2019/03/31

広島電鉄1900形(1906)

昭和40年代から50年代にかけて、廃止となった京都・大阪・神戸市電、西鉄福岡市内線などから広島電鉄に譲渡された車両群も、寄る年波には勝てずに引退が進んでいます。その中で京都からやってきた1900形だけは全車が健在です。
1900形は京都市電900形として、1957年に完成したものです。京都市電時代にワンマンカーに改造され、扉配置や前面を改修して1900形になりました。既に車歴は通算で60年を超えていることになります。
しっかりとメンテナンスをしているからこそ、現役でいられるのでしょう。趣味的には喜ばしい反面、路面電車もより円滑に新車に更新できる環境にあるとよいと思います。10年後の広島電鉄は広島駅周辺の新ルートへの移行で大きく姿を変えていることでしょう。
写真の1906号は、1978年に京都市電1900形の1920号が移籍してきたものです。私の母の実家は京都にありましたので、私も小さい頃に京都市電を利用する機会がありました。わら天神前の停留所を吊り掛け駆動のモーター音を響かせて走り出す姿を記憶しています。
【撮影:佐野次郎 2013.9.13 的場町ー猿猴橋町間】

過去の記事から
京都市電900形(935号)