2009/10/30

碓氷峠鉄道文化むらキハ35-901

 キハ35系気動車は両開き3扉・ロングシートの通勤型車両で、1961年から関西本線を皮切りに、千葉・新潟・九州地区を中心に413両が新製された。
 900番台はステンレス車体を採用した特殊仕様の車両で、1962年から63年にかけて10両が製作された。海岸線の近くを走ることが多い、千葉地区に投入されたがその後の増備はなかった。
 900番台の導入にはアメリカのバット社との技術提携によりステンレス車両の製造を始めた東急車輛の強い働きかけがあったそうである。
 製造コストが予想より高いことや、軽量化の効果が十分でないなどの要因で当時はステンレス車体は普及しなかった。また塗装の職場を失うことを恐れた労働組合の抵抗も相当なものであったという。
【撮影:佐野次郎 2009.7.23】