2011/03/27

東京急行電鉄8590系(8694F)

 節電ダイヤの実施に伴い2000系と同じく東武に乗り入れしない電車である8590系もやってきました。通常であれば土曜・休日の日中には田園都市線を走ることのない電車です。
 もともと東横線の急行用だった8090系を地下鉄路線であるみなとみらい線に直通させるために、正面貫通式の先頭車を増備して編成を組み替えたのが8590系です。
 1997年3月に東横線から田園都市線に一部転属して、2003年まで使用されました。一旦東横線に戻りましたが、5050系の増備により再び2編成が田園都市線用となっております。
 写真の8694Fは1988年12月に東急車輌で先頭車2両が完成し、8090系の中間車6両を組み込んで8両編成を組成したものです。田園都市線での使用に際して10両編成としています。

東京急行電鉄8500系(8628F)

 土曜・休日の田園都市線では、新形の5000系よりも旧来の8500系が多めに走っている感じがします。ほとんどの編成に6ドア車が3両も入り、座席数が少ない5000系よりも座席の多い8500系を走らせているものと推測していました。
 節電ダイヤを実施する上では逆に消費電力が8500系よりも40%少ない5000系を優先的に走らせているようでした。昨日は頻繁に5000系がやってきて、8500系は数本しかみかけませんでしたね。
 田園都市線では5000系が180両とおもうままに増備できない状況の中で、260両が残る8500系と上手に使い分けているように思います。
 写真の8628Fは1978年5月に東急車輌で完成したものです。当初は6連でしたが、8連を経て現行の10両編成に増結されています。

東京急行電鉄8500系(8606F)

 東急8500系は2000年代に入ってから、方向幕をLEDに換装したり、先頭車にスカートを増設したりして表情が変わってしまいました。
 さらに田園都市線から大井町線に転属した車両は、正面のカラー帯がグラデーションになり、パンタグラフはシングルアーム式となるなど、より変化しています。
 そんな中で田園都市線の8606Fだけは、唯一新製当時のスタイルを維持しています。シンプルで機能美にあふれているように感じませんか?
 昨日は14時過ぎに撮影を切り上げましたが、つくし野駅に向って歩く途中に8606Fがやってきました。昨日は撮影できませんでしたが、以前に撮影した未公開の画像をアップさせていただきます。

2011/03/26

交通科学博物館DD13638

 DD13形ディーゼル機関車は首都圏を中心とした入換用機関車として1958年から67年にかけて、416両が製造されました。19次にわたる増備の中で様々な改良が施され、趣味的にも興味深いものがあります。
 同じDD13形といっても写真の638号機は、大宮の鉄道博物館に展示されているトップナンバー車とは、スタイルがずいぶんと異なっております。さらにDD14形やDD15形など除雪機能を付加した派生形式も誕生しております。
 私にとってDD13形は、品川のブルートレインの基地で客車の入換に活躍したり、横浜の山下公園の高架を走る貨物列車の牽引に活躍していた姿が印象に残っています。また横浜機関区の扇形機関庫に並んでいたのを覚えています。いずれも今から25年ほど前になります。
 写真の638号機は1967年4月に日本車輌で完成したもので、DD13形の19次車に相当します。姫路第一機関区に新製配置され、1986年11月に廃車されました。撮影当時はレストランとして使われていた食堂車と並んでいましたが、現在ではDF5018と並んで展示されています。
【撮影:佐野次郎 1992.1.14】

2011/03/23

東京急行電鉄5050系(5163F)

 2012年の相互乗り入れを目指して、東急東横線の5050系に東京メトロ副都心線乗り入れ対応工事が行われています。ちなみに2010年度以降の新製車両は副都心線対応で完成しています。
 車両メーカーの東急車輌に搬入し、数カ月にわたって工事を行っています。副都心線はワンマン運転を行っていますので、ATOの装備を含めて手間のかかる工事を実施しているのでしょう。
 外観で識別するポイントは正面のヘッドライトの黒い部分が、未施行の車両よりも下に広がっていることです。トンネル内での遮光目的かどうか?理由は私にはわかりません。
 写真の5163Fは2006年8月に東急車輌で完成したものです。2011年2月に東急車輌で副都心線乗り入れ対応工事を完了しています。

2011/03/21

みなとみらい線Y500系(Y511F)

 2004年にみなとみらい線が開業するまでは、根岸線が止まってしまうとバスで関内に出て市営地下鉄に乗ったりなど、なかなか足を確保するのがたいへんでした。
 今は山手駅から大和町商店街を北に進んで、上野町を経由してトンネルを抜ければ元町の駅に出られます。歩いて20分くらいはかかりますが、それでも大助かりです。
 そのまま東横線に乗り入れて自由が丘で大井町線に乗り換えて、大井町から新木場までりんかい線に乗り換えて通勤したこともありました。この場合初乗り運賃を3回払うことになるので、お金はかかりますが。
 写真のY511Fは2004年2月に東急車輌で完成したもので、Y500系の第1編成です。東急東横線の5050系と実質的には同じ車両で、まったくの共通運用を組んでいます。
【撮影:佐野次郎 2011.3.20 白楽ー東白楽間】

京浜急行と遍照院

 京浜急行の京急新子安駅の近くに遍照院というお寺があります。遍照院というのは真言宗の寺院で各地に同名のお寺があります。
 写真の遍照院は、寺号を不動寺といって1458年に開基し、徳川家康が江戸に移ってきた1590年に現在の場所に移ってきたそうです。
 私は百人一首に出てくる僧正遍照と関係があるのかと思いましたが、直接の関係はないようです。
 お寺と電車の組み合わせといえば、北鎌倉駅近くの円覚寺と横須賀線の組み合わせが有名ですが、お寺と赤い電車の組み合わせも手軽に撮影できますね。
【撮影:佐野次郎 2011.3.20 京急新子安ー生麦間】

2011/03/20

京浜急行電鉄800形(820編成)

 東日本大震災から1週間を経過し、首都圏の電車運行は徐々に落ち着きを取り戻してきました。鉄道会社の真摯な仕事ぶりに敬意を表します。
 13日の日曜日には通常通りの運行をしている様子だったので、私は14日の月曜日には電車が普通に動くと思っていたのですが、甘かったですね。朝5時のニュースで京浜東北線の蒲田以南、東海道線、横須賀線すべて運休ということを知りました。
 東京ー横浜間を結ぶ鉄道で運転されていたのは、東急と京急だけでした。京急の混雑がまた凄かった。横浜駅では乗客の列が駅の外まで延々と続いていました。震災前までがいかに便利であったかをつくづく思い知らされました。
 写真の820編成は1981年4月に東急車輌で完成したものです。当初は3両編成でしたが、1983年2月に東急車輌で中間車3両を増備して6両編成となっております。

交通科学博物館DF5018

 DF50形ディーゼル機関車は1957年から63年にかけて138両が製造されました。かつてブルートレイン「富士」が西鹿児島まで走っていて、DF50形が日豊本線の非電化区間での牽引に活躍していたのが印象深いです。
 DF50形はディーゼルエンジンで発電して、モーターを駆動する電気式と呼ばれる方式を採用しています。出力100KWのMT46形電動機を6基搭載していました。その後国鉄のディーゼル機関車は液体式のDD51形・DD13形に移行しましたが、JR貨物の最新型DF200形は電気式になっていますね。
 DF50形は出力がそれほど大きくない上に外国の技術を導入し割高であったため、蒸気機関車の本格的な代替には国産技術のDD51形があてられました。
 写真の18号機は1958年に新三菱重工業で製作されたものです。大阪環状線の弁天町駅下にある交通科学博物館に保存されています。
【撮影:佐野次郎 1992.1.14】
※電力の供給状況を注視しながら、更新を再開いたします。

2011/03/13

東京都交通局7500形(7503号)

 11日の地震には幕張の職場で遭遇しました。電車も止まりましたので会社にとどまり、翌日電車が動いてから帰宅しました。帰宅してから報道で被災地の惨状を知り、言葉がありません。
 本日3月13日をもって東京都電7500形が営業運転を終了するそうです。不急不要の外出はできませんので、過去に撮影した画像をアップします。
 東京都電7500形は1962年に製造されてから、2011年まで約50年間走り続けたことになります。ワンマン化、車体更新と2度にわたって大きくスタイルを変更しました。
 写真の7503号は2009年6月に廃車となりました。写真は1992年のものですが、それほど現役を退く直前の姿とは変化がないですね。

2011/03/07

相模鉄道11000系(11001F)

 相模鉄道の最新型車両は2009年から製造されている11000系電車です。JR東日本のE233系電車をベースとした電車で、40両〈10両編成4本〉が在籍しております。
 E233系をベースにしているとはいうものの、前頭部については相鉄オリジナルデザインとなっております。車体断面に関してはE233系と同じ2.950mmで、側扉の窓ガラスはE233系と同じように角ばっています。
 主回路はIGBT-VVVFインバータ制御で、最高速度は120km/hとなっています。台車もE233系と同一のものですが、かつての独自路線を考えると相鉄の電車も変わったものだと思います。私鉄の車両は独自路線は影をひそめ標準化が進む傾向にあります。
 写真の11001Fは2009年5月に東急車輌で完成したもので、11000系の第一編成に相当します。11000系の導入を契機に新塗装が投入され、7000系を除く他形式も少しずつ塗り替えています。

2011/03/06

相模鉄道8000系(8712F)

 相模鉄道8000系は1990年から99年にかけて130両が製造された電車で、現在120両〈10両編成12本〉が在籍しています。相模鉄道では最多勢力を誇ります。
 車体はアルミ製ですが、1970年の新6000系以来久々に裾絞りの拡幅車体を採用しました。経済の好調を背景として、輸送力の増強が求められていた世相がうかがわれますね。またスピード感を強調したデザインは登場後20年を経た現在でもインパクトがあります。
 主回路はGTO-VVVFインバータ制御を採用しております。また新しい設備として乗客サービス、乗務員支援、保守支援の機能を持つ情報制御装置が取り入れられました。
 写真の8712Fは1998年3月に日立製作所で完成したのもので、8000系の9次車に相当します。新製当初からシングルアーム式パンタグラフを装備しています。