5000形は「より広く、より快適に」をコンセプトとして、従来の通勤車のイメージを一新する車両として設計されました。2019年度から導入が始まり、2023年4月現在で120両(10両編成12本)が在籍しています。
車体はステンレス製ですが、レーザー溶接などの新技術の採用により平滑な仕上がりです。幅2.900mm・裾絞り形状の車体は8000形以来久々に採用された規格で、これも広さを実感できる要素です。またホームドアの普及に対応して、側面の車番標記の位置を上げています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-194-15V330、主電動機は出力190kWのMB-5157-A2、補助電源装置のINV207-E0です。台車はNS-102/NS-102T、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU7372、列車情報管理装置としてN-TIOSを装備しています。
写真の5062Fは2022年12月に川崎車両で完成したものです。小田急電鉄では数の上では圧倒的な3000形を見かける機会が多いのですが、伝統のアイボリー塗装を保つ8000形の減勢も続き、また前照灯の光り方も独特なので5000形はインパクトの強い存在だと思います。