相模鉄道10000系は2100系と6000系の置換えを目的として2002年に導入されたもので、基本的なシステム・メカニズムはJR東日本のE231系とほぼ同じとなっています。主要の更新時期に差し掛かっておりますが、10702F・10703Fは機器更新時点では塗装のYNB化が行われませんでした。4本目の更新となる10704Fで再び、10701Fと同様に塗装のYNB化が機器更新と合わせて行われました。
10000系の車体は相鉄では初めてステンレス製となりました。前面はFRP製です。座席はE231系とほぼ同じ、片持ち式のバケットシートを採用しています。床面の高さは9000系に比べて25mm低くなり、その分ホームとの段差が縮小しています。
更新後の制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC1113-G1、補助電源装置はIGBT-SIVのSVH210S3Aです。台車はST-DT-61G/ST-TR246M・P/ST-TR246N、冷房装置はST-AU725A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真の10704Fは、2004年3月に東急車輌とJR東日本新津車両製作所で完成したもので、10000系の3次車に相当します。かしわ台車両センターで2023年4月に機器更新とYNB化を行ったのち、営業運転に復帰しました。機器更新のかしわ台車両センターでの施工は10704Fが最初となりました。