主に昭和40年代、広島電鉄が経営合理化を図るために輸送力増強を図る過程で、割高な新車購入よりも中古車の譲受でしのいできたという事情があります。それにしても超ベテランの電車を動かすメンテナンスの技術も凄いですね。
さすがに21世紀に入ってからは、新型連節車の導入によりベテラン電車の整理も進んでいるようです。神戸・北九州からやってきた電車は、数も少なくなり出番も減少しているようです。それでも、もと大阪市電の750形・900形は比較的多く走っておりますね。
写真の763号は、1940年木南車輌で大阪市電1653号として完成したものです。撤水車の足回りを利用しているので、台車はブリル77E形を装備しています。前照灯の移設や、方向幕の大型化、冷房改造、Zパンタ化など多くの改造を受けていますが、車内の床は板張りのままです。
【撮影:佐野次郎 2013.9.11 広電本社前】