相模鉄道では2024年5月から10000系の10708Fに「往年の赤帯版」(10000系が赤帯で登場していたらというイメージ)のラッピングを施しています。10000系も半数の編成は既にYNB化または前面改修が施行されており、原型の前面を維持した編成の先頭車両にラッピングが施されたことになります。
10000系の車体は相鉄では初めてステンレス製となりました。前面はFRP製です。座席はE231系とほぼ同じ、片持ち式のバケットシートを採用しています。床面の高さは9000系に比べて25mm低くなり、その分ホームとの段差が縮小しています。
制御装置ははIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC60A/ST-SC60A-G2、主電動機は出力95kWのST-MT73、補助電源装置はIGBT-SIVのST-SC61Aを採用しています。台車は軸梁式ボルスタレス台車ST-DT-61G/ST-TR246M・P/ST-TR246N、冷房装置はST-AU725Aです。
写真の10708Fは、2007年3月に東急車輌・JR東日本新津車両製作所で完成したものです。事故廃車となった8000系の8707Fを置き換えたものです。この編成は10000系としては5次車になります。5次車では、車両間の引戸を増設したり、自動放送装置を設けたりと細かな仕様変更が行われています。