2012/01/08

横浜市電 麦田車庫跡地

JR根岸線石川町駅で降りて、元町商店街に向って歩くと数分で「本牧通り」と呼ばれるバス通りにぶつかります。根岸方面に向かってしばらく歩くと山手隧道というトンネルがあります。
「本牧通り」には、1970年まで横浜市電本牧線が走っており、トンネルを抜けた麦田町には市電の車庫が置かれておりました。本牧通りとJR根岸線の高架の間が市電の車庫だったというわけです。
現在この場所は清風荘と呼ばれるコミュニティセンターになっており、シニアの社交場として活用されています。本牧通りに面した場所に、市電車庫があったことを示す記念碑が置かれています。記念碑の下には軌道の敷石も置かれていますね。
私は1969年生まれなので、残念ながら横浜市電をリアルタイムで見た記憶はありません。しかし現在の第二山手隧道はもともと市電専用のトンネルで、一般道に改造する工事をしていたことを覚えています。第二山手隧道ができるまで、古くからある山手隧道が両通行でしたのも覚えていますね。
近所の銭湯の駐車場には、なぜか市電の古レールが1本無造作に置かれております。市電の廃止からはや40年を過ぎましたが、本牧には地下鉄は出来ていません。現在ブルーラインと呼ばれている横浜市営地下鉄には、関内から分岐して本牧に至る路線の計画もあったのですがね。ご存じの方も多いと思いますが、地下鉄関内駅のホームの上下で2段になっているのは計画の名残です。本牧方面と上永谷・戸塚方面を同一ホーム上で乗り換えできる構想だったというわけです。
【撮影:佐野次郎 上2009.811 下2004年頃】