田園都市線の主力となっている8500系のうち、1983年以降に製造された車両については、車体に軽量構体を採用しています。
軽量構体とは、1976年に東急車輌が開発に着手したもので、三次元解析による強度分析によって、構体の軽量化を図ったものです。1978年には東横線の8000系に組み込む試作車デハ8400形2両を製造して試験を行い、1980年の8090系で本格的に採用されました。
この技術は国鉄→JRの205系電車にも採用され、そのほかの関東民鉄の車両にも波及しました。80年代後半から90年代の通勤電車には、広く採用されたものです。側面のコルゲートが少なくなったのが特徴ですが、8500系では在来構造の車両と同じコルゲートが残されています。
写真の8633Fは1983年11月に東急車輌で完成したもので、10連で登場しました。同年から新玉川線・田園都市線8500系の10連化が始まりましたが、全編成が10連化されたのは1991年のことでした。