南北線ではラッシュ時間帯の増発を目的として2009年度に5次車として9000系2編成を増備しました。9000系としては9年ぶりの増備となりましたが、10000系を基本として各部の仕様変更が行われており、灯具とカラーデザインを変更した先頭部の印象が大きく変わりました。
車体は10000系と同様にアルミ合金によるセミダブルスキン構造でヘアライン仕上げとなっています。外観は既存の9000系を基本としつつ前照灯・尾灯の変更、識別帯の変更により、新造車としての明確化を図っています。客室内は座席にポールにより仕切りを設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR1420T/VFI-HR2820K、主電動機は出力160kWのHS-32534-16RB、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-E3です。台車はTS-1014/TS-1015、集電装置はPT-7110D、冷房装置はCU711Dを装備しています。
写真の9123Fは2009年4月に日本車両で完成したものです。10000系を基本とした仕様変更を行った反面、5次車は2編成のみの増備となるため、乗務員の取扱機器は既存の9000系との共通性を極力確保する設計となっています。