2021/04/17

相模鉄道ED10形(ED11)

かしわ台車両センターには、ED10形電気機関車のED11号機も保存されています。ED10形電気機関車は、1950年から蒸気機関車に代えて貨物列車を牽引していた電動貨車モワ1形をモハ2000形に改造するため、1952年に登場したものです。背景には慢性的な旅客車不足と電動貨車の牽引力が機関車に及ばないことがありました。
私鉄の電気機関車は国鉄に比べても絶対数が少なく、希少な存在といえます。ED10形は丸みを帯びた箱型の車体に、国鉄モハ63割当車である3000形から転用したMT30形主電動機やTR25A台車など電車用の部品を組み合わせています。運転台の配置も電車に近いものでした。
相模鉄道の貨物輸送は、1979年10月に保土ヶ谷ー西横浜間を廃止し、1986年11月まで相模線厚木経由で存続しました。最後まで残った相模大塚に至る米軍向け航空燃料輸送が1998年10月まで運転されました。ED10形はその後、レール輸送や甲種回送の牽引、構内入換等事業用に使用されました。

ED11は、1952年5月に東洋電機・東洋工機で完成したものです。2007年3月に廃車となっております。他にED10形には1952年製のED12、1953年製のED13、1965年製のED14の3両がありましたが、2007年2月に廃車となりました。

                                敷地外から撮影 ※下写真は相模大塚付近の専用線跡 2018年1月

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