2024/01/26

東武鉄道10000系(11606F)

東武鉄道10000系は汎用通勤車両として長く増備された8000系の後継に相当する車両です。73系の代替によるサービス向上や輸送力増強を目的として製造されました。汎用通勤車といっても50000系とは異なり、地下鉄線には入らない地上線専用車両です。
車体は軽量ステンレス製ですが、コルゲートを使用しています。地下鉄乗入用の9000系試作車と同じく、ロイヤルマルーンの帯を締めています。正面のFRP部分は丸みを帯びたデザインで、貫通扉は中央に設けています。
制御装置は界磁チョッパ制御のVMC-HTR20A/VMC-HTRA10A、主電動機は出力140kWのTM-83/TM-84、補助電源装置はBLMGのCLG-703/CLG-704です。台車はTRS-83M/TRS-84、集電装置はPT-4815-A-M、冷房装置はRPU-3002/3002AJを装備しています。
写真の11606Fは、1987年2月にアルナ工機で完成したものです。2009年12月にリニューアル工事を完了し、表示器のカラーLED化、スカートの取付、シングルアーム式パンタグラフPT-7112Aへの換装が行われました。