2024/07/31

209系1000番代(トタ81編成)

中央快速線では2019年3月のダイヤ改正から、常磐緩行線~千代田線の相互直通運転から転用した209系1000番代2編成が営業運転に入っています。これはE233系へのグリーン車組み込み、トイレ設置工事に対応する予備車を確保するためです。
209系1000番代は千代田線での直通運用を考慮して6M4T編成となりました。これで中央快速線への転用が可能になったのかもしれません。客室内の仕様は0番代に準じたものとなっています。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のSC41D、主電動機は主力95kWのMT73、補助電源装置はGTO-SIVのSC37Bを装備しています。台車はDT61G・TR246L、冷房装置はAU720Aです。2014年2月にパンタグラフをPS21形からシングルアーム式に換装しています。
写真のトタ81編成は1999年8月に東急車輌で完成し、マト81編成として松戸電車区に新製配置されたものです。大宮車両センターで転用改造を受けたのち、2018年11月に豊田車両センターに転属しました。

2024/07/30

東京地下鉄15000系(15105F)

東京メトロ東西線で使用されている15000系電車は、2010年度から05系初期車の代替として導入されたものです。当時05系初期車は経年20年を超えたところでしたので、大規模改修と制御装置更新を行うことで継続使用も可能だったと思われますが、朝ラッシュ時の遅延が慢性化していたためワイドドア車への置換えとなりました。
車体構造は05系の13次車、幅1.800mmのワイドドアは05系5次車に準じたものです。外観全体から受ける印象は05系よりも10000系に近いです。車内は化粧板を明るいグレー基調としています。車内空間の広さの演出を重視した10000系とは異なり、一般的な平天井と貫通路を採用していますが、車内案内表示装置は大型2画面となっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータのMAP-238-15V211/MAP-238-15V212、主電動機は出力225kWのMM-HEI5、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-G0です。台車はFS778系、集電装置はPT-7136-G、冷房装置はCU768Aを装備しています。
写真の15105Fは2010年9月に日立製作所で完成したもので、15000系の1次車に相当します。15000系を最混雑時間帯に集中的に運用することで、乗降時間の短縮と混雑緩和を図っています。

2024/07/29

東京地下鉄9000系(9109F)

9000系は四ツ谷ー駒込間の南北線延長開業に備えて導入された2次車から6両編成で新製されました。あわせて駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入された1次車も中間車を増結して6両編成化されました。2次車についてもB修繕・8連化される編成が出てきています。先頭車にスカートがつき、識別帯もウエーブ状に変更になっています。
2次車から制御装置は千代田線06系・有楽町線07系の流れを汲んでIGBT素子に変更され、台車も変更されました。座席はすべて一人当たり幅450mmのロングシートで1次車にあったクロスシートはなくなりました。脇仕切のデザインを変更してアルミ製となり、窓キセもFRPからアルミ製となりました。
新製時の制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御ののMAP-198-15V58/VF-HR4820D、主電動機は出力190kWのMM-7C2、補助電源装置はIGBT-SIVのTN-AA130Cです。台車はモノリンク式ボルスタレス台車SS135B/SS035B、集電装置はPT-4315S、冷房装置はRPU11011を装備していました。
写真の9109Fは1995年12月に川崎重工で完成したもので、9000系の2次車に相当します。9409・9509の2両は2021年10月に川崎車両で完成したものです。2023年6月にB修繕を受け新製車2両を組み込み8両編成化されました。8両編成を示すステッカーは掲示していません。

2024/07/28

神奈川臨港鉄道DD60形(1号)

神奈川臨港鉄道DD60形は、国鉄DD13形を基本としたDD55形の初期車両の経年劣化が進行したことから代替用として導入されたものです。形式名のDD60は自重が60トンであることに由来します。根岸駅ー横浜本牧駅間ではコンテナ車の牽引に従事しています。
外観はDD55形と同様で、運転台を中央に配置し、その両側にエンジンを配置したセンターキャブボンネットスタイルとなっています。運転室にエアコンを装備し、作業環境の改善を図っています。また運転台の裏側にはタッチパネル式のモニタ画面を設け、故障時の応急措置やデータ管理に役立てています。
ディーゼル機関は水冷直噴式出力560PSの三菱S6A3-TAを2基搭載しています。変速機は日立NICO製のDBSF115-2を2基、逆転機は日立NICO製TDN-11-8001、空気圧縮機はC-1200を2基、台車はYL-600を装備しています。
写真の1号機は2005年2月に日本車両で完成したものです。車体の塗色は紺地に白地の帯とし、機関車の前面と側面に社号を記載しました。この塗色はその後DD55形にも取り入れられました。

2024/07/27

EF210形300番代(360号)

EF210形300番代は、山陽本線瀬野ー八本松間で補助機関車として使用していたEF67形の置換えを目的として2013年から製造されているものです。補助機関車として必要な機能を装備していますが、通常の貨物列車の牽引ができる機関車として作られています。
2000年に登場したEF210形100番代をベースとしており、車体色も青を基本とし前面は既存のままですが、側面の配色が変更され青をベースに黄色の帯を加え、ナンバープレートもブロック式に変更されています。近年ではさらに「ECO POWER桃太郎」のキャラクターを大きく描くようになり、「JRF」のロゴマークは入らなくなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU17、主電動機は出力565kWのFMT4×6、補助電源装置はSIVです。運転整備重量は100.8t、台車は両端はFD7S、中間はFD8S、集電装置はFPS4Aを装備しています。
写真の360号機は2023年11月に川崎車両で完成し、新鶴見機関区に新製配置されたものです。また新鶴見機関区ではEF65形PFの廃車が進み300番代の投入が進んでいます。さらに吹田機関区の100番代と新鶴見機関区の300番代の交換も行われています。

2024/07/26

住宅地の将来像について

横浜は住みたい町の筆頭にあがったりするようです。私はまあ行動半径が狭いので、基本は職場と家の往復、撮影、近隣の散歩です。散歩していて思うのは、老朽化した家屋がかなり残っていることです。
新聞を読むと、少子高齢化、自ら命を絶つ人、介護、ヤングケアラー、特殊詐欺に点検商法、同性婚など新しい家族の在り方、など様々な問題が記事になっています。将来が見通せないのは当たり前ですが、不安が増して人が生きずらい方向に進んでいるようには思います。
見直しが必要なのは、住宅や相続のあり方かと私は思います。分譲マンションや個人所有のアパート、狭小住宅の私有は限界かと考えています。普通に働いても住宅が取得できない、お年寄りに行き場がない、住宅の寿命そのものが短いなどは問題ではないでしょうか。
商業地は土地は法人所有のみ可能、住宅地は集合住宅を基本とする地域と、戸建てを基本とする地域に分ける。高齢者や生活保護が必要な人には公営の集合住宅を建設する。相続は親族の介護を実際に行う人に厚く配分するようにするなどです。

例えば、分譲マンションは土地と建物を部分所有しますが、専有部分を利用する権利とインフィル(内装・設備)だけを分譲し、スケルトンは住宅公団などが所有・管理するようにするとよいと思います。建設国債を財源にスケルトンは頑丈で断熱・遮音性能が高く・メンテナンスしやすい構造のものをつくり、インフィルを複数回更新することで陳腐化を防ぎ、かつ適切な管理を行うことで良い状態を維持することもできるでしょう。
高齢で介護が必要になったら、権利を売却して面積は狭くなっても介護を受けられる部屋に住み替えができる仕組みにするとよいと思います。そうすればお年寄りが詐欺にあう危険性も減るし、介護の効率も上がり、介護品質を適正に管理できる仕組みを構築できればQOLが向上しやすくなるように思います。

戸建てについては、代々続く家がゆとりを持って住める地域を構成するのが理想的でしょう。個々の住宅が細切れにならないように最低面積の規制も必要でしょう。介護を家族自身で担う場合には優先的に相続ができる法律にしておくと、相続で揉めることも少なくなり、介護の負担と受益のバランスをとることもできるでしょう。

住宅地を50年単位くらいの長い時間をかけて再構築して、電気・上下水道・ガス・情報(データ・音声・画像)などライフラインを地中化、防犯カメラや太陽光発電パネルと蓄電設備を整備、電柱・地デジや衛星放送のアンテナを廃止したりすれば、生活の質の向上や良質な雇用の確保にもつながると私は思います。

2024/07/25

小田急電鉄3000形(3263F)

小田急電鉄の一般車としては圧倒的な多数派となっている3000形ですが、2003年度から2004年度にかけて導入された3次車では規模の大きい仕様変更を行っています。3次車は1.2次車をパスしてリニューアル工事の対象になっています。2000形もリニューアル工事の対象にはなっていません。
3次車のうち3263Fは編成全体に台枠下部覆いを装着した状態で竣工し、走行音・機器動作音の低減効果を確認する試験が行われました。台枠下部覆いの外側には制振材が塗布され、内側には新宿寄り3両に制振材、小田原寄り3両に吸音材が取り付けられました。
覆いの開閉は1両ごとに、車端部に設けたコックを操作しエアシリンダを動作されることで行われました。自動ロック機構も備え、走行風圧などで浮き上がることを防止し、TIOSによる状態監視も行われました。
3263Fは2003年11月に日本車両で完成したもので3000形の3次車に相当します。2006年1月に台枠下部覆いを撤去し、電動車の台車周りにのみ覆いを取り付け試験を継続しました。2023年11月にリニューアル工事を完了しています。

2024/07/24

E657系(カツK12編成)

E657系特急形電車は、JR東日本が「スーパーひたち」「フレッシュひたち」で使用していた651系・E653系の代替を目的として導入したものです。フルアクティブサスペンションの導入を初めとした乗り心地の向上やバリアフリーへの対応、機器の二重化による故障の低減などを図っています。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体です。外観は651系の流れを継承しつつ進化をしたともいえるDynamic&Smoothをテーマとして曲面で構成したスタイルとなっています。グリーン車となる5号車に多目的室や車椅子対応の大型洋式便所などバリアフリーに関連する設備を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のCI22、主電動機は出力140kWのMT75B、補助電源装置はIGBT-SIVのSC95です。電動台車はDT78、付随台車はTR263系、集電装置はシングルアーム式のPS37A、冷房装置は集中式のAU734を装備しています。また車体間ダンパと先頭車とグリーン車にフルアクティブサスペンションを装備しています。
写真のカツK12編成は2012年6月に日立製作所で完成したものです。2015年2月に座席表示システム改造、2016年1月に前面FRP強化工事を完了しています。E657系は2012年3月のダイヤ改正から営業運転を開始しました。既に12年を経過しているとは月日が経つのは早いものです。

2024/07/23

京浜急行電鉄1000形(1225編成)

2002年から順調に増備が進んでいる1000形ですが、様々なバリエーションがあります。ステンレス車体になってから、そのまま増備が続くものと思っておりました。ところが、次にラッピングを全面に施した編成が登場しました。
さらに1800番代も登場し、ステンレス車体に塗装を施した編成が登場しました。このグループは6連が一気に増備され、800形の代替が完了しました。さらに転換座席を備えた1890番代の登場と展開が続きました。
追浜と京急田浦間の線路沿い、2010年頃には頻繁に撮影に訪れていました。最近はほとんど行かなくなっていましたが、1000形の新しいグループが加わってから初めて撮影に行ってきました。2010年頃はまだ2000形も800形も当たり前に撮影できましたので、ずいぶんと年月がたったものです。
写真の1225編成は、2019年9月に総合車両製作所横浜事業所で完成したもので、1000形の19次車に相当します。以前は浅草線に直通するのは快特として走る列車が大半でしたが、先祖返りしたように現在では特急中心になっています。

2024/07/22

京浜急行電鉄1000形(1701編成)

京浜急行は自宅からも比較的に近く身近な撮影対象です。散歩を兼ねてときどき撮影をしています。先日は自宅から屛風浦駅まで歩いてみましたが、さすがに疲れました。往復で10kmを超え、体重も少し減っておりました。
1701編成は1890番代と同様にsustina鋼体を採用しております。側面には雨どいの露出がなく、すっきりとした印象を与える好ましいものです。横須賀・総武快速線のE235系1000番代などでもおなじみですね。
ここ数年は新製車両も少数で、2024年度は新製はないようです。貴重な2023年度の新製車ですが、1501編成に続き撮影することができました。1000形は長期にわたり製造が続いているので、初期の車両とは仕様もそれなりに異なっております。
写真の1701編成は2023年11月に総合車両製作所横浜事業所で完成したもので、1000形の22次車に相当します。8両編成で1700番代が与えられ、ハイフン付きの車番となりました。当初は運用も限られていましたが、4月からは都営線・京成線に入る特急にも使用されています。

2024/07/21

E233系6000番代(クラH018編成)

E233系6000番代は横浜線で使用されていた205系の置換えを目的として2014年1月から8月にかけて一気に224両(8両編成28本)が製造されました。205系と同じく4M4Tの8両編成ですが、拡幅車体の採用により、定員は1.244名と1割増加しています。
車体は軽量ステンレス製で、識別帯は黄緑とグリーンです。腰掛は占有幅460mmのバケットシートでモケットはグリーン系の配色です。客室内の照明はLEDになっています。また17インチの液晶モニタによる情報案内装置を出入口上に設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はSC91です。台車はDT71/TR255、集電装置はシングルアーム式のPS33D、冷房装置はAU726を装備しています。
写真のクラH018編成は2014年2月に総合車両製作所で完成したものです。2017年12月にホームドア対応工事改造を完了しています。去る3月のダイヤ改正で、根岸線への直通が若干増えています。

2024/07/20

日新 NDD5603

JR根岸線の根岸駅に隣接するENEOS根岸製油所の専用線で使用されているディーゼル機関車に新形車両が登場しました。入換業務を担当している株式会社日新が所有するNDD5603号です。新形式ですが、NDD5601.5602の続番になっています。
車体の塗装はNDD5601.5602の薄緑とは異なり、オレンジ・マルーンを織り交ぜた明るくカラフルなものとなっています。また運転室は窓に熱線吸収機能を持たせ、機関士の視界を改善しています。
車体長は13.2m、重量は56トン、B-Bの4軸8輪です。環境面に配慮して第3次排出ガス規制に準拠した定格出力540PSのディーゼルエンジンを搭載しております。最大牽引重量は1950トンとなっております。
設計段階から2年を経て、北陸重機工業株式会社で製造されたもので、2024年3月に導入されました。NDD5603号の導入により、1981年から使用されていたD504号が引退となりました。D504号は引退後神奈川臨海鉄道の川崎貨物駅などで目撃されています。

2024/07/19

東急電鉄5050系4000番代(4105F)

東急電鉄5050系4000番代は、東横線用としては初めての10両編成の車両です。東京地下鉄副都心線との相互直通運転に使用する目的で2011年度に導入が始まりました。外観・機器とも既存の5050系8両編成と同じ仕様ですが、明確に区分するために4000番代の車号が与えられました。
車内のサービス機器の改良が行われ、網棚が金属製の網で作っていたものから、金属板に穴を開けたデザインに変わりました。これは網棚に置いた荷物が網に絡まることを防止するためです。また車内表示装置が17インチのワイド画面に改良されています。
相互直通運転は東京地下鉄副都心線にとどまらず、西武池袋線・東武東上線にも及びます。そのため西武ATS・東武ATSにも対応した一体型ATC-P/S装置を装備しています。運転時は各社に対応したマスコンキーを挿入し、切替スイッチで切り替えます。
写真の4105Fは、2012年2月に東急車輌で完成したものです。さらに東横線~新横浜線~相鉄線への直通運転開始により、相鉄線にも入線するようになりました。現在は新幹線をイメージしたラッピングを施していますので、新鮮に感じます。

2024/07/18

相模鉄道10000系(10702F)

相模鉄道10000系には、10両編成が3本在籍しています。第1編成である10701Fは、VVVF装置などの機器更新を行った後、かしわ台車両センターで塗装変更を含むリニューアル工事を行ってYNB化されました。
第2編成である10702Fは、10701Fと同じようにJR東日本長野総合車両センターで機器更新を行いましたが、塗装の変更は行われませんでした。まるで11000系のような外観でしたが、2024年4月にYNB化されて営業運転に復帰しました。
相模鉄道では2024年度の設備投資計画で、10000系3編成のリニューアルを公表しています。10702Fもそのうちの1編成だと思われます。10704Fは既にリニューアル済ですので、あと2編成がどうなるか楽しみであります。機器更新済の10703Fが有力な候補ということになるでしょう。
写真の10702Fは2002年3月に東急車輛とJR東日本新津車両製作所で完成したもので、10000系の1次車に相当します。10000系の1次車20両の投入により、2100系10両と6000系10両が廃車となりました。

2024/07/17

E231系1000番代(コツK-38編成)

国府津車両センターに所属しているE231系は、113系の置換えを目的として導入されたものです。既に宇都宮線・高崎線で使用していたE231系を基本に、グリーン車を加えたものです。また2004年10月のダイヤ改正での湘南新宿ラインの大増発に備えたものでもあります。
東海道線用として投入されたE231系では基本編成のうち普通車4両がセミクロスシート車となりました。また普通車の座席クッションをSばねを併用した最適な柔らかさのものに変更しています。側窓もIRカットガラスに変更しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC77、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC75/76。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のコツK-38編成は2005年12月に新津車両製作所(グリーン車は東急車輌)で新製されたものです。6・7号車はモノクラスだった宇都宮・高崎線用編成にグリーン車を組み込むために捻出された普通車を組み込んでいます。該当するサハE231 1011・1112は2000年5月に東急車輌で新製されたものです。

2024/07/16

東京都交通局6300形(6332編成)

東京都交通局では、2000年9月に三田線の三田ー白金高輪間を延長し、営団(当時)南北線・東京目黒線との相互直通運転を開始するにあたって、ワンマン運転に新製当初から対応した6300形3次車144両(6両編成24本)を導入しました。
車体は基本的に1・2次車と共通ですが、スカート形状を変更しています。客室内は低コスト化を目的として、クロスシートの廃止。床敷物・カーテンの単色化、袖仕切りの簡易形状化、側扉内張の化粧板廃止などが行われました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-6A、主電動機は出力180kWのTIM-6A、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-6Aです。台車はT-6A/T-6B、冷房装置は42.000kcal/hの能力を持つTCL6Cを装備しています。
写真の6332編成は1999年12月に近畿車両で完成したものです。2023年3月の東急新横浜線の開業により、6300形も新横浜まで乗り入れるようになりました。東急東横線でも田園調布ー日吉間の目黒線との複々線での並行区間では頻繁にみられる形式ですが、30年ほど前には想像のできなかった光景です。

2024/07/15

東京都交通局5500形(5514編成)

東京都交通局5500形は浅草線で使用している5300形の更新を目的として導入されたものです。都営浅草線の開業60周年、東京オリンピック・パラリンピック開催を節目とした「浅草線リニューアル・プロジェクト」によりデザインを一新した車両でもあります。
車体は軽量ステンレス構体を採用しています。客室設備についてはユニバーサルデザインの考えを多く取り入れています。座席幅は一人当たりの幅を475mm確保しています。江戸切子をモチーフにした模様入りガラスを採用した袖仕切りも個性的です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のTINV-1B、主電動機は出力155kWのTIM-1B、補助電源装置はSIVのCDA173です。台車はT-1D/T-1E、集電装置はPT7180-A、冷房装置はTCL-1E、車両情報制御装置INTEROSを装備しています。
写真の5514編成は2020年11月に総合車両製作所で完成したものです。撮影したのは京成押上線の四つ木ー立石間となります。何度も訪れたこの撮影場所ですが、高架化工事が進んでおりいずれは撮影ができなくなります。

2024/07/14

E233系3000番代(コツE-17編成)

E233系3000番代はE231系近郊タイプの後継となる車両で、当初の2編成はE217系の捻出を目的として導入されましたが、2011年9月からは211系の代替として増備が行われました。田町車両センター、次いで高崎車両センターに新製配置されました。
車体は軽量ステンレス製で、識別帯は湘南色です。E233系では通勤タイプと前面デザインが同じになっています。2階建てグリーン車を組み込み、側扉に半自動回路を備え、台車にヨーダンパを装備しているのは近郊タイプとしての仕様です。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC98、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Bです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系/AU729系を装備しています。
写真のコツE-17編成は、2012年5月に新津車両製作所で完成したもの(グリーン車のみ総合車両製作所)です。E233系3000番代はE231系1000番代と同様に使用されており、基本編成と付属編成で両系列を併結する姿も日常的に見られます。

2024/07/13

E217系(クラY-42編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。朝夕ラッシュ時の混雑緩和を最重要視し、近郊形普通車としては初の4扉構造を採用しました。現在では当たり前の4扉ですが、もはや3扉では機能しないように思えます。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。これもE217系に続く近郊タイプのE231系・E233系・E235系に継承されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-42編成は1999年6月に新津車両製作所(グリーン車のみ東急車輌)で完成したものです。2009年11月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2017年6月にホームドア対応工事を完了しています。

2024/07/12

横浜市交通局3000R形(3451編成)

3000R形は横浜市営地下鉄の開業以来使用してきた1000形の置換えを目的として導入されたものです。2004年から2005年にかけて1000形と同数の84両(6両編成14本)が製造されました。「人と環境に優しく使いやすい車両」を基本理念として設計されています。
車体は軽量ステンレス製でブロック工法を採用し、側面外板のコルゲーションも廃止して平滑な仕上がりとなっています。客室内はバケットシートを採用し、座席中間部に握り棒を新たに取り付けています。またバリアフリー化のため、床面高さを下げています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-148-75V77A、主電動機は出力140kWのMB-5080-A2、補助電源装置はSIVのNC-WBT135です。台車はSS162/SS062、冷房装置は17.000kcal/hの能力を持つCU712Aを1両につき2台装備しています。
写真の3451Fは2004年9月に日本車両で完成したもので、3000形の3次車に相当します。新製当初からATO運転・ワンマン運転に対応しています。2018年11月にVVVF装置を更新、2023年4月に車内案内表示装置更新などを完了しています。

2024/07/11

横浜高速鉄道Y500系(Y511F)

横浜高速鉄道Y500系は、2004年2月のみなとみらい線(横浜ー元町・中華街間)の開業に伴い48両(8両編成6本)を導入したものです。4M4Tの8両固定編成で、相互直通運転を行う東急東横線の5050系と共通の設計になっています。
車体は軽量ステンレス製で、みなとみらい線にちなんで「M」をシンボルマークとした青基調のデザインを施しています。車内の腰掛はバケットタイプのロングシートで色調は独自のもので、横浜の風物などを意匠に取り入れています。
主回路はIGBT-VVVFインバータで、補助電源装置はSIVを採用しています。台車はTS-1020A/TS-1019A、主電動機は出力190kWの誘導電動機を装備しています。集電装置はシングルアーム式のパンタグラフです。
写真のY511Fは2004年2月に東急車輌で完成したものです。みなとみらい線開通20周年の記念ラッピングを施してトレインとして営業運転に就いています。元町・中華街駅から先に留置用のトンネルを掘削しているなど、開通当時からの状況の変化を承けた動きも見られます。

2024/07/10

E233系7000番代(ハエ102編成)

E233系7000番代は、埼京線で使用されていた205系の後継車両として2013年3月から12月にかけて310両(10両編成31本)、2019年1月から6月にかけて相鉄線乗入れを目的として70両(10両編成8本)が製造されたものです。相鉄線直通列車は鶴見付近も通りますので、よく見かけます。
車体は軽量ステンレス製の拡幅車体です。帯色は205系と同じ緑15号で、座席モケットも緑色系統としています。車内には液晶画面を用いた車内案内表示器を備えていますが、コンテンツの更新にWiMAXを活用しています。また新製当初からLED室内灯・防犯カメラを装備しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置は待機二重系SIVのSC86系です。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のハエ102編成は2013年4月に新津車両製作所で完成したものです。2015年5月にATACS(無線式列車制御システム)対応改造、2019年3月に相鉄線乗入れ対応工事を完了しています。

2024/07/09

東急電鉄5050系4000番代(4112F)

東急電鉄では、東横線で既に実施している有料着席サービス「Q SEAT」を10両編成中の2両から1両に減らし、1両は普通車扱いとすることになりました。その一方で列車は増やしました。早くもサービスの見直しとなりましたが、8両編成から10連化された4112Fから4115Fまでの4編成体制には変わりがないようです。
新製されたQ SEAT車のエクステリアは濃い赤を採用しています。大井町線用ではオレンジ色にしていました。Q SEAT車はロング・クロス転換式となりますが、全席にコンセントを装備し、照明を暖色系としているのも大井町線用と同じ仕様です。シート部分には細かな改良を施しています。
まずはロングシートに固定した状態で営業運転入りしました。10両編成化とともに相鉄線直通対応工事も施行されましたので、2023年3月の相鉄線との相互直通運転開始後は相鉄線にも入線しています。
写真の4112Fは、2007年6月に東急車輌で完成した5166Fに、2022年6月に総合車両製作所横浜事業所で新製したデハ4512とサハ4412を組み込み、2022年7月に車両番号を変更したものです。新製された2両はQ-Seat車となり、当初は普通車として営業運転に使用されました。

2024/07/08

東急電鉄3020系(3123F)

3020系は東急目黒線の輸送力増強と東急新横浜線の開業準備を目的として導入された車両です。2023年3月の開業時には3020系は相鉄線内に乗り入れは行っておらず、相鉄線に乗り入れるのは2023年9月からとなりました。
車体はsustinaブランドによる軽量ステンレス製で、平滑で見栄えの良いものです。車客室内は床下中央が明るい色調の木目調、両端が濃い木目調、座席はグリーン、化粧板はクリーム系という配色です。LCDは6020系と同様に側扉上部のみに設置されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP144-15V31A、主電動機は出力140kWのSEA-446、補助電源装置はIGBT-SIVのCDA175です。台車はTS-1041/TS-1042、集電装置はPT-7108-E、冷房装置はCU7080を装備しています。
写真の3123Fは、2019年7月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。2019年8月に営業運転投入前に6連化され、2021年12月に緊急予備車両になっていた2両を編成に戻して8連化されました。2024年3月から相互直通開始1周年を記念して、新幹線をモチーフにしたラッピングが施されています。

2024/07/07

EF210形(1号)

EF210形電気機関車は、JR貨物が東海道・山陽本線の主力機関車として使用していたEF65形の老朽置換え、東海道本線での26両編成(1.300t)コンテナ列車の牽引を目的として導入したものです。
1996年3月に試作車の901号機が完成し、各種試験のあと1997年12月から営業運転を行いました。東海道本線における地上設備の準備も整い、1998年10月のダイヤ改正で量産機が投入されました。性能は試作機から変更なく、仕様はコストダウン・標準化を目指して変更が行われました。
制御方式は1C2MのGTO-VVVFインバータ制御で、電気指令式ブレーキ、主電動機は出力565kWのFMT4×6です。台車は軸梁式ボルスタレス台車で、両端がFD7E、中間がFD8となっています。集電装置はPS22を装備しています。自重は100.8tとなります。
写真の1号機は1998年11月に川崎重工で完成し、岡山機関区に新製配置されたものです。広島車両所で行われた全般検査に際して車体側面に愛称名の桃太郎とそのお供である犬・猿・雉を描いたイラストを掲示する新塗装に変更されております。

2024/07/06

EH200形(23号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
量産機では試作機である901号機の前面窓中央にあったセンターピラーを廃止し、ワイパを扇拭き式に変更したことで、視界の改善を図っています。また運転室の前面計器パネルを3面パノラマ化して、視認性の向上に配慮しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の23号は2010年3月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。根岸線では頻繁に見ることができるEH200形ですが、EH級の電機といえば私は子供の頃鉄道書でEH10形の存在を知り、実物を見ることもなくあっという間に引退したことを思い出します。

2024/07/05

京成電鉄3000形(3031編成)

京成電鉄3000形は、環境への配慮や省エネルギー化、保守の簡略化、バリアフリー化をコンセプトとして、乗入れ線を含んだ全線で運用できる汎用車両として導入されたものです。6M2Tの8連と4M2Tの6連の2タイプがあります。
車体はステンレス製のブロック構体を採用して、部品点数や製作工程の低減を図っています。先頭部のみ普通鋼製で、それほど目立ちませんが非常用の貫通路も設けています。車内はすべてロングシートで、座席幅460mmの片持ち式座席を採用しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のRG-681-A-M、主電動機は出力125kWのMB-5100-A/TDK6174-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT-7131-B、冷房装置はCU718/RPU-11013を装備しています。
写真の3031編成は2016年2月に日本車両で完成したもので、3000形の11次車に相当します。京成電鉄では3000形の次に3100形を導入しましたが、7編成が揃ったところで3200形の導入に移行するようです。3500形などを代替することになりますが、どのような車両になるか楽しみです。

2024/07/04

京成電鉄3700形(3788編成)

京成電鉄3700形は、1991年3月に北総開発鉄道(当時)の二期線完成により、京成高砂駅での接続が実現し、京成、京急、都営浅草線、北総・公団線の4社の相互直通運転を開始したことを契機として導入されたものです。
車体は軽量ステンレス製で、前面貫通路を車掌台側に寄せて非対称とし、隅の部分には丸みを持たせて柔らかさをだしています。車内は暖色系の配色を採用し、明るさを強調しています。また新しいサービスとして、各側扉上に車内電光案内表示を装備し、ラジオ受信用の車内アンテナを設置しています。
制御装置はGTO-VVVFインバータのRG633A-M、主電動機は出力130kWのKMM6170、補助電源装置はDC-DCコンバータ・インバータ方式のCOV019Cです。台車はFS547/FS047、冷房装置は18.000kcal/hの能力を持つCU716/RPU6006を1両につき2台装備しています。写真の3788編成は1996年3月に日本車両で完成したもので、京成3700形の3次車に相当します。3次車では、座席が一人分ずつ区分された個別シートが採用されました。撮影当時は新製時の下枠交差型パンタグラフでしたが、現在ではシングルアーム式に換装されています。

2024/07/03

E235系1000番代(クラF-34編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。E217系と同じく4扉・近郊タイプの車両ですが、先頭車は当初から完全な非貫通タイプとなり、形状も山手線用と同じようになっています。
車体は軽量ステンレス製ですが、雨樋の突起がなくなり側面は非常にすっきりとした印象です。普通車の全車の腰掛がロングシートとなりました。山手線用のE235系とは座席や床のカラーが異なり、袖仕切の形状が変更されています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80系/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置は普通車がAU737系・グリーン車がAU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-34編成は2024年3月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ2023年12月に横浜事業所)で完成したものです。増備もかなり進みE217系がかなり少なくなってきていることが実感されます。

2024/07/02

相模鉄道11000系(11004F)

相模鉄道では「そうにゃんトレイン」を運行しています。2014年から毎年デザインを替えて運行を継続しています。現行の「そうにゃんトレイン」は2024年3月から運行されているもので、11代目となります。
「そうにゃんトレイン」に充当されているのは11000系で、11003Fと11004Fを1年ごとに交互に使用しています。10代目は10周年ということで11000系の第1編成である11001Fが使用されていました。
車体の前面と側面、車内の壁面に「そうにゃん」のラッピングを施しています。正面の装飾に相鉄電車が載っているのは初めて見たように思います。電車のほか沿線風景がデザインに入っています。
写真の11004Fは、2011年5月に東急車輌で完成したものです。2009年度以来の増備でしたが、仕様の変更はありませんでした。11000系はJR東日本のE233系を基本としている車両ですが、JR線直通には12000系が充当されることになり相鉄線内で運行されています。

2024/07/01

相模鉄道21000系(21107F)

相模鉄道では2023年3月に開業した東急線直通から1年を経過したとのことで、21000系の21107Fに記念装飾を施しています。21000系は相鉄本線~目黒線への直通に充当されており、多くは都営三田線に入ります。
ここ10年で相鉄の姿は激変したといえるでしょう。特に直通のジャンクションである西谷は大きく変化しています。よく撮影に行っていた小さい踏切のあたりは見る影もありません。2編成を収容できる留置線ができて、西谷発着の各停が走っています。
鶴ヶ峰と二俣川の間の踏切でも多く撮影される方がおられますが、ここも地下化が予定されているのでいずれは撮影ができなくなります。既に工事が始まり、工事事務所なども設けられています。町の発展にも寄与し、保安度も高まりますので立体交差化は重要なことです。
写真の21107Fは、2022年12月に日立製作所で完成したものです。2023年1月に営業運転を開始しました。「そうにゃん」と「のるるん」が仲良く先頭車両に掲示されています。レタリングもシンプルで良いデザインではないでしょうか。