2023/05/31

E235系1000番代(クラF-11編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。山手線用のE235系を基本としていますが、2階建てグリーン車を組み込んでいること、側扉に半自動スイッチを設けていることや分割・併合を行うため先頭車に電気連結器を備えていることなどが特徴です。
車体は軽量ステンレス製でsustina構体を採用しています。総武快速線での激しい混雑を反映して普通車の腰掛はロングシートに統一されました。ちなみにM2車屋根上の箱は何だろうかと思っていましたが、これは床下に収まらない元空気タンクとなっています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737/AU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-11編成は2021年5月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ横浜事業所)で完成したものです。E235系1000番代は最終的に745両(11両編成51本・4両編成46本)を導入する計画になっています。

2023/05/30

E217系(クラY-29編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。長年過酷な運用をこなしてきましたが、現在は着実にE235系1000番代への置換えが進んでいます。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-29編成は1997年12月に川崎重工で完成したものです。2008年11月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2018年7月にホームドア対応工事を完了しています。

2023/05/29

東急電鉄5080系(5190F)

田園都市線用の5000系に続いて目黒線用の5080系が2003年に登場しました。2008年までに60両(6両編成10本)が製造されました。6両編成で3M3T、目黒線ではワンマン運転を行うためATOを装備しています。
側面窓上部の帯は目黒線を示すネイビーブルーとなっています。腰掛は柄を5000系と同じとしてピンク色基調にしています。側面の行先表示はフルカラーLEDとなり、車内案内表示は5050系などと同様に液晶ディスプレイによるTIPを採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF065-A0/B0、主電動機は出力190kWのTKM-99,補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-D2です。台車はTS-1019A/TS-1020A、集電装置はPT-7108D、冷房装置はCU708C/HRB504-2を装備しています。
写真の5190Fは2008年7月に東急車輌で完成したもので、目黒線の日吉延長に備えて増備されました。側窓窓ガラスの二重化・化粧板内張などの仕様変更が行われました。また2022年5月に相鉄線直通に備えて中間車2両を増結して8両編成化されました。1両が新製、1両が6000系からの編入改造車です。

2023/05/28

E257系2000番代(オオNA12編成)

東海道線の特急「踊り子」に長らく使用していた185系の置換えには、中央本線の特急「あずさ」「かいじ」に使用されていたE257系特急形電車が充当されることになりました。あわせて「湘南ライナー」も特急「湘南」として運行されるようになりました。
車体のカラーを伊豆の空と海の色をイメージしたペニンシュラブルーを基調としたデザインに変更しています。座席モケットも同様にペニンシュラブルー基調に変更しました。また着席利用を円滑にするためE657系・E353系と同様の座席管理システムを導入しています。
制御装置はPWM-VVVFインバータ制御のSC119/SC118、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64/TR249系、集電装置はPS36、冷房装置はAU302、車両情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のオオNA12編成は、2002年8月に近畿車両で完成し、モトM115編成として松本車両センターに新製配置されたものです。2020年10月に長野総合車両センターで東海道線向けの転用改造と機器更新を完了し、大宮総合車両センターに転属しました。

2023/05/27

小田急電鉄8000形(8058F)

8000形は1982年度から1987年度にかけて7次にわたって160両(6両編成・4両編成各16本)が製造されたもので、小田急の通勤車では唯一の普通鋼製の車両となっています。従ってケープアイボリーとロイヤルブルー帯の標準カラーを保つ車両でもあります。
車体修理に際して腰掛はセミバケット化され、握り棒によって区分されています。側窓がUVカットガラスに換装され、カーテンを廃止しています。車内案内表示装置は昨今の車両のようなLCD式ではなく、一世代前の設備であるドットLEDスクロール式を千鳥状に配置しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115A、主電動機は出力190kWのMB-5123-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV095-H1です。台車はFS516B/FS016、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU195Bを装備しております。
写真の8058Fは1985年11月に日本車両で完成したもので、8000形の5次車に相当します。2011年4月に車体修理と機器更新を完了しております。8000形の車体修理・機器更新は2002年度から2013年度の長期間に渡って行われました。

2023/05/26

東京地下鉄18000系(18108F)

18000系は半蔵門線で約40年間使用してきた8000系190両(10両編成19本)の代替を目的として2021年に導入されたものです。半蔵門線では08系以来約18年ぶりの新型車両となります。設計工数低減のため有楽町・副都心線用17000系と共通化した部分もあります。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体を採用しています。袖仕切・荷棚・車内貫通路に強化ガラスを採用して見通しを良くしているのは近年の新型車両に共通する仕様です。実際に乗車してみると17000系の室内をパープル系の配色にしたという印象です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-214-15V336、主電送機は出力205KWの永久磁石同期電動機、補助電源装置はSiC-SIVです。台車はFS-781形、集電装置はシングルアーム式パンタグラフ、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の18108Fは2022年7月に日立製作所で完成したものです。18000系は2021年8月に営業運転を開始しました。2025年度中に8000系の代替を完了する予定です。2023年度の増備車も入線しておりますので、計画通りに増備が進んでいるという印象です。

2023/05/25

東京地下鉄17000系(17105F)

東京地下鉄17000系は、7000系の代替を目的として導入された車両です。有楽町・副都心線用としては10000系以来約15年ぶりの新型車両となりました。新しい技術の導入やバリアフリー・セキュリティの進化など進展している様子が伺えます。
車内の貫通扉と荷物棚に強化ガラスを用いて、広がりを感じられる造作となっているのは10000系と同様です。袖仕切りはシンプルな形状となり、モノトーンでまとめられています。腰掛の背ずりと吊手にはラインカラーを用い、床と腰掛座面は濃い色としております。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-214-15V335、主電動機は出力205kWの永久磁石同期電動機MM-S5C、補助電源装置はSiC-SIVのNC-GAT240Dです。台車はFS781、集電装置はPT7174-B、冷房装置はCU7627を装備しています。
写真の17105Fは2021年3月に日立製作所で完成したものです。10両編成6本が前半の増備となり、8両編成15本が後半の増備となりました。8両編成は副都心線専用ですが、10両編成は有楽町線と共用となるため、8両編成に比べて東横線で見る機会はぐっと少なくなります。

2023/05/24

東京地下鉄9000系(9105F)

9000系は1991年の南北線駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入された車両です。営団地下鉄(当時)としては初めてのVVVFインバータ制御車です。路線の延長や乗入れ区間の拡大などにより増備された車両では仕様の変更が行われました。
車体はアルミ製で、南北線では当初からホームドアを導入しており、ワンマン運転を行うためにATO装置などの機器の搭載場所が必要で乗務員室の奥行きが深いのが特徴です。大規模改修後の室内の配色は5次車に準じ、袖仕切りも大型化し17インチLCDによる案内表示器も装備しています。
更新後の制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-238-15V-293、主電動機は出力225kWのMM-HEI7、補助電源装置はSIVのNC-GAT240Bです。台車はSS122/SS022、集電装置はPT-4315S改、冷房装置はCU7619を装備しています。
写真の9105Fは9105~9305.9805の4両が1991年7月、9605.9705が1991年8月にいずれも川崎重工で完成したもので、9000系の1次車に相当します。1999年に東急目黒線乗入れ対応工事、2001年に埼玉高速鉄道乗入れ対応工事、2016年5月に大規模改修と制御装置更新を完了しています。

2023/05/23

E235系(トウ04編成)

E235系はJR東日本がE233系の次の世代の通勤型車両として導入したものです。まずE231系500番代の代替として山手線に投入されました。まず2015年3月に量産先行車のトウ01編成が完成し、営業運転での使用結果を踏まえて2017年4月から2019年12月にかけて量産車49編成が製造されました。
車体は軽量ステンレス製でsustinaシリーズ初の量産型となりました。ラインカラーのウグイス色はホームドアの整備を反映してドアに着色されています。デジタルサイネージとして各扉上に17インチ、窓上および妻上部に21.5インチの表示器を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC104/SC105、主電動機は出力140kWの全閉式外扇型MT79、補助電源装置は待機二重系IGBT-SIVのSC106/107です。台車はボルスタレス台車DT80/TR264系/TR255、集電装置はPS33G、冷房装置はAU737系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のトウ04編成は2017年5月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。10号車のサハE235-501も新製車で、E231系500番代からの転用はなく、全車が新製車で統一されています。2017年5月に営業運転を開始しました。

2023/05/22

E235系1000番代(クラF-25編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。E217系と同じく4扉・近郊タイプの車両ですが、先頭車は当初から完全な非貫通タイプとなっています。
車体は軽量ステンレス製ですが、雨樋の突起がなくなり側面は非常にすっきりとした印象です。普通車の全車の腰掛がロングシートとなりました。山手線用のE235系とは座席や床のカラーが異なり、袖仕切の形状が変更されています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80系/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置は普通車がAU737系・グリーン車がAU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-25編成は2023年4月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ1月に横浜事業所)で完成したものです。E235系1000番代は基本編成が25本まで増備も進みました。半数強の置換えまでが完了したということになります。

2023/05/21

E257系5500番代(オオOM-51編成)

E257系5500番代は、房総方面の特急列車輸送体系見直しによって運用に余裕の生じていたE257系500番代のうち4編成を波動輸送用に転用したものです。同時期に特急「踊り子」の修善寺編成の185系置換え用として4編成がE257系2500番代に改造されています。
5500番代のカラーリングは爽やかさや環境などをイメージできるグリーン系に変更されております。2500番代とは異なり、座席モケットのデザイン変更は行わず、新着席サービスの導入や座席コンセントの設置を行っておりません。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC119/SC118、主電動機は出力145kWのMT72B、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64B・TR249D/E、集電装置はPS37、冷房装置はAU302、車両情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のOM-51編成は2004年9月に近畿車輌で完成し、マリNB08編成として幕張車両センターに新製配置されたものです。2021年8月に秋田総合車両センターで機器更新・転用改造を完了し、大宮総合車両センターに転属しました。2023年3月のダイヤ改正から波動輸送に加え、高崎線方面の特急「草津・四万」にも使用されています。

2023/05/20

小田急電鉄3000形(3256F)

小田急電鉄3000形は2001年度に1次車24両(6両編成4本)を導入しましたが、2002年度に導入された2次車から「通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン」に準拠して仕様が変更されました。
車体は側扉幅を1.300mm、側扉間3.520mmに寸法を改め、小田急の通勤型電車では初めて戸袋窓を廃止しました。客室内部については、腰掛を片持ち式のバケットタイプとしています。あわせて袖仕切を大型タイプに変更しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-196-15V96、主電動機は出力180kWのMB-5092-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV126-G0です。台車はTS-1026/TS-1027、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU705を装備しています。
写真の3256Fは2003年2月に東急車輌で完成したもので、3000形の2次車に相当します。3次車では走行機器の見直しやTIOSの導入が行われましたので、2次車の機器は1次車に準じています。ちなみに急行藤沢行も現在ではあまり見かけないものです。

2023/05/19

東京都交通局5500形(5522編成)

東京都交通局5500形は浅草線で使用している5300形の更新を目的として導入されたものです。都営浅草線の開業60周年、東京オリンピック・パラリンピック開催を節目とした「浅草線リニューアル・プロジェクト」によりデザインを一新した車両でもあります。
車体は軽量ステンレス構体を採用しています。客室設備についてはユニバーサルデザインの考えを多く取り入れています。座席幅は一人当たりの幅を475mm確保しています。江戸切子をモチーフにした模様入りガラスを採用した袖仕切りも個性的です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-1B、主電動機は出力155kWのTIM-1B、補助電源装置はSIVのCDA173です。台車はT-1D/T-1E、集電装置はPT7180-A、冷房装置はTCL-1E、車両情報制御装置INTEROSを装備しています。
写真の5522編成は2021年1月に総合車両製作所で完成したものです。27編成と大所帯ですので、京浜急行線の品川ー羽田空港間では頻繁に見ることのできる電車です。同様に京成押上線でもかなりの走行頻度となります。

2023/05/18

東京都交通局5300形(5325編成)

都営浅草線の5300形電車は1991年3月の北総開発鉄道との相互直通運転開始を契機として導入された車両です。京急1500形や京成3700形と同様に浅草線を走る電車としては、第二世代の電車ということになります。
車体はアルミ合金製で全面に塗装を施しており、かつ丸みを帯びたデザインになっています。前面のブラックマスクがアクセントとなっています。5000形に比較すると洗練されたスタイルとなり、時代の空気も反映されているようにも感じます。
制御装置はGTO-VVVFインバータのTINV-1、主電動機は出力165kWのTDK6115-A、補助電源装置はD-Dコンバータです。台車はボルスタ付空気ばね台車のKD302/KD302A、冷房装置はTCL-1Aを装備しています。
写真の5325編成は、1995年6月に日立製作所で完成したものです。比較的後期に製造されたグループの特徴として、スカートが大型になっています。2018年10月に廃車となりました。後継となった5500形の増備が完了したあとも5320編成1本が残りましたが、2023年2月に営業運転を終了しました。

2023/05/17

小田急電鉄3000形(3272F)

小田急電鉄の一般車の中で、もっとも利用する機会が多い車両はやはり3000形ということになります。在籍両数も346両と突出して多く、次ぐ多数派は4000形の160両となっています。編成も6両・8両・10両とがあります。また6両には他系列4両との併結で10両になることもあります。
3000形の車体はストレート形状で、2次車からは戸袋窓がありません。3次車以降はスカートの形状が異なります。腰掛は片持ち式のバケットシートで、袖仕切りは大型のものを備えています。各側扉上にはLCD式の車内案内表示装置を装備しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115/MAP-198-15V116、主電動機は出力190kWのMB-5102-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-E0です。台車はTS-1026/TS-1027、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU710、列車情報管理システムTIOSを装備しています。
写真の3272Fは2005年5月に川崎重工で完成したもので、3000形の5次車に相当します。2022年3月のダイヤ改正で江ノ島線の各停は藤沢駅で系統分割されるようになったので、写真のような片瀬江ノ島行の各停は同一場所では撮影できないものと思われます。

2023/05/16

相模鉄道10000系(10704F)

相模鉄道10000系は2100系と6000系の置換えを目的として2002年に導入されたもので、基本的なシステム・メカニズムはJR東日本のE231系とほぼ同じとなっています。主要の更新時期に差し掛かっておりますが、10702F・10703Fは機器更新時点では塗装のYNB化が行われませんでした。4本目の更新となる10704Fで再び、10701Fと同様に塗装のYNB化が機器更新と合わせて行われました。
10000系の車体は相鉄では初めてステンレス製となりました。前面はFRP製です。座席はE231系とほぼ同じ、片持ち式のバケットシートを採用しています。床面の高さは9000系に比べて25mm低くなり、その分ホームとの段差が縮小しています。
更新後の制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC1113-G1、補助電源装置はIGBT-SIVのSVH210S3Aです。台車はST-DT-61G/ST-TR246M・P/ST-TR246N、冷房装置はST-AU725A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真の10704Fは、2004年3月に東急車輌とJR東日本新津車両製作所で完成したもので、10000系の3次車に相当します。かしわ台車両センターで2023年4月に機器更新とYNB化を行ったのち、営業運転に復帰しました。機器更新のかしわ台車両センターでの施工は10704Fが最初となりました。

2023/05/15

相模鉄道21000系(21102F)

2023年3月18日に相模鉄道・東急電鉄の新横浜線が開業し、ダイヤ改正が行われました。相鉄から見ると、本線から目黒線・都営三田線、いずみ野線から東横線・東京メトロ副都心線方面に向かう形となります。
相鉄線内では新たに横浜ー西谷間の各停が新設されました。基本的に横浜ー海老名間の特急の続行運転のように見受けられます。また東急車を使用して、相鉄線内で運転を完結する列車が見られるのも大きく変化したところです。
反面以前は運転の主軸となっていた急行の運転は休止扱いとなりました。かつては横浜ー海老名間が急行、横浜ーいずみ野間が各停で二俣川で乗り換えできるというシンプルな運転体系でしたが、現在では当時と比較にならない複雑なネットワークを構成しています。
写真の21102Fは、2021年7月に日立製作所で完成したものです。前面に「祝開業 相鉄・東急新横浜線」の文字と、相鉄のマスコット「そうにゃん」・東急のマスコット「のるるん」の装飾がされています。

2023/05/14

東京地下鉄17000系(17186F)

有楽町線・副都市線では7000系180両(10両編成6本・副都心線のみ8両編成15本)を大規模改修のうえ、継続して使用してきましたが、より高品質な輸送サービスを提供することを目指して17000系に代替することになりました。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体です。運転台にはモニタ表示器3面を備えており、左が計器類、中央がTISモニタ、右が予備となります。室内の配色はモノトーンを基調としており、背ずりや吊手にラインカラーを用い、床と腰掛の座面は濃い色で構成しています。
制御装置はSiC素子適用VVVFインバータ制御のVFI-HR4420E、主電動機は出力205kWのMM-S5C、補助電源装置はSiC素子適用SIVのNC-GAT240Dです。台車はボルスタつきモノリンク台車FS781、集電装置はPT7174-B、冷房装置はCU7627を装備しています。
写真の17186Fは2021年9月に近畿車両で完成したものです。17000系は2022年5月に最終編成となる17195Fが営業運転を開始し、長期間使用した7000系の代替が完了しました。8両編成は後半の投入となり、2021年5月の搬入開始以来、ハイペースでの置換え完了となりました。

2023/05/13

209系2000番代(マリC405編成)

209系2000番代は、千葉以東のローカル用に使用していた113系の老朽化が進んでいたため、京浜東北・根岸線へのE233系1000番代投入により捻出された209系の主要機器を更新・転用改造を施したものです。空気式戸閉装置装備車が2000番代、電気式戸閉装置装備車が2100番代の車号を与えられています。
改造に際して、スカート大型化、行先表示・運行表示器のLED化が行われました。また先頭車の側扉間の腰掛はE217系やE233系近郊タイプと同様のセミクロスシートに変更されました。識別帯の色は青と黄色に変更されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88A、主電動機は出力95kWのMT68A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC92です。台車はDT61/TR246U、集電装置はPS28A、冷房装置はAU720A、制御伝送装置はMON19を装備しています。
写真のC405編成はTc20+MM´147+Tc´20を2009年7月に大宮総合車両センターで転用改造したものです。両先頭車は浦和電車区の旧19編成、中間車は浦和電車区の旧72編成から転用したもので、全車2100番代となっています。2022年2月にホームドア対応工事を完了しています。

2023/05/12

EH200形(13号)

EH200形直流電気機関車は、中央本線や上越線など急勾配が連続する路線における貨物列車牽引用として導入されたものです。またEF64形基本番代を代替する機関車でもあります。2001年に試作車が製造され、2003年から2011年にかけて量産車24両が製造されました。
車体は箱型両運転台構造で、中央で2車体に分割されます。車体長は25mとなっています。車体には「ECO-POWER BLUETHUNDER」の愛称名が表示されています。JR貨物の新形式機関車には一般公募による愛称名の募集が行われております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の13号機は2007年2月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。根岸線を走る貨物列車ではEF210形と並んでよく使用されています。2車体連接のEHクラスのEH200形は単機で回送する姿からも、なかなかの貫禄を感じます。

2023/05/11

E235系1000番代(クラF-04編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。山手線用のE235系を基本としていますが、座席や床のカラーが異なり袖仕切りの形状も変更されています。
E235系の特徴であるデジタルサイネージですが、1000番代では側扉上のディスプレイも21インチに大型化されています。側扉上にLCDディスプレイがある電車はかなり増えていますが、座席の上や車内貫通扉の上にまである車両はまだ珍しいのではないでしょうか。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737/AU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-04編成は2020年10月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ横浜事業所)で完成したものです。基本編成の東京寄り先頭車にも電気連結器を装備していますが、これは初期の編成のみの装備となっています。

2023/05/10

209系(ウラ63編成)

209系は103系など大量に製造された通勤形電車の世代交代を図るため、メンテナンスフリー、重量・新造価格の低減、寿命の適正化等を追求とした次世代車両として開発されたものです。901系として試作3編成が製作され、比較・検討ののち、1993年2月から1997年10月まで9次にわたり792両が製造されました。
車体は軽量ステンレス製で、プレス加工部材を多用して軽量化が図られました。客室は内張、天井パネルはモジュール化した合成樹脂成形品・化粧パネルを使用しました。座席は片持ち式とし、側窓は大型の固定窓を採用しています。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のSC41A、主電動機は出力95kWのMT68、補助電源装置はGTO-SIVのSC37・SC37Aです。台車はDT61/TR246、集電装置はPS28A、冷房装置は4扉車がAU720A・6扉車がAU722Aです。
写真のウラ63編成は1997年2月に新津車両製作所で完成したものです。4両が2011年6月に長野総合車両センターで房総地区用のマリC440編成に転用改造され、2両が2011年8月にマリC439編成に転用改造されました。転用対象外の4両は2009年11月に廃車となりました。

2023/05/09

北総鉄道7800形(7828編成)

北総鉄道7800形は京成電鉄3700形をリースという形態で借り入れているものです。新車の導入に比べて設備投資の負担が軽く、自社発注の7300形が3700形を基本としているので取り扱い上もメリットが大きいのではないかと思います。
車体は軽量ステンレス製で、前面貫通路を車掌台側に寄せて非対称とし、隅の部分には丸みを持たせて柔らかさをだしています。車内は暖色系の配色を採用し、明るさを強調しています。また新しいサービスとして、各側扉上に車内電光案内表示を装備し、ラジオ受信用の車内アンテナを設置しています。
制御装置はGTO-VVVFインバータのRG633A-M、主電動機は出力130kWのKMM6170、補助電源装置はDC-DCコンバータ・インバータ方式のCOV019Cです。台車はFS547/FS047、冷房装置は18.000kcal/hの能力を持つCU716/RPU6006を1両につき2台装備しています。
写真の7828編成は、2018年2月から京成電鉄3700形の3778編成を借り入れているものです。3778編成は1996年3月に東急車輛で完成したもので、3700形の3次車に相当します。北総鉄道では京成から過去にも車両のリースを受けています。

過去の記事から
北総鉄道7260形(7268編成)

2023/05/08

千葉ニュータウン鉄道9200形(9201編成)

千葉ニュータウン鉄道9200形は、住宅都市整備公団(当時)が製作した9000形の老朽置換え用として1編成を導入したものです。北総鉄道7500形と同様に京成グループの標準車両である京成3000形をベースとしており、京成電鉄3000形8次車と同一設計となっています。
車体はステンレス製で、外板カラー帯は9100形と同様に空色とレモンイエローの2色を使用しています。室内は明るい暖色系を基調にして配色しています。また側扉上に15インチLCDによる車内案内表示装置を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のATR-H8125-RG681A、主電動機は出力125kWのTDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-B1です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT7131-B、冷房装置はCU718を装備しています。
写真の9201編成は、2013年2月に日本車両で完成したものです。9000形は2編成が在籍していましたが、9200形の新造は1編成のみで、もう1編成の代替は京成電鉄3700形(3738F)を2017年3月に仕様変更した9800形によって行われました。

過去の記事から
千葉ニュータウン鉄道9000形(9018編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/05/90009011.html
千葉ニユータウン鉄道9100形(9118編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/05/91009118.html
千葉ニュータウン鉄道9800形(9808編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2020/01/98009808.html
北総鉄道7500形(7502編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2022/09/75007502.html

2023/05/07

211系3000番代(マリ508編成)

現在新型E131系電車の投入により注目を集めている千葉以東のローカル輸送ですが、2006年4月の段階では113系電車に統一されていました。2005年度から2006年度にかけてE231系増備によって捻出された国府津車両センターの113系によって、113系の経年車の置換えが行われました。
2006年度には高崎車両センターに配置されていた211系の基本編成にグリーン車が組み込まれたことによって、211系3000番台の5両編成が捻出されました。この211系14本によって113系6両編成の一部が置き換えられました。転入に際してカラー帯が湘南色から変更されました。
2008年度には、京浜東北・根岸線にE233系1000番台を投入することで捻出される209系0番台780両のうち324両を2000番台・2100番台に改造し、千葉以東のローカル輸送はすべて209系化する計画に変更となり、211系の千葉以東での活躍は6~7年で終焉を迎えることになりました。
写真のマリ508編成は、1989年8月に川崎重工で完成し、新前橋電車区に新製配置されたものです。2006年10月に幕張車両センターに転属し、マリ403編成となりました。2008年9月に霜取り用パンタを増設し、マリ508編成となりました。2013年10月には3両化されて長野総合車両センターに転属してナノN338編成となり、115系の代替に充当されました。

2023/05/06

211系(チタN57編成)

211系近郊形電車は、東海道線の111系の代替と東北・高崎線の輸送力増強を目的として1985年に導入されたものです。東海道線用の211系は田町電車区に新製配置されましたが、2011年11月から2012年4月にかけて田町車両センターにE233系3000番代が投入されて置換えが完了しました。
211系の車体は軽量ステンレス製で、車体幅は2.950mmとしました。業務用スペースを見直して、客室スペースを拡げています。腰掛は新規設計となり、クロスシート・ロングシートともにバケットシートタイプとし、座り心地の改善を図りました。
制御方式は直並列組み合わせ抵抗制御、界磁添加励磁制御、回生ブレーキ付きで、主制御器はCS57A、主電動機は出力120kWのMT61です。台車はDT50B/TR235B、冷房装置はAU75Gを装備していました。
写真のチタN57編成は1990年10月に川崎重工で完成したものです。2000番代の車号を持つ5両の付属編成です。付属編成普通車の腰掛は全車ロングシートでした。2013年5月に長野総合車両センターで廃車・解体となりました。

2023/05/05

京成電鉄3100形(3156編成)

3100形は京成電鉄では約16年ぶりとなる新形車両で、2019年10月のダイヤ改正から営業運転を開始しました。京成グループの新たな標準車両として新京成電鉄と共同で設計されたもので、成田スカイアクセス専用車両の50番代が導入されました。
車体はステンレス製で先頭形状は、絞り・折りを取れ入れ急行灯・尾灯も車体上部から続くラインに合わせたシャープなデザインです。客室内にはハイバック形シートや京成では初の導入となるプラズマクラスターを採用しています。また座席の一部を跳ね上げ、大型スーツケースを置くことも可能です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のRG-6045-A-M、主電動機は出力140kWのTDK6071-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV192-E0です。台車はFS-583M/FS-583T、集電装置はPT-7131-D、冷房装置はCU718Aを装備しています。
写真の3156編成は、2021年9月に総合車両製作所で完成したものです。3155・3156編成の投入によって3100形は6編成となり、3050形2編成が本線系に転用され、車体外部の帯も3000形標準のデザインに変更されています。

2023/05/04

京成電鉄3000形(3028編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのMB-5100-A/TDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3028編成は2014年2月に日本車両で完成したもので、3000形の9次車に相当します。3000形は2021年4月現在で278両が在籍し、京成電鉄の車両の中では最多勢力となっております。

2023/05/03

E217系(クラY-30編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。朝夕ラッシュ時の混雑緩和を最重要視し、近郊形普通車としては初の4扉構造を採用しました。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-30編成は1998年1月に東急車輌で完成したものです。2009年1月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2018年5月にホームドア対応工事を完了しています。

2023/05/02

東京都交通局6500形(6502編成)

都営三田線では、1993年から2000年にかけて導入された6300形6両編成を使用してきました。相互直通運転先である東急目黒線を含め沿線地域の開発が進んでいるため、混雑緩和を目的として8両編成化を行うことになりました。そこで環境の多様化に対応し、質の高いサービスを提供できる新形車両として導入されたのが6500形です。
外装のデザインは、先頭部も含めてシンプルな箱形とし、また行先表示器や前照灯に関しても視覚的なノイズとなる要素を極力抑えた造作となっています。客室設備もシンプルな造形でまとめられガラスを多用した見通しの良い空間になっています。また扉間の腰掛を6人掛けにしたことにより、余裕のあるレイアウトになっています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-6B、主電動機は出力170kWのMB-5188-A、補助電源装置はTSIV-6Bです。台車はT-6C/T-6D、集電装置はPT7601-A、冷房装置はTCL-6F、車両情報制御装置TCMSを装備しています。
写真の6501編成は2021年4月に近畿車両で完成したものです。6500形1次車は104両(8両編成13本)が導入されました。6500形は2022年5月に営業運転を開始しました。鉄道誌やネットなど各種媒体で間接的に見るよりも、実際に走る姿を見る方がデザインの魅力がストレートに伝わる車両だと思います。

2023/05/01

東京都交通局6300形(6320編成)

東京都交通局では、2000年9月に三田線の三田ー白金高輪間を延長し、営団(当時)南北線・東京目黒線との相互直通運転を開始するにあたって、ワンマン運転に新製当初から対応した6300形3次車144両(6両編成24本)を導入しました。
車体は基本的に1・2次車と共通だが。スカート形状を変更しています。客室内は低コスト化を目的として、クロスシートの廃止。床敷物・カーテンの単色化、袖仕切りの簡易形状化、側扉内張の化粧板廃止などが行われました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-6A、主電動機は出力180kWのTIM-6A、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-6Aです。台車はT-6A/T-6B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL6Cを装備しています。
写真の6320編成は1999年8月に川崎重工で完成したもので、6300形の3次車に相当します。3次車は1999年6月から2000年8月にかけて営業運転に投入され、開業以来三田線の主力として活躍していた6000形が全廃されました。