2018/11/27

東急池上・多摩川線7700系(7901F)

東急池上・多摩川線で使用されていた7700系7901Fが、11月26日に所属の雪ケ谷検車区から長津田車両工場まで回送されました。東急の車両としては廃車になったあと、養老鉄道に譲渡されるのでしょう。
7700系はご存じの通り、1962年から66年にかけて主に東横線の日比谷線直通用に製造された7000系電車を1987年から90年にかけてVVVFインバータ制御に改造してできた電車です。
2002年に編成替えに伴う余剰車が十和田観光電鉄に譲渡されたのち、2010年9月に7915Fが7000系の投入によって廃車となってから、編成単位での廃車が始まりました。最後の一本となった7901Fは11月24日にさよならイベントが実施され、池上線・多摩川線を走行しました。
7901Fは1966年10月に東急車輌で製造されたデハ7064、1964年3月に製造されたデハ7113・7114、1966年3月に製造されたデハ7045を1987年7月に7700系に改造したものです。3連化により余剰となった旧デハ7113のサハ7951は2001年11月に廃車となっています。
【撮影:佐野次郎 2013.1.1 御嶽山ー久が原間】

過去の記事から
東急池上・多摩川線7700系(7910F) クラシックスタイル
東急池上線・多摩川線7700系(7914F) 歌舞伎顔
東急池上・多摩川線7700系〈7915F〉 先頭車化改造車

2018/11/22

鮭のホイル焼き

11月22日は、いい夫婦の日ということであります。テレビ・ラジオなどでさまざまな夫婦のあり方やエピソードが取り上げられていたようです。まさに人それぞれ、夫婦の数だけそのあり方やエピソードがあるものだと思います。
私が結婚したのは2014年、既に40代半ばでしたが、食生活と趣味には大きな変化があったと思います。端的にいえば、規則正しい生活への回帰とお小遣い制による変化です。
食生活は、カレーに偏っていたところを魚が大幅に増え、バランスの良い食生活になりました。そしてお小遣い制により、鉄道書やカメラに関する備品の購入、撮影の交通費にも枠ができましたが、逆に鉄道書をよく読むようになったと思います。
料理はもともと好きでしたが、結婚後もちょくちょく作っています。写真の鮭のホイル焼きは我が家の定番料理の一つです。玉ねぎを敷いて、鮭に酒・コショー・バターをまぶして、きのこを和えます。気軽に美味しく健康的なおかずができあがります。

2018/11/18

小田急電鉄3000形(3271F)

小田急電鉄3000形は、長く活躍してきた「小田急顔」の2600形・4000形・5000形・5200形、初代千代田線直通用の9000形が置換えの時期を迎えたために導入された車両で、コスト削減と環境負荷の軽減を目指して2001年度から製造されています。
車体は軽量ステンレス製ですが、2600形以来の裾絞りをやめ、直線となりました。また前面は非貫通としています。車内は色調も明るく、出入口の内側もステンレスむきだしではなく化粧板が張られているので、寒々とした感じはありません。
制御装置は、IPM素子を用いたインバータ制御で、出力180kWの三相誘導電動機を駆動します。制動装置は電気指令式で、台車はボルスタレス式空気ばね台車(TS-1026/TS-1027)を装備しています。冷房装置は小田急でははじめて集中式を採用しました。
写真の3271Fは、2005年5月に川崎重工で完成したもので、3000形の5次車に相当します。3000形は2018年4月現在で、334両(10両編成6本、8両編成14本、6両編成27本)が在籍しています。
【撮影:佐野次郎 2018.11.6 百合ヶ丘ー読売ランド前間】

2018/11/17

小田急電鉄2000形(2051F)

小田急電鉄2000形電車は、各駅停車の8両編成化によって乗降時間の短縮と着席定員の増加を図るため、1994年度から2002年度にかけて72両(8両編成9本)が導入されました。1000形を基本としつつ、環境への影響を考えて改良を加えています。
車体は1000形と同様に軽量ステンレス製で、共通の部材を使用しています。出入口の幅は、運転台の直後を除いて1.600mmと広げられ、乗降時間の短縮に配慮しています。また新製当初から先頭車の車端部に車いす用のスペースを設けています。
制御装置は、IGBT素子を用いたVVVFインバータ制御で、主電動機は出力175kWの三相誘導電動機を装備しています。小田急の一般車では初めて電気指令式空気ブレーキを備え、台車はボルスタレス式空気バネ台車(SS143/SS043)を装備しました。
写真の2051Fは、1995年1月に日本車輌で完成したもので、2000形の1次車に相当します。2009年2月には種別・行先表示器をフルカラーLED式に換装しています。当初は窓にカーテンがありましたが、遮光ガラスに換装されたために撤去されました。
【撮影:佐野次郎 2018.11.6 百合ヶ丘ー読売ランド前間】

2018/11/11

小田急電鉄1000形(1055F)

小田急電鉄1000形は、1987年度から92年度までに160両(4連19本・6連6本・8連1本・10連4本)が、各停の8連化と9000形による千代田線直通運転代替を目的として製造されました。
車体は軽量構造のオールステンレス製となり、車体幅は千代田線の限界に準拠しつつ裾絞り形としています。窓配置は8000形と同様で、戸袋窓と妻窓を設けています。車内の配色は、8000形の後期製造車から採用された暖色系としています。
制御装置はGTOサイリスタによるVVVFインバータ制御で、主電動機は出力175kWの三相誘導電動機を装備しています。台車は空気バネ台車(FS534/FS034)を装備し、冷房装置は集約分散式を採用しました。
写真の1055Fは、1988年2月に日本車輌で完成したもので、4連の1次車に相当します。1000形は現在更新修繕が行われ、車内設備のリニューアルと制御装置の更新が行われています。更新修繕が行われた編成は、行先表示もオリジナルスタイルの幕式からLED方式へ換装されています。
【撮影:佐野次郎 2018.11.6 百合ヶ丘ー読売ランド前間】

2018/11/10

小田急電鉄8000形(8064F)

小田急電鉄8000形は、1982年度から87年度にかけて160両(6連・4連各16本)が省エネルギーと保守の容易さ、長寿命をめざして製造されたものです。小田急の通勤電車では唯一全面に塗装を施している形式となっています。
8000形の車体は普通鋼製ですが、長寿命化を目的として屋根板・床板はステンレス製としています。側窓は一段下降式ですが、雨水の侵入を防ぐため、下部の水受けをアルミ製の一体構造にする工夫がされています。
制御装置は界磁チョッパ制御を採用し、安定した回生ブレーキ力を得るために電空演算ブレーキを採用しました。現在では8251Fと8255Fの6連2本を除いて、制御装置はVVVFインバータ制御に換装され、制動装置は電気指令式に変更されています。
写真の8064Fは1987年2月に東急車輌で完成したもので、4連の4次車に相当します。2009年7月に小田急車両工業で、車体修理と制御装置の更新工事を完了しています。小田急では最古参である8000形の後継車両も近いうちに具体化していくのでしょうか?
【撮影:佐野次郎 2018.11.6 百合ヶ丘ー読売ランド前間】

2018/11/04

地方私鉄1960年代の回想

少子高齢化の進行と、東京一極集中と表裏一体となっている地方の人口減少により、ローカル線の経営環境は厳しさを増す一方です。廃線となる路線もありますし、JR北海道のように会社自体の苦境が伝えられるところも出てきました。
今から約半世紀をさかのぼる1960年代には、現在では考えられないようなところに多くの地方私鉄が走っていました。この上下巻の写真集には、当時の地方鉄道の姿がしっかりと記録されています。車両だけでなく背景が多く記録されているのがいいです。
自動車の普及により、これらの地方鉄道のほとんどは姿を消してしまいましたが、貴重な記録を写真集として手にできることはうれしいことです。まさに鉄道書の醍醐味を味わえる写真集だと思います。
これからの日本の鉄道は、リニアや新幹線、通勤電車、LRTなどが主役として進化していくことになるでしょう。自動車については、内燃機関から電気へ、個人所有からシェアリングへと革命的な変貌を遂げていくのかもしれませんね。