2023/08/31

小田急電鉄4000形(4064F)

4000形はバリアフリーの推進や居住性の向上、走行騒音の低減に加え、主要機器・回路の二重化による輸送障害の低減を意図して導入されたものです。三代目となる地下鉄千代田線乗入れ車でJR東日本のE233系をベースとして設計されています。
車体はE233系をベースとしたステンレス製で、車体幅は2.770mmで3000形に続いて裾絞りのないストレート車体となりました。先頭部は「く」の字形状で丸みを帯びたオリジナルのデザインで、前面と帯色にインペリアルブルーを採用しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V172、主電動機は出力190kWのMB-5123-A、補助電源装置はIGBT-SIVのOE-SC86です。台車はTS-1033/TS-1034、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU720、列車情報管理システムTIOSを装備しています。
写真の4064Fは2011年7月に東急車輌で完成したもので、4000形の3次車に相当します。2013年度以降ににJR常磐緩行線乗入れ機器の搭載、2016年度以降に東京地下鉄千代田線用のATO・TASC搭載、車内案内表示装置の17インチワイド2画面化を行いました。

2023/08/30

E231系(ケヨMU17編成)

武蔵野線で使用されていた205系5000番代の老朽取替は、主に中央・総武緩行線から転用した209系500番代とE231系によって行われました。E231系は山手線へのE235系投入に伴い、捻出されたE231系500番代に代替されました。E231系500番代では中央・総武緩行線の全編成を代替できないので、6編成が機器更新・6M4T化のうえで継続使用されています。
車体は軽量ステンレス製で、識別帯の色は上から朱色、白、茶色です。武蔵野線では4M4Tの8両編成となっています。車内案内表示は1段式のスクロールタイプで、シートカラーは近郊タイプも含めてE231系としては共通の青系です。
更新後の制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC113、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC114Aです。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置はAU725A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のケヨMU17編成は2001年9月に新津車両製作所で完成し、ミツB39編成として中央・総武緩行線で使用されていたたものです。2016年12月に東京総合車両センターで機器更新、2020年6月に武蔵野線転用改造を受けています。

2023/08/29

東急電鉄5050系4000番代(4113F)

東急電鉄では、大井町線で既に実施している有料着席サービス「Q SEAT」を東横線にも拡大し、2023年8月10日から渋谷駅を平日19時30分以降に発車する急行列車5本の運転を開始しました。そのため4.5号車に組み込むQ SEATを新造し、8両編成から10連化された4112Fから4115Fまでの4編成が登場しました。
私自身は「Q SEAT」サービスを利用したことはないのですが、大井町線でロングシート状態の6000系Q SEAT車を利用しました。普通車としての利用となりますが、6人掛けで区分がはっきりした座席で余裕もありますので通常の普通車よりも快適でした。
これら4編成はQ SEAT車をロングシートに固定した状態で営業運転入りしました。10両編成化とともに相鉄線直通対応工事も施行されましたので、2023年3月の相鉄線との相互直通運転開始後は相鉄線にも入線しています。
写真の4113Fは、2007年12月に東急車輌で完成した5167Fに、2023年2月に総合車両製作所横浜事業所で新製したデハ4513とサハ4413を組み込み、2023年4月に車両番号を変更したものです。新製された2両がQ-Seat車です。

過去の記事から
東急電鉄5050系(5167F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/11/50505167f.html

2023/08/28

東京地下鉄9000系(9123F)

南北線ではラッシュ時間帯の増発を目的として2009年度に5次車として9000系2編成を増備しました。9000系としては9年ぶりの増備となりましたが、10000系を基本として各部の仕様変更が行われており、灯具とカラーデザインを変更した先頭部の印象が大きく変わりました。
車体は10000系と同様にアルミ合金によるセミダブルスキン構造でヘアライン仕上げとなっています。外観は既存の9000系を基本としつつ前照灯・尾灯の変更、識別帯の変更により、新造車としての明確化を図っています。客室内は座席にポールにより仕切りを設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1420T/VFI-HR2820K、主電動機は出力160kWのHS-32534-16RB、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-E3です。台車はTS-1014/TS-1015、集電装置はPT-7110D、冷房装置はCU711Dを装備しています。
写真の9123Fは2009年4月に日本車両で完成したものです。10000系を基本とした仕様変更を行った反面、5次車は2編成のみの増備となるため、乗務員の取扱機器は既存の9000系との共通性を極力確保する設計となっています。

2023/08/27

リニア中央新幹線について

リニア中央新幹線の建設が進められていますが、私個人としては下記のような疑問を感じています。

①そもそも必要性があるのか
ビジネス関連の人流は縮小傾向(生産人口の減少、ハイブリットワークの普及)にある。
航空機ほど速くない。東海道新幹線ほど頻繁に走れない。高速バスほど安くもない。
リニアができても普通に東海道新幹線を利用する人が多く、無理にリニアに誘導したらそれこそ東海道新幹線と深刻なカニバリが起きるのではないか。

②ほんとうに速くなるのか
乗るまで・降りてからにけっこうな時間がかかるのではないか。
名古屋以遠など既存の新幹線に直通できないのは致命的な欠陥なのではないか。
実績がないリニア方式で本当に開業できるのか。(建設、車両の調達、運行体制の整備)

③経営が継続できるのか
リニア利用客のイメージが湧かない。シーズありきの建設計画ではないか。
施設・車両や乗務員なども共用できず、東海道新幹線と二重投資になるのではないか。
施設のメンテナンスや車両の更新が継続できるのか。

私自身としては、在来型新幹線(というのも変ですが)東海道新幹線の別途線増として建設する方が、まだ事業経済性が高いように感じています。

品川と名古屋で東海道新幹線と線路を接続し、直通できるようにすれば、トータルでの所要時間が短縮でき、本来の目的である東海道新幹線のサブルートとしての価値を高めることもできる。
②運ぶのは人だけとは限らない、増加傾向にある物流に対応する貨物輸送の比重を高める方がマネタイズの機会が高まる。むしろドライバー不足が社会的には喫緊・深刻な課題であり、整備の意義が高まる。あわせて北陸新幹線を大阪まで延長し、貨物輸送も可能とすることでサブルートを含めた物流の骨格を形成することができる。
③車両・施設・人員も東海道新幹線と共用でき、管理費を抑制することができる。また線路容量の増大を利用して、岡山ー山陰・四国方面に新在直通ルートを整備し、新幹線ネットワークをさらに充実させることもできる。

もちろんさえないおっさんのたわごとで、どうにもならないことではありますし、新たな問題もあります。
①現行のJRのスキーム
②巨額となるであろう貨物施設への投資
③貨物新幹線システムの開発
などです。とはいうものの現在の方向性については、やはり疑問を禁じえません。

2023/08/26

EF210形(18号)

EF210形電気機関車は、JR貨物が東海道・山陽本線の主力機関車として使用していたEF65形の老朽置換え、東海道本線での26両編成(1.300t)コンテナ列車の牽引を目的として導入したものです。
1996年3月に試作車の901号機が完成し、各種試験のあと1997年12月から営業運転を行いました。東海道本線における地上設備の準備も整い、1998年10月のダイヤ改正で量産機が投入されました。性能は試作機から変更なく、コストダウン・標準化を目指して仕様を変更しました。
制御方式は1C2MのGTO-VVVFインバータ制御で、電気指令式ブレーキ、主電動機は出力565kWのFMT4×6です。台車は軸梁式ボルスタレス台車で、両端がFD7E、中間がFD8です。集電装置はPS22を装備しています。自重は100.8tとなります。
写真の18号機は1998年11月に川崎重工で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。「ECO-POWER桃太郎」の愛称名を運転台側窓下に表示しています。この愛称は量産車の投入に際して公募で選定されたものです。

2023/08/25

西武鉄道30000系(30103F)

西武鉄道30000系は、「人にやさしく、みんなの笑顔を作り出す車両」をコンセプトとして、従来の車両設計にはとらわれない車両となりました。「生みたてのたまご」をモチーフとした通勤電車としては少々異色なデザインではありますが、内容的には6000系・20000系の延長線上にある車両ということができます。
車体はアルミ無塗装仕上げで、青と緑のグラデージョンを施しています。天井は中央をドーム形状の高天井とし、照明の反射によって奥行きを長く見せる意匠です。優先席のモケットはハートをイメージとし、吊手は「たまご」形の形状で、高さも従来から30mm下げられました。車内案内表示は15インチ液晶モニタを2台側扉上に設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1820A、主電動機は出力165kWのHS-35234-15RB、補助電源装置はIGBT-SIVのMELSIV-ilです。台車はSS175M/SS175T、集電装置はPT7116B、列車情報管理装置S-TIMを装備しています。
写真の30103Fは2014年10月に日立製作所で完成したもので、30000系の8次車に相当します。仕様は7次車と同じです。ちなみに30000系は西武鉄道では特急車両を除いて唯一拡幅車体を採用しています。