2019/04/15

尾久客車区の記憶

宇都宮線・高崎線の上野から数えて次の駅は尾久駅です。尾久駅に隣接して広大な留置線が展開していますが、2015年3月に上野東京ラインが開業してからは、主に通勤電車の留置に利用されています。
もともとここは尾久客車区といって、長らくブルートレインの基地として使用されていました。上野を起点に、東北・北陸方面に向かう寝台特急・急行用の客車や、12系・14系座席車が波動輸送用に多数配置されておりました。
JRになってから青函トンネルを通って札幌に直通する「北斗星」の運転開始や、「北陸」への個室寝台車の導入により、新たな展望が開けるかと思いましたが、やはり長距離移動の主役は新幹線や航空機に移っていきました。
それでも「北陸」は、2010年3月まで運行が続けられました。長く続いたほうでしょう。現在は上野東京ラインの開業で尾久を通勤電車用の基地として活用できることから、品川の再開発が可能になり、姿を変えてJR東日本の経営に貢献することになりますね。
【撮影:佐野次郎 1984年頃】