2012/11/28

東武鉄道50070系(51076F)

現在東上線の電車は一部が和光市から有楽町線・副都心線に乗り入れておりますが、来年の3月には副都心線が東急東横線・みなとみらい線への相互直通運転を開始しますので、東上線も副都心線を介して一部の列車が横浜方面まで直通することになります。
工事も大詰めにさしかかると同時に乗務員訓練も進められていて、東京メトロの電車が東横線を走ったり、逆に東急の電車が東武線を走ったりもしております。
東武鉄道でも、直通運転拡大の準備として2011年度に50070系電車を2編成増備しました。これで東上線の地下鉄乗入れ用電車は9000系・9050系とあわせて10両編成16本という体制になりました。ただし東上線は池袋をターミナルとしていますので、主役は池袋口であり続けるでしょう。
写真の51076Fは2011年11月に日立製作所で完成したものです。2008年度以来の増備となり、側窓の一部を開閉可能とし、屋上の非常用換気扇を省略しました。この仕様変更は近年の50000系シリーズに共通で行われているものです。

2012/11/26

東武鉄道50000系(51004F)

東上線用の50000系電車は、2005年に51002Fが製造されてからしばらく新製が途絶えておりましたが、8000系の代替を目的として2010年から4年ぶりに新製が再開されました。
側窓が2連ユニット化され、扉間については開閉可能となりました。そのため、従来の車両ではクーラーに隣接して設置されていた換気装置が廃止されました。
その他、腰掛の座り心地の改善やバリアフリーの仕様変更、防護無線や運転記録関連の機器増設などの仕様変更が行われました。
写真の51004Fは、2010年2月に日立製作所で完成したものです。50000系としては3次車に相当します。撮影時には、京急の羽田空港アクセス改善を目的としたダイヤ改正の広告を掲示して営業運転に就いておりました。

2012/11/25

東武鉄道50000系(51001F)

東武鉄道の通勤型電車としては最新のグループにあたる50000系電車は、半蔵門線直通用50050系・副都心線直通用50070系・TJライナー用50090系といった派生形式を加えると既に400両に達し、一大勢力を形成しています。
アルミ合金の美しさを活かしたスマートなデザインで、東武電車のイメージアップに貢献しているのではないでしょうか?アクセントカラーはオレンジになっていますね。
8000系はブルー、10000系・20000系・30000系ではマルーン、50000系ではオレンジと東武鉄道の通勤電車のカラーは統一されておりません。近く登場する野田線用の新車60000系ではブルーがアクセントカラーになるそうです。
写真の51001Fは、2004年11月に日立製作所で完成したものです。50000系列の記念すべきトップナンバーの電車ということになります。

2012/11/24

東武鉄道10030系(11642F)

東武鉄道の10000系電車は、1983年に8000系の後継形として登場し、1988年から10030系に移行して1996年までに486両が製造されました。2008年度から一部車両に内装の更新や空調装置の改良を中心としたリニューアル工事が行われています。
10030系のリニューアル車では、腰掛の枠は従来のものを利用していますが、腰掛を新しくして新形電車と同じようなバケット型座席に改良しました。また袖仕切りを設置しています。またバリアフリー対策として車イススペースを設けました。
リニューアルに際して11438Fを組み込み10両固定編成に改造しています。そのため連結面となる運転台は機器を撤去しています。空調装置については、ノンフロン化を行っております。また行先表示を従来の幕式から、フルカラーLEDに更新しました。
写真の11642Fは、1991年10月に東急車輌で完成したものです。当初は6連でしたが、2012年3月に津覇車輌工業でリニューアル工事を実施する際に11438Fを組み込んで10両固定編成になっております。

2012/11/23

東武鉄道10030系(11661F)

1963年から83年にかけて、基本的には同じ外観で製造された8000系とは異なり、1983年に登場した10000系は、1988年にマイナーチェンジが行われて10030系に移行しました。
車体はステンレス製ですが、側面の凹凸の少ないタイプに変更となりました。また前面のデザインもすっきりとしたものに改められました。奥行きの深い座席はそのままですから、利用する分には東上線のなかでも、もっとも快適な電車ではないでしょうか?
主回路は界磁チョッパ制御のままですが、台車はボルスタレス式のSS010/SS009に変更になっております。また補助電源装置はMGからSIVに変更されました。
写真の11661Fは、1994年4月にアルナ工機で完成したものです。この編成も更新工事が施行されて変化があるかもしれませんね。

東武鉄道10000系(11005F)

東武鉄道が8000系に代わる通勤形標準車両として、1983年から製造したのが10000系電車です。1981年に量産先行車がデビューした地下鉄有楽町線乗り入れ用の9000系電車をベースに、地上線用としてコストダウンを図った電車です。
車体は9000系と同様に軽量ステンレス製としています。室内の配色は8000系と同じですが、側窓は1段式となり、座席の奥行きも少し深くなっておりますので快適性は増しています。
主回路は9000系が採用した値段の張るAFEチョッパ制御を諦め、エコノミー版ともいえる界磁チョッパ制御を採用しています。台車は空気バネ式のS形ミンデン台車を装備しました。ちなみに10000系はパンタグラフを1両に2基搭載していますので、なんとなく迫力を感じますね。
写真の11005Fは、1985年9月に富士重工で8両編成で完成しました。1989年に中間車2両を増結して10両編成になっています。スマートな最近の電車とは異なり無骨な印象の強い電車ですね。

2012/11/21

東武鉄道9000系(9104F)

東武鉄道が主力通勤車両として、まだ8000系を増備していた1981年に、営団地下鉄有楽町線乗り入れ用の先行試作車として9000系1編成が登場しました。東武鉄道では初めてのステンレス車体の電車でした。
9000系は、東上線と有楽町線が相互直通運転を開始した1987年に6編成、1991年に1編成の量産車が製作されました。さらに1994年にはマイナーチェンジ車ともいうべき9050系2編成が登場しています。
2006年から2007年にかけて、試作車である9101Fを除いて、東京メトロ副都心線乗入れ対応工事が行われました。LED化された行先表示や50000シリーズのようなスカートなどに変化が現れています。
写真の9104Fは1987年7月にアルナ工機で完成したものです。2007年11月に森林公園検車区で、副都心線乗入れ対応工事を受けております。来年3月からは東急東横線・みなとみらい線にも入ってくるのでしょうか?

2012/11/18

東武鉄道8000系(8181F)

東武鉄道8000系電車は、1963年から83年にかけて712両が増備されました。近年は新形車両への置換えが進んでおりますが、それでも2011年度末の時点で408両が在籍しております。
伊勢崎線の浅草口からは、姿を消してしまいましたが、東上線では数を減らしながらも辛うじて健在です。急行や準急にも使用されています。
現在残っている8000系は、東武博物館所属の8111Fを除いて、更新修繕によって前面が10030系に似た形状に変更されています。
写真の8181Fは、1977年7月にアルナ工機で完成したものです。2000年に更新修繕を受けて、アコモの改善と前面形状の変更が行われました。

2012/11/16

東武鉄道100系(105F)

「スペーシア」の愛称で親しまれている100系電車は、1990年から91年にかけて54両(6両編成9本)が製造されました。2012年5月の東京スカイツリータウンの開業に合わせて、100系のリニューアルが行われました。
車両の外観につきましては、「雅」「粋」「サニーコーラルオレンジ」の3種類が用意されました。それぞれ、「東京スカイツリーのライティング」「隅田川の水」「日光・鬼怒川方面の観光列車」をモチーフとしております。
車内の内装についてもリニューアルされ、車体側面のロゴも新しくなりました。100系には東京スカイツリータウンと日光・鬼怒川方面を結びつけるという新しい役割が加わったいうわけです。
写真の105Fは、1991年3月にアルナ工機で完成したものです。2011年12月に南栗橋車両管理区でリニューアル工事を行い、「雅」塗装になっています。

2012/11/14

東武鉄道250系(251F)

250系は1998年度に導入された200系の増備車です。200系の種車となったDRCは9編成の製造でしたので、増備に際しては純粋な新車が用意されました。1999年3月のダイヤ改正で、伊勢崎線の急行「りょうもう」号は、110km/hに最高運転速度を引き上げ特急に格上げされました。
250系の車体は普通鋼製で、1997年度に導入された200系の207F~209Fと同様の仕様となっております。座席はフリーストップ式のリクライニングシートを採用しています。250系独自の仕様としては、新製当初から連結面に乗客の転落防止用の幌を設置しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータのVFI-HT1420、主電動機は出力190kWのTM-95、補助電源装置はIGBT-SIVのINV114-B0です。台車はTRS-96M/TRS-96T、集電装置はPA-7112-A、冷房装置はRPU3002AJを装備していました。
写真の251Fは1998年3月にアルナ工機で完成したものです。2015年10月に251-5のみ東芝製のPMSMモーターとVVVFに換装し、試験を行いました。結果は500系に反映されたともいわれています。2022年6月に廃車となりました。

2012/11/11

野岩鉄道6050系(61103F)

6050系電車は、浅草ー東武日光・会津田島方面に運転されている区間快速(浅草ー東武動物公園間を快速運転、以北は各駅に停車)を中心に使用している電車です。
6050系には直通区間である野岩鉄道・会津鉄道に在籍する電車も在籍しております。これら野岩鉄道6両(2両編成3本)、会津鉄道2両の6050系電車は春日部支所に所属して東武車と完全に共通運用を行っています。
これらの電車はいったん東武鉄道の電車として竣工してから、両社に譲渡されました。これは個別に車両を取得すると認可のための手続きが煩雑となるからだそうです。一括取得によって事務の合理化を図ったということですね。
写真の61103Fは1988年3月に富士重工で完成したものです。6000系からの改造ではなく、完全な新製車両なので、台車は住友製SUミンデン型FS529・029を装備しております。

東武鉄道50050系(51064F)

2003年3月に半蔵門線が押上まで延長開業したことにより、東武伊勢崎・日光線、半蔵門線、東急田園都市線との三社直通運転が開始されましたが、当初は東武側からの直通列車が少ない状況でした。
2006年3月に大規模なダイヤ改正が行われ、現状と同じように、日中は半蔵門線に直通する急行電車が10分間隔で運転されるようになりました。そして早くも2代目の直通用車両となる50050系がデビューしました。
50050系は、東上線に既に投入されていた50000系をベースにして、半蔵門線・東急田園都市線直通用に設計されました。見ての通り、近代的で美しい電車ですが、座席のクッションが固いのが玉にキズです。
写真の51064Fは、2009年3月に日立製作所で完成したものです。2009年度の増備車から、扉間の側窓が開閉可能となり、出入口周辺の仕様変更が行われております。

2012/11/10

東武鉄道30000系(31614F)

東武鉄道の30000系電車は、10000系に続く主力通勤形車両として、1996年から2004年にかけて150両(6両編成・4両編成各15本)が製作されました。半蔵門線・東急田園都市線への直通を考慮して設計され、2003年3月の半蔵門線の延伸に伴い、直通運転を開始しました。
車体は、9000系・10000系・20000系に続いて軽量ステンレス製となりました。側面の印象はビードを少なくした10030系に似ておりますが、前面のデザインや大きく張り出したスカートやクーラーキセの形状によって独特の印象があります。
主回路は日立製作所製IGBT方式のVVVFインバータ制御を採用しております。また東武鉄道の電車では初めて、現在主流のワンハンドルマスコンを採用しました。集電装置は製造当初からシングルアーム式を装備しています。
写真の31614Fは、2002年11月に東急車輌で完成したものです。早くも2006年5月には後継となる50050系の51054Fに半蔵門線・田園都市線直通用機器を供出し、直通運転から退きました。同年12月から伊勢崎線の浅草口に転じて、区間準急や普通に使用されています。

2012/11/09

東武鉄道20070系(21872F)

東武鉄道の20070系電車は、1997年に日比谷線直通列車の増発を目的として導入された電車です。1992年から製造されていた、ラッシュ時対策を目的として両端2両を5扉車にしていた20050系を、再び20000系と同様の全車3扉に戻したような電車です。
当然車体長さは日比谷線に乗入れるため、18mとなっております。車内にLEDスクロール式車内案内表示器を新製当初から装備しました。また側面のガラスが複層ガラスになっています。
主回路は、東洋電機製のGTO方式VVVFインバータ制御を採用しております。補助電源装置は東芝製IGBT方式SIVを採用しました。また20070系では集電装置に新製当初からシングルアーム式パンタグラフを採用しております。
写真の21872Fは1997年1月に東急車輌で完成したものです。20070系は24両(8両編成3本)が在籍しています。

2012/11/07

東武鉄道10030系(11435F)

東京スカイツリーの集客効果によって、東武鉄道の決算が好調だそうです。東武伊勢崎線も、東京スカイツリーラインと改称しましたが、正直云うと伊勢崎線といったほうがしっくりときます。
伊勢崎線の主力は、20m車10両編成で輸送力が大きく都心に直通できる半蔵門線直通の急行にシフトした感じです。また古くからある日比谷線直通と1路線で2路線の地下鉄線に乗り入れているのは圧巻ですね。
伝統の浅草口の主役は「スペーシア」を中心とした特急に、6050系を使用する快速急行、30000系や10030系を使用する区間準急が脇を固め、北千住発着の各駅停車が加わる感じですね。
写真の11435Fは1989年3月にアルナ工機で完成したものです。伊勢崎線・日光線を走る10030系の4両編成は10本が在籍しております。

2012/11/04

東武博物館8000系(8111F)

最後の「東武顔」の電車として注目を集めていた8000系の8111Fは、2011年6月30日限りで東上線での営業運転を終了しました。
意外なことに8111Fは廃車にならず、2012年3月22日に東武鉄道共助会(東武博物館)へ売却され、春日部支所に転属となりました。
東武博物館の私有車となり、動態保存されたというわけです。動態保存に際して、登場時の塗装に復元された他、床材や乗降扉の塗装も登場時と同じ色に復元されています。
8111Fは1963年11月に日本車輌で製作されたものです。新製当初は4連でしたが、1972年に富士重工で中間車2両を増備して6連になっています。また1977年7月には冷房化改造を施行しております。

京浜急行電鉄800形(816編成)

京浜急行では、10月21日にダイヤ改正を実施し、日中は羽田空港ー新逗子間の「エアポート急行」を1時間に6本運転するようになりました。
ということは、今までに見られた新逗子発着の普通列車はほとんど見られなくなるということになります。逗子線を走る800形を見る機会もずいぶんと減少することになりますね。
1999年まで運転されていた京急川崎ー新逗子間の「急行」には、800形の6連もずいぶんと使用されていましたが、現在は空港線には800形は入りませんので800形のエアポート急行はないということになります。
写真の816編成は1980年3月に川崎重工で完成したものです。当初は3連でしたが、1982年3月に川崎重工で完成した中間車3両を増結して6連になっています。写真は新逗子行きの普通列車として走る姿を撮影したものです。

2012/11/03

京浜急行電鉄600形(655編成)

京浜急行600形の車体更新は、2009年の601編成を皮切りに順調に進んでいて、既に8両編成は601~608編成の8本が完了し、4両編成も651.652.656編成が車体更新を完了しました。
未更新で残っているのは、653.654.655編成の4両編成3本のみということになります。正面に形式番号の打ち込みがないことで、ずいぶんとあっさりとした印象ですね。
4両編成に車体更新が及ぶことで、600形の特徴であったクロスシートも終焉を迎えることになりそうです。首都圏において3扉・クロスシートというフォーマットは難しいようですね。
写真の655編成は1996年5月に東急車輌(現:総合車両製作所)で完成したものです。この編成も近いうちに車体更新を施行することになるでしょう。