03/07

横浜市交通局3000R形(3491F)

3000R形は横浜市営地下鉄の開業以来使用してきた1000形の置換えを目的として導入されたものです。2004年から2005年にかけて1000形と同数の84両(6両編成14本)が製造されました。「人と環境に優しく使いやすい車両」を基本理念として設計されています。
車体は軽量ステンレス製でブロック工法を採用し、側面外板のコルゲーションも廃止して平滑な仕上がりとなっています。客室内はバケットシートを採用し、座席中間部に握り棒を新たに取り付けています。またバリアフリー化のため、床面高さを下げています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77A、主電動機は出力140kWのMB-5080-A2、補助電源装置はSIVのNC-WBT135です。台車はSS162/SS062、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712Aを1両につき2台装備しています。
写真の3491Fは2005年4月に日本車両で完成したもので、3000形の3次車に相当します。新製当初からATO運転・ワンマン運転に対応しています。2018年3月に照明をLED化、2021年3月に車内案内表示装置更新を完了しています。

2023/03/06

横浜市交通局3000N形(3351F)

横浜市交通局3000N形42両(6両編成7本)は、1999年8月の横浜市営地下鉄戸塚ー湘南台間の延長開業に対応して導入されたものです。3000形1次車を基本として、安全性・快適性・経済性・省保守化を追求して改良されました。
車体は前頭部をステンレスによる直線と平面によるカット面で構成するデザインとしたため、1次車に比べてシャープな印象となりました。客室内は座席幅を460mmに広げ、袖仕切を大型化しました。また側窓には遮光ガラスを採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77、主電動機は出力140kWのMB-5080A、補助電源装置はIGBT-SIVのMELSIV-7000です。台車はSS153/SS053、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712を1両につき2台装備しています。
写真の3351Fは1999年6月に東急車輌で完成したもので、3000形の2次車に相当します。2006年7月に東急車輌でワンマン化対応工事が行われ、運転台の変更やATOの装備が行われています。2015年2月に照明のLED化が行われました。

2023/03/05

小田急電鉄5200形(5256F)

小田急電鉄では増大する輸送需要に対応するため、急行を1977年6月から、準急を1978年3月から10両運転を開始しました。当時大型高性能車の6両編成は9000形しかなかったため、実績のある5000形を基本とした5200形を1977年度から82年度にかけて120両(6両編成20本)製造しました。
車体は5000形と同様の構成で、側窓は9000形で好評だった1段下降式としました。また妻窓は1枚の固定窓となりましたが、これも9000形と同様です。室内は5000形の4次車・5次車と同じ構成となっていました。
制御装置は発電制動式超多段式のABFM-188-15MD、主電動機は出力135kWのMB-3039-B、補助電源装置は容量140kVAのIGBT-SIVです。台車はFS375/FS075、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU12系を装備していました。
写真の5256Fは1979年6月に日本車両で完成したものです。1997年7月に車体修理を完了しました。2007年12月に4両化工事を行いました。これは4両編成の不足を補うための措置で、使用期間を考慮して改造も必要最低限にとどめられました。2011年5月に廃車となりました。

2023/03/04

東京地下鉄17000系(17192F)

有楽町線・副都心線では7000系180両(10両編成6本・副都心線のみ8両編成15本)を大規模改修のうえ、継続して使用してきましたが、より高品質な輸送サービスを提供することを目指して17000系に代替されました。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体です。前頭部はレトロ感のあるデザインの10000系はかなり個性的ですが、17000系では穏当なデザインに落ちついた感があります。室内については腰掛などの配色がより明るくなったという印象があります。
制御装置はSiC素子適用VVVFインバータ制御のVFI-HR4420E、主電動機は出力205kWのMM-S5C、補助電源装置はSiC素子適用SIVのNC-GAT240Dです。台車はボルスタつきモノリンク台車FS781、集電装置はPT7174-B、冷房装置はCU7627を装備しています。
写真の17192Fは2022年2月に近畿車両で完成したものです。17000系は10両編成が日立製作所、8両編成が近畿車両で製作されました。日立製作所で製作された編成の制御装置は三菱製、近畿車両で製作された編成の制御装置は日立製となっています。

2023/03/03

小田急電鉄3000形(3275F)

小田急電鉄の一般車の中で、もっとも利用する機会が多い車両はやはり3000形ということになります。在籍両数も346両と突出して多く、次ぐ多数派は4000形の160両となっています。編成も6両・8両・10両とがあります。また6両には他系列4両との併結で10両になることもあります。
3000形の車体はストレート形状で、2次車からは戸袋窓がありません。3次車以降はスカートの形状が異なります。腰掛は片持ち式のバケットシートで、袖仕切りは大型のものを備えています。各側扉上にはLCD式の車内案内表示装置を装備しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115/MAP-198-15V116、主電動機は出力190kWのMB-5102-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-E0です。台車はTS-1026/TS-1027、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU710、列車情報管理システムTIOSを装備しています。
写真の3274Fは2006年2月に日本車両で完成したもので、3000形の6次車に相当します。LCD式の車内案内表示も全側扉上に配置されており、現代ならではの電車だという印象も強く感じられます。

2023/03/02

小田急電鉄3000形(3258F)

小田急電鉄3000形は2001年度に1次車24両(6両編成4本)を導入しましたが、2002年度に導入された2次車から「通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン」に準拠して仕様が変更されました。
車体は側扉幅を1.300mm、側扉間3.520mmに寸法を改め、小田急の通勤型電車では初めて戸袋窓を廃止しました。客室内部については、腰掛を片持ち式のバケットタイプとしています。あわせて袖仕切を大型タイプに変更しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-196-15V96、主電動機は出力180kWのMB-5092-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV126-G0です。台車はTS-1026/TS-1027、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU705を装備しています。
写真の3258Fは2003年3月に東急車輌で完成したもので、3000形の2次車に相当します。3次車では走行機器の見直しやTIOSの導入が行われましたので、2次車は外見もスカートの形状が3次車以降とは異なり、機能としては1次車に準じていることになります。

2023/03/01

E257系2000番代(オオNA13編成)

東海道線の特急「踊り子」に長らく使用していた185系の置換えには、中央本線の特急「あずさ」「かいじ」に使用されていたE257系特急形電車が充当されることになりました。あわせて「湘南ライナー」も特急「湘南」として運行されるようになりました。
車体のカラーを伊豆の空と海の色をイメージしたペニンシュラブルーを基調としたデザインに変更しています。座席モケットも同様にペニンシュラブルー基調に変更しました。また着席利用を円滑にするためE657系・E353系と同様の座席管理システムを導入しています。
制御装置はPWM-VVVFインバータ制御のSC119/SC118、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64/TR249系、集電装置はPS36、冷房装置はAU302、車両情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のオオNA13編成は、2002年9月に近畿車両で完成し、モトM116編成として松本車両センターに新製配置されたものです。9両が2020年1月に長野総合車両センターで東海道線向けの転用改造と機器更新を完了し、大宮総合車両センターに転属しました。