都営三田線では、1993年から2000年にかけて導入された6300形6両編成を使用してきました。相互直通運転先である東急目黒線を含め沿線地域の開発が進んでいるため、混雑緩和を目的として8両編成化を行うことになりました。そこで環境の多様化に対応し、質の高いサービスを提供できる新形車両として導入されたのが6500形です。
外装のデザインは、先頭部も含めてシンプルな箱形とし、また行先表示器や前照灯に関しても視覚的なノイズとなる要素を極力抑えた造作となっています。客室設備もシンプルな造形でまとめられガラスを多用した見通しの良い空間になっています。また扉間の腰掛を6人掛けにしたことにより、余裕のあるレイアウトになっています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-6B、主電動機は出力170kWのMB-5188-A、補助電源装置はTSIV-6Bです。台車はT-6C/T-6D、集電装置はPT7601-A、冷房装置はTCL-6F、車両情報制御装置TCMSを装備しています。
写真の6510編成は2022年6月に近畿車両で完成したものです。6500形1次車は104両(8両編成13本)が導入されました。6500形の投入により、6300形の1次車・2次車合計13編成が営業運転を退き、廃車となりました。